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更新日:2022年1月27日

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本当の気持ち

学校に行かない子どもというと、怠けているのではと思いがちですが、ゆっくりと子どもの声を聞いてみるとそれだけではないようです。
中学2年のAくんは、5月の連休明けから学校に行けなくなり、相談にきました。お母さんの話では、朝、声をかけても起きないし、勉強も一切しないとのことでした。最初はなかなか自分のことを話さなかったAくんですが、相談員にポツリポツリと自分の気持ちを話すようになりました。そのポツリからは、こんなことが聞こえてきました。「ほんとうは起きているんだ」、「勉強もしたいけど、どうしてもやる気がおきないんだ」。話を聞いていくと、登校時間が過ぎるまで布団から出られず、じっとやり過ごしていること、机に向かっても頭の中に何も入ってこないことがわかりました。そして「ほんとうはお母さんに、学校に行けなくてごめんなさいって言いたい」と涙ながらに語ったのでした。
そこで相談員はAくんに、お母さんへその気持ちを思いきって話してみることを勧めました。その後、家族で何回も話し合い、Aくんは自分の気持ちを家族にわかってもらうことができ、そして、再び学校に行けるようになりました。
お母さんは、あの時家族みんなで、本音が話せたこと、聞けたことが、変化のきっかけになったと話していました。子どもを理解するには、表面的な行動ではなく、心の奥に隠れているほんとうの気持ちと向き合うことが大切なのだと思います。

「広報えどがわ」平成17年6月1日号に掲載されました。

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