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更新日:2021年9月3日

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2021年(令和3年)9月3日 通話音声分析・モニタリングシステムの運用を区児童相談所で試行的に開始

“虐待の早期発見・対応につなげるため、AIを活用した業務の効率化を推進”

昨年4月に開設した江戸川区児童相談所「はあとポート」(中央3丁目)では、AIを活用した業務の効率化を推進しようと、通話内容をリアルタイムでテキストにする「通話音声分析・モニタリングシステム」の運用を1日(水曜日)から試行的に開始しました。

区児童相談所が昨年度、受け付けた相談件数は5,216件。そのうち、虐待に関するものは2,042件で、ネグレクト、身体的又は性的虐待のほか、心理的虐待が最も多く、半数以上を占めています。また本年4月から8月までに受けた相談件数は1,988件で、昨年同時期と比較して減少傾向にありますが、コロナ禍において、子どもたちを取り巻く環境は厳しくなっていることが予想できます。本区では開設にあたって、他の自治体の児童相談所に区職員を派遣して、専門性の高い人材を育成するとともに、職務経験を有する専門職の採用を進め、令和3年4月1日現在、児童福祉司46名(スーパーバイザー5名を含む)、児童心理司20名(うちスーパーバイザー2名を含む)、保健師1名の体制で相談対応にあたっています。一方で、職員間で経験や知識などに幅が生じている課題があり、情報共有やノウハウの継承を図る仕組みづくりが求められてきました。

今回試行的な運用を開始した「通話音声分析・モニタリングシステム」は、通話音声をリアルタイムにテキスト化することにより、通話者以外の者も即座に内容を共有できる仕組み。音声マイニングと呼ばれるツールを活用したもので、蓄積されたデータからAIが分析して、通話の発語を文脈に適した単語へと変換していきます。特に通話内容に応じて、子育て関連施設の一覧など、参照すべきマニュアル等を通話者の画面上に示すことができる点が特徴。また、「虐待」や「警察」など一定のキーワードが検出されると、モニタリング画面上にアラートが表示され、同時進行でスーパーバイザーが通話内容を把握できる体制を構築しています。正確な情報をもとに、相談者を的確に案内するとともに、緊急時には即座に組織的な対応へ移行することができます。さらに通話終了後には、自動で通話内容の要約が作成完了。書類作成などの業務が効率化され、その分を児童や保護者への対応に注力することが可能となります。児童相談所では現在、同システムが搭載されたテスト機器10台を配置。通話内容やマニュアルなどのデータを蓄積してシステムの精度を高めるとともに、スーパーバイザーとの円滑な連携ができるよう、試行的な運用を積み重ねています。なお、来年1月の本格稼働の時には、通話対応にあたる全職員の約100台の機器を配置することとしています。また、通告時の虐待リスク評価を予測できる「リスクアセスメント支援システム」の構築も併せて進めています。

区子ども家庭部援助課の上坂課長は、「虐待の早期発見・対応につなげ重篤化を防ぐためには、職員一人ひとりが児童やその保護者と対面できる時間を確保することが必要です。今後もAIを活用した業務の効率化を推進して、区民から信頼されるサービスを提供していきたい」と話しています。

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