電話番号:03-5626-3242開館日・開館時間:火曜日から日曜日(午後1時30分~午後5時)休館日:月曜日(ただし、祝休日の場合は開館)
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更新日:2020年8月5日
ひらい圓藏亭に、江戸川区から八代目橘家圓藏師匠にお贈りした「江戸川区文化賞」の賞状が展示してあります。その賞状の文面は、「あなたは落語界を代表する噺家として永年にわたり活躍を続けるとともに落語の神髄を人々に伝え伝統芸能の普及発展と日本文化の向上に多大な貢献をされております」と称えています。まさに、圓藏師匠なくして江戸川区と落語文化を語ることはできません。
江戸川区の『文化の殿堂』として昭和58年3月に開館した総合文化センターに「江戸川落語会」が誕生したのが、昭和60年4月です。記念すべき第1回は、後に落語家として初の人間国宝に認定された五代目柳家小さんと圓藏師匠の二人会でした。圓藏師匠にプロモーションをお願いして始まったこの落語会は、その時々の人気、実力を兼ね備えた一流の落語家が顔を揃え、人気の落語会となり、現在に至っています。また、総合文化センターでは、落語を実際に体験して学ぶ「らくごワークショップ」を開催しています。子供も大人も参加できる「大喜利コース」、「高座コース」を指導する講師は、圓藏師匠の弟子、橘家仲蔵師匠です。
ひらい圓藏亭は、圓藏師匠をしのび、落語文化がいっそう盛んになることを願って一般公開されています。区民が落語文化に触れる機会を、最高峰の「江戸川落語会」とは違うアプローチで提供しています。
「圓藏亭落語会」は、多くの区民の皆さんに、身近に落語を楽しんでいただけるよう、ひらい圓藏亭に加え地域の区立図書館でも開催しています。江戸川区にある二つの社会人落語家のグループを中心に、そのネットワークで全国レベルの大会での優勝経験者などプロにも引けを取らぬ、腕っこきが出演します。出演者の中には、「らくごワークショップ」出身の方もいます。
「若鮎を応援する落語会」は、落語界の次代を担う二つ目の若手落語家の落語会です。以前、圓藏師匠のラジオ番組のプロデューサーだった方から伺った話によると、よく若手落語家をラジオで使ってほしいと頼まれたそうです。若手の面倒見が良かった圓藏師匠の代わりに区民の皆さんに若手落語家の応援をぜひ、お願いいたします。
この他、落語の情景を思い浮かべる想像力をより高めるために、多くの落語の舞台となる江戸時代について勉強する講座も開催しています。講座のひとつ「落語の世界へようこそ」は、江戸の文化についての講演と落語の口演のジョイント企画です。落語の口演は、圓藏師匠の弟子、橘家富藏師匠です。
このように、江戸川区と落語文化については、さかのぼっていくと、江戸川区平井で育ち、江戸川区を愛してくれた八代目橘家圓藏師匠にたどりつきます。師匠のまいた種が江戸川区の落語文化を支えています。
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