更新日:2024年8月15日
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2024年8月15日 「旧中川東京大空襲犠牲者慰霊灯籠流し」本日開催
5年ぶりの灯籠流し 地元住民らが恒久平和を願う
終戦の日の本日(15日)、旧中川の「ふれあい橋(平井3丁目)」付近では、東京大空襲で猛火を逃れようと川に飛び込み、犠牲になった人を慰霊する「第26回 旧中川東京大空襲犠牲者慰霊灯籠流し」が開催されました。主催は、旧中川灯籠流し実行委員会(会長:江頭正恭/えとうまさやす)。
1945年3月10日の東京大空襲では、町工場や住宅がひしめく地域への2時間余りの爆撃によって辺り一面が火の海となり、約10万人もの命が奪われました。旧中川沿いの小松川平井地区では約4万人が罹災し、猛火に追われて両岸から旧中川に飛び込むなどした約3千人が命を落としたと言われています。
「旧中川東京大空襲犠牲者慰霊灯籠流し」は、1999年から終戦の日に毎年開催されており、今年で26回目を迎えます。初代実行委員会会長の故加藤勲さんが発起人となり、江戸川区と江東区をつなぐ「ふれあい橋」の完成で交流を深めた両区の住民が、犠牲者を悼むとともに、平和の尊さを後世に語り継いでいこうと開催されました。2001年には、船があれば命が助かったのではという思いから、区民や企業から寄付を募って船をかたどった慰霊碑「鎮魂(題字:鈴木春朝/平成24年度江戸川区文化賞)」がふれあい橋のたもとに建立されました。2020年以降は、新型コロナウイルスの感染拡大や台風接近の悪天候により、取りやめとなっていた灯籠流しが、今回5年ぶりに行われました。
本日(15日)午後6時30分から行われた式典には、斉藤猛(さいとうたけし)江戸川区長や地元選出の議員、諸団体の代表らが参列しました。初めに、主催者を代表し、江頭会長らが挨拶。江頭会長は、「多くの方のご協力により、5年ぶりに灯籠を流すことができ、嬉しく思います」と感謝の気持ちを述べました。岸稲尾(きしいねお)実行委員長は、「世界ではいまも戦争や紛争が絶え間なく続いています。戦争の悲惨さや平和の尊さを語り継ぐためにも、この催しをいつまでも続けていきたいと思います」と話しました。続いて、来賓の斉藤区長は、「この旧中川でも尊い命が失われたことを、決して忘れてはなりません。皆さんの平和への思いが全世界に広がり、次世代にも伝わることを心から願います」と話しました。その後、地元小学生が「国連平和の鐘」のレプリカを献鐘し、参列者は黙とうをささげました。午後7時からは、「平二南部太鼓(代表:清藤公清)」の演奏を合図に、地元出身で元宝塚歌劇団の美園さくらさんや、集まった地元町会の住民ら約4,500人が両岸から「平和」や「冥福」などと書かれた約2,000個の灯籠を流し、恒久平和への祈りをささげました。家族や友人と一緒に参加した小学生は、「慰霊の気持ちを込めて灯籠を流しました。旧中川で亡くなった人たちの分まで、与えられた命を大事にしていきたいと思います」と話しました。
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