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更新日:2025年9月15日

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第3回 肥満

 

服を着た肥満の人

肥満は様々な健康障害のリスクとなる

「肥満」とは脂肪が体に過剰に貯まった状態で、BMI(Body Mass Index、体格指数)が25以上の場合に肥満と判定されます。また、特にBMIが35以上の場合は高度肥満と判定されます。

BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m) (基準範囲:18.5~24.9)

肥満は糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病だけでなく、心筋梗塞、脳梗塞、不妊、睡眠時無呼吸症候群、関節疾患などのリスクとなります。このような疾患を発症した場合は「肥満症」と診断され治療が必要ですが、まだ発症していなくても予防のために減量が重要となります。

肥満は食べ過ぎや運動不足だけが原因ではない

肥満の原因としては、食べ過ぎや運動不足以外にも、睡眠不足、ストレス、加齢、胎児期や出生後の栄養状態など多岐にわたります。重要な点として、中には人と同じ食事や運動をしていても、痩せにくい方もおり、必ずしも肥満は自己管理が足りないから起こるというわけではありません。

減量の実際

まず現在の体重から「肥満症」では3%、「高度肥満症」では5~10%減量することが推奨されています。わずか3%の減量でも血糖、血圧、脂質などの改善が期待できます。

「食事から得るエネルギー」<「消費するエネルギー」というバランスにすることが減量の基本です。

  1. 食事療法:過剰な炭水化物の摂取を減らし、たんぱく質の摂取を増やすことが推奨されています。一方で極端に炭水化物を減らすと、筋肉量も減ってしまうため注意が必要です。
  2. 運動療法:ウオーキングなどの有酸素運動と、筋力トレーニングを組み合わせること が有効です。座りっぱなしにならないように30分に1回立ち上がることや、週末だけの運動でも健康につながると言われています。まず始めてみることが大事です。
  3. 行動療法:体重を毎日決まった時間に測定しグラフとして記録することも、生活リズムを整え、減量の支えとなります。

肥満症治療の最前線

近年では上記のような内科的治療を行っても十分な減量を得られない方を対象に、食欲を抑える薬物治療(GLP-1受容体作動薬)や胃を小さくする手術(スリーブ状胃切除術)が保険適用となりました。BMIや合併症など一定の条件を満たす必要があり、実施可能な施設も限られますが、ご興味のある方はお近くの内科でご相談頂くことをお勧めします。

千葉大学大学院医学研究院 内分泌代謝・血液・老年内科学 特任助教 落合 英俊

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