更新日:2024年9月26日
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2024年9月26日 絶滅危惧種「オオアリクイ」の赤ちゃんが自然動物園で誕生!一般公開開始
今回で2回目の繁殖成功、東京で見られるのはここだけ
絶滅危惧種としてレッドリストに指定されている「オオアリクイ」。江戸川区自然動物園(北葛西3丁目)では、オオアリクイの赤ちゃんが9月4日(水曜日)に誕生し、お母さんの背中ですくすくと成長しています。
江戸川区自然動物園は、23区で初めて誕生した区立動物園として1983年に開園。現在、約60種・約570点の動物を飼育しています。入園料が無料で、人気のプレーリードッグやフンボルトペンギンなどを近くで観察できるとあって、平休日を問わずにぎわいを見せています。
「オオアリクイ」は、温暖な中南米の草原や森林地帯に生息するオオアリクイ科の動物。前足の大きな爪を使って、アリのいる巣や朽ち木をくずし、約60センチもある細長い舌を使って器用になめとって採食します。個体数は減少傾向にあり、現在は国際自然保護連合(IUCN)が絶滅の危険性が高いとされる「絶滅危惧種VU」に指定されています。国内で飼育しているのは6園で、飼育頭数は今回の赤ちゃんを含め17頭目。都内では同園でしか見ることができない希少動物です。繁殖への挑戦は、メスのアイチが来園した2017年から進めており、今回で2回目の成功です。
今回も繁殖を成功させた飼育員の前田亮輔(まえだりょうすけ/32歳)さんは、様々な工夫を凝らし、オオアリクイに愛情を注いで飼育してきました。狭い展示場でも退屈しないよう、エサの時間や場所を毎回変えたり、より自然に近い環境になるよう、アリの巣を模したエサ箱を自作するなどしてきました。こうした取り組みは、今年6月に沖縄県で開催された全国のオオアリクイ飼育園の担当者などが集まる「オオアリクイ計画推進会議」でも情報共有。各地の動物園で生活するオオアリクイの飼育方法や健康状態などを話し合いました。
今回生まれた赤ちゃんは、オスのアニモ(16歳)とメスのアイチ(11歳)の2頭目の赤ちゃんとして誕生しました。普段は柵で仕切られた展示場で別々に暮らしていますが、アイチの発情の兆候が見られ、アニモがその様子を気にし始めたことから、3月20日に2頭を同じ展示場に入れる“お見合い”を実施。飼育員は1時間程度、展示場で過ごした2頭の交尾を確認しました。それから約半年後の9月4日(水曜日)午前4時20分頃、獣舎で体長約58センチ、体重1.6キログラムの赤ちゃんが誕生しました。現在(26日)、体長約80センチ、体重2.4キログラムまで成長しており、母親のアイチの背中にしがみつく可愛らしい姿を見ることができます。なお、赤ちゃんの体調や天候によりますが、毎日15時30分頃から母親のアイチと一緒に一般公開しています。
前田さんは、「赤ちゃんのオオアリクイをご覧いただけるめったにない機会です。長い舌を出してアクビをする可愛らしい姿をぜひ見に来てほしいです」と話しました。
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