緊急情報

現在情報はありません。

更新日:2022年5月18日

ページID:34704

ここから本文です。

2022年(令和4年)5月18日 夏を前に「江戸扇子」の出荷が最盛期

「粋」な江戸扇子で涼を感じる

江戸時代から伝わる伝統工芸品「江戸扇子」の技を今に受け継ぐ江戸扇子工房「江戸扇子工房まつ井(北篠崎2丁目)」では、本格的な夏を前に注文が増え始め、連日制作に追われています。

「江戸扇子」は元禄年間に京都から江戸に伝わったのが始まりと言われ、貴族社会で誕生した繊細で雅やかな「京扇子」に比べて江戸の町人文化が感じられる粋ですっきりとした印象。約30本の骨を使用し、扇面にも華麗な綿や絹が用いられる京扇子とは対照的に、15本の竹の骨と和紙のみで制作され、京扇子の「雅」に対し「粋」な江戸扇子と言われます。パチッと音を立ててきれいに閉じるのが特徴で、寄席などで高座扇子としても使用されています。30以上ある全制作工程を一人の職人が全て行うことから、こだわりや趣が扇子に現れるのが魅力です。

江戸扇子江戸扇子を制作しているのは、都内でもわずかとなった職人の一人である松井宏(まついひろし/75歳/江戸川区指定無形文化財/平成26年度東京都優秀技能者知事賞受賞)さん。昭和50年代頃までは都内に20人以上の職人がいたものの、現在は2、3人となり、区内では松井さんただ一人が江戸から続く伝統を守り続けています。伝統的な絵柄の扇子を製作するとともに、新たな伝統工芸品を創る事業「えどがわ伝統工芸産学公プロジェクト」を通じて、女子美術大学の学生たちとコラボレーションした作品も手がけています。

扇子は年間3,000本の注文があり、その約6割が5月から8月に集中します。今年も4月頃から注文が伸び始めており、本格的な夏を前に、松井さんは連日遅くまで作業に追われています。今年も売れ筋は、発売から10年以上のロングセラー商品となった「グラデーション扇子(税込4,100円から)」。色の濃淡が美しく、扇ぐ時に着物の袖に当たらないように片側が短くデザインされています。また、表紙に抗菌作用がある柿渋を塗って仕上げた扇子も人気となっています。

松井さんは「いろいろな柄の扇子があるため、お気に入りのものを探していただきたいです。身近で省エネにもつながるため、多くの方に使ってほしいです」と話しています。

現在は、タワーホール船堀内の「アンテナショップ エドマチ(船堀4丁目)」や篠崎文化プラザ内の「江戸川区名産品アンテナショップ(篠崎町7丁目)」で店舗販売しているほか、インターネットサイト「えどコレ!(http://www.rakuten.ne.jp/gold/meipro/別ウィンドウで開きます)でも販売しています。

 

このページに関するお問い合わせ

このページはSDGs推進部広報課が担当しています。

トップページ > シティインフォメーション > 広報・広聴 > 報道発表(プレスリリース) > 2022年(令和4年) > 5月 > 2022年(令和4年)5月18日 夏を前に「江戸扇子」の出荷が最盛期

  • LINE
  • Instagram
  • X
  • Facebook
  • YouTube
  • えどがわ区民ニュース