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更新日:2021年11月15日

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2021年(令和3年)11月15日 区内農家で「しめ縄」づくり最盛期

”新年を迎える縁起物”

年の瀬に向け、区内で農業を営む小宮敏昭さん(こみやとしあき/鹿骨4丁目/68歳)方では、正月に神社や自宅の玄関、神棚などに飾られる「しめ縄」づくりが大詰めを迎えています。

4尺大のしめ縄としめ縄を縒る昌弘さん(小宮敏昭さんの弟)しめ縄は、新年を迎えるにあたり汚れを清め不浄なものの侵入を防ごうと、神社や自宅の玄関などに飾るようになったと言われるもの。農家が稲刈り後の「藁」を使ってつくり、それを近隣の家々に配っていたもので、のちに農家が副業として製作するようになりました。区内でも、昭和初期には500軒以上の農家がしめ縄を作っていたものの、都市化とともにその数も年々減少。現在、生産・販売を行っている農家は区内でも10軒ほどとなりました。

小松菜などの農作物生産の傍ら、明治の末期から副業としてしめ縄づくりを行っている小宮家では、三代目である敏昭さんの家族や親類など6名で作業しています。しめ縄のほかにも玄関に飾る「玉飾り」や「輪飾り」なども作っており、繁忙期には家族総出で作業を分担しながら製作にあたっています。

しめ縄の材料となるのは、出穂前に青刈りした稲の「実とらず」と、稲穂の実を採った後に天日干しして乾燥させた「稲わら」の2種。敏昭さんの先代までは、自宅付近の水田でつくった稲を使用していたものの、現在はいずれも千葉県や埼玉県などで生産された稲を使用しています。2種の材料は初めに「藁打機械」と呼ばれるローラーがついた藁打ちの機械に通し、細工がしやすくなるよう水分を含ませながら柔らかくしておきます。その後、稲わらを束ねて作った芯の周りを長さ120cm程の実とらずで少しずつ覆いながら縄を縒っていき、縒り上げた3本の縄をまとめてさらに1本に縒り上げることで仕上げます。緩みのないよう一定の強さで縒るには、両手両足で押さえるなど全身を使うため、かなりの重労働。長いものでは長さ18尺、直径20cmにも亘る社殿用のしめ縄もあり、5人がかりで縒りの作業に取り掛かることもあります。縒り上げた後は、余分な稲を切り除いて完成。ひとつひとつ手作業で丁寧に縒り上げられたしめ縄には、熟練の技が光ります。

敏昭さんは「手に取る人が神聖な気持ちで新年を迎えられるよう、ひとつひとつ丁寧に心を込めて作っています」と話しています。

小宮さん方では、来月20日頃までに大小さまざまなサイズのしめ縄や玉飾りなど約5,000個を仕上げます。近年は、マンションのドアなどに飾る3寸サイズのしめ縄リース飾りが人気。生産したしめ縄等は都内を中心に首都圏の業者に出荷され、花店などの小売店で販売される予定です。

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