朝顔の井戸

あらすじ

大晦日にやりくりのつかなくなった甚兵衛が女房の入れ知恵で隠居のところに借金に行くことになります。おまえさんは隠居に可愛がられているから何とかなると女房はいうのですが、甚兵衛は不安です。それに対して女房は世の中にはいろんなものを可愛がる人がいるといい、その例として加賀の千代という人は「朝顔につるべとられてもらい水」という句を詠んだくらい、朝顔を可愛がったといいます。だから隠居はおまえを可愛がっているのだから、何とかしてもらいなというわけです。隠居のところへ行った甚兵衛があちこちボロを出しながらも借金に成功します。喜んだ甚兵衛が「やっぱり朝顔につるべとられてもらい水だ」というと、隠居が「加賀の千代か」、甚兵衛・・・。