更新日:2022年6月28日
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池田孤村筆の絹本著色図です。小堀遠州(1579~1647)の書と松花堂昭乗(1584~1639)が描いた「鶴之図」という2種の色紙を懸けた掛幅を池田孤村が「書表装」風に模写したものです。
書は縦10.3センチメートル、横9.2センチメートル。藤原定家様の書風で「きみか代は千世にやちよにさゝれ石のいはほとなりて苔のむすまで」の和歌がしたためられています。「鶴之図」は縦10.6センチメートル、横9.0センチメートル。岩に羽を休める鶴を描いたものです。本紙は縦34.5センチメートル、横54.4センチメートル、軸装です。「小堀宗甫公書、八幡猩々翁画、孤村池田三信写」の賛と孤村の落款があります。また、本図を納めた箱の蓋に、孤村自筆で「池田孤邨画寉色紙一幀」の墨書があります。寉は鶴のことです。
この図は「絹本著色草花図」とともに15世市川羽左衛門丈の旧蔵品で、16世市川羽左衛門丈夫人から孤村の墓所である大雲寺に寄進されました
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