更新日:2025年1月24日
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親の目に映らない子どもの姿
中学2年生のAさんは、家でほとんど勉強をせずにパソコンで動画を見てばかりいます。お母さんは「来年は受験なのに。」と心配になって注意しますが、Aさんは「うるさい。」ときつい口調で反発し、言い合いになります。反抗的な態度も増え、お母さんは困り果てて教育相談室を訪れました。
ある時ふと、お母さんは学校でのAさんの様子について考えました。授業はきちんと受けており、宿題も出していること、部活動もしっかりやっていることにお母さんは気がつきました。そして、自分の目に映るところでは怠けているようでも、家の外ではAさんなりに気を張ってがんばって過ごしていることを理解しました。
家でだらけている姿を見ると、親としては心配になり、いらいらすることもあると思います。しかし、子どもには様々な生活の場があり、親の目に映る姿だけが全てとは限りません。子どもの年齢が上がるほど、親には見えない姿が多くなります。家の外でがんばっている子どもは、そのぶん家でリラックスできる時間をもつことでバランスを取っていることがあります。そうすることで、外でがんばるエネルギーを充電しているのです。
お母さんは、注意することをひかえ、学校でのがんばりを労うようにしました。すると、反抗的だったAさんの態度が徐々に和らぎ、進路についての自分の考えも話すようになってきました。「心配になって焦る気持ちは今もありますけどね。」と言いながらも、お母さんは適度な距離でAさんを見守ろうとしています。
「広報えどがわ」平成29年6月10日号に掲載されました。
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