更新日:2024年12月10日
ページID:59554
ここから本文です。
2024年12月10日 区内園芸農家で「七草かご」出荷準備大詰め
一年の無病息災を願う正月の縁起物
一年の無病息災を願って正月の縁起物として用いられる「七草かご」。区内で花卉園芸を営む植重農園(代表:首代一重(しゅだいかずしげ)/66歳/鹿骨5丁目)では、年末に向けて、春の七草を寄せ植えした「七草かご」の出荷準備が大詰めを迎えています。
春の七草は、1月7日の「人日の節句」に粥にして食べることで、厄を祓い万病を除くとされている7種類の若菜。7種類の野菜を入れた汁物を食べて無病息災を願う中国の風習「七種菜羹(ななしゅさいのかん)」が、年の初めに若菜を摘んで食べる「若菜摘み」や7種類の穀物を入れた「七種粥」などと結びつき、「七草粥」として江戸時代に庶民の間に広まったとされています。
同園では、主に夏季はアサガオ、秋から冬にかけて七草を生産。春の七草を寄せ植えした鉢を竹かごに入れた鑑賞用の「七草かご」は、新春を祝う縁起物として約40年前に先代が生産・販売を始めました。
同園で使われる七草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)は、ほとんどが自家栽培。下町ゆかりにこだわって、「金町小かぶ」や「亀戸大根」などの江戸東京野菜を使用しています。9月に種をまき、花摘みや種取りをしながら手間暇をかけて栽培。七草はそれぞれ栽培方法が異なるため、全てを同時に育てるのは一苦労です。水分を好むホトケノザや湿気に弱いゴギョウなど、天候に合わせて根気よく丁寧に栽培しています。今年は種をまいた後も暑い日が続き、ナズナの発芽が遅れたり、大根が割れてしまったりといった影響があったものの、無事に生産することができました。
本日(10日)、同園では出荷を目前に控え、配置のバランスを確かめながら、小かぶや大根を植え付ける作業などを行っていました。真冬の雪に見立てた真っ白な寒水石を土の上に敷き、七草の名前が書かれた木札を立てて竹かごに入れたら出来上がりです。首代さんは、「冬の寒さにも負けずに芽を出す七草は、生命力にあふれています。上手にお手入れして、長く楽しんでもらいたい」と話しました。
「七草かご」は、自宅での鑑賞用だけでなく、お世話になった方への贈答用としても喜ばれています。同園では今シーズン、大小(大:鉢径21センチ、小:鉢径15センチ)合わせて約2,000鉢を生産。14日(土曜日)から全国に向けて順次出荷を行い12月下旬まで続く予定です。同園での購入も可能です(在庫限り、価格等の問合せは直接同園へ)。七草かごは、一定の温度を保つことができる玄関などに飾り、大きく育った葉を取り除いて霧吹きで水をあげるなど上手に手入れをすると、春先まで楽しむことができます。
このページに関するお問い合わせ
トップページ > シティインフォメーション > 広報・広聴 > 報道発表(プレスリリース) > 2024年(令和6年) > 12月 > 2024年12月10日 区内園芸農家で「七草かご」出荷準備大詰め