更新日:2026年2月1日
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第5回 心疾患

今回のテーマは「心疾患」です。
心疾患について
心疾患とは、心臓の働きに異常が起こる病気の総称です。心臓は全身に血液を送るポンプの役割をしていますが、その機能が弱まると、体のさまざまな部分に影響が出ます。代表的な心臓の病気には、心筋梗塞や狭心症、心不全、不整脈、心臓弁膜症などがあります。日本では、心疾患はがんに次いで死亡原因の第2位であり、特に高齢の方に多くみられます。
心筋梗塞
心筋梗塞は、心臓の血管(冠動脈)が急に詰まり、心臓の筋肉に血液が届かなくなる病気です。胸が強く締めつけられるように痛むのが典型的で、冷や汗や吐き気を伴うこともあります。痛みが15分以上続く場合は、すぐに救急車を呼びましょう。診断には心電図や血液検査(心筋酵素の上昇)、心エコーなどが行われます。治療は、詰まった血管を早急に広げる「カテーテル治療」が中心です。発症から治療までの時間が短いほど、心筋のダメージを最小限に抑えられます。
心不全
心不全は、心臓の働きが弱まり、全身に十分な血液を送れなくなった状態です。息切れ、むくみ、体重増加、疲れやすさなどが現れます。進行すると、夜間の呼吸困難や安静時の息苦しさがみられることもあります。検査は血液検査(BNP値)、胸部レントゲン、心エコーなどで行われ、治療は利尿薬や血管拡張薬、心臓の負担を減らす薬などが使われます。重症例では植込み型除細動器や心臓再同期療法などが行われることもあります。
不整脈
不整脈は、心臓のリズムが乱れる病気です。脈が飛ぶ、速くなる、遅くなるなどの症状があり、動悸や息切れ、めまい、失神を伴うこともあります。心電図で診断し、必要に応じて24時間心電図(ホルター心電図)で詳しく調べます。治療は原因やタイプによって異なり、薬物療法のほか、電気的除細動、カテーテルアブレーション(異常な電気経路を焼く治療)などが行われます。
これらの病気はいずれも高血圧や糖尿病、喫煙、脂質異常などの生活習慣と深く関係しています。定期的な健診と、バランスの取れた生活習慣が心臓を守る第一歩です。
千葉大学医学部附属病院 糖尿病・代謝・内分泌内科 医員 高崎 敦史
(注)高の字は正しくははしごだかです。
参考文献
日本循環器学会 / 日本心不全学会合同ガイドライン、2025年改訂版心不全診療ガイドライン
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