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更新日:2023年2月3日

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「ラムサール条約湿地」葛西海浜公園

平成30年10月18日、葛西海浜公園が都内で初めてラムサール条約湿地に登録されました。

航空写真
登録された葛西海浜公園

ラムサール条約とは

ラムサール条約とは、1971年(昭和46年)にイランのラムサールで開催された国際会議で採択された、正式名称「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といいます。採択の地にちなみ、一般に「ラムサール条約」と呼ばれています。日本は1980年(昭和55年)に条約を締結しました。

湿地とは

湿地は、さまざまな生き物の生息地として重要なばかりでなく、暮らしを支える貴重な資源です。

多様な生物を育み、私たち人間に飲み水や安らぎを与える湿地は、干拓や埋め立て等の開発の対象になりやすく、湿地の破壊をくい止める必要性が認識されるようになりました。湿地には国境をまたぐものもあり、水鳥の多くは国境に関係なく渡りをすることから、国際的な取組が求められるようになり、ラムサール条約が作られました。

ラムサール条約では、「天然か人工か、永続的か一時的か、水が滞っているか流れているか、淡水か汽水(淡水と海水が混じった状態)か海水であるかを問わない。沼沢地、湿原、泥炭地、水域(低潮時における水深が6メートルを超えない海域を含む。)をいう。」と定義しています。

ラムサール条約の3つの柱

ラムサール条約は、湿地の「保全・再生」とともに「賢明な利用(ワイズユース)」を目的とし、これらを促進する「交流・学習」を基本理念として掲げています。

(注)「賢明な利用(ワイズユース)」:生態系を損なわず、産業や文化的に利用して、地域の人々の生業や生活とバランスのとれた保全を行い、持続的に活用することにより、次世代へ継承していくことを目指す考え方。

三本柱

葛西海浜公園の登録内容について

東京湾に面する葛西海浜公園は平成30年10月18日に都内では初となるラムサール条約湿地に登録されました。同公園は、旧江戸川と荒川の淡水が海水に流れ込む「汽水域」を公園区域に含み、「西なぎさ」及び「東なぎさ」と呼ばれる2つの人工干潟の先には、三枚洲(さんまいす)と呼ばれる自然干潟が広がっています。

毎年、スズガモやカンムリカイツブリをはじめ多くの渡り鳥が越冬地・休息地等として飛来します。このほか、クロツラヘラサギなどの世界的に希少な野鳥やミサゴやトウネンなど東京都で絶滅が危惧されている野鳥も飛来しています。干潟は、トビハゼなどの多様な魚類・底生生物も生息する重要な場所となっています。

葛西海浜公園は、ラムサール条約の9つの基準のうち、3つを満たしています。

  • 基準4 生活環の重要な段階を支える上で重要な湿地
  • 基準5 定期的に2万羽以上の水鳥を支えている湿地 ガンカモ類が該当
  • 基準6 水鳥の1種又は1亜種の個体群の1%以上を定期的に支えている湿地 スズガモ、カンムリカイツブリが該当

葛西海浜公園のご案内

全体図

登録湿地について

平成30年10月18日の登録では、日本からは2つの湿地が新たに登録され、1つの湿地の登録面積が拡大されました。登録湿地数は、世界で2,369か所、日本で52か所となりました。葛西海浜公園の登録番号は、2357です。

  • 新規登録湿地 志津川湾(宮城県)、葛西海浜公園(東京都)
  • 登録区域拡張湿地 円山川下流域・周辺水田(兵庫県)

新たな登録湿地

令和3年11月18日に、新たに「出水ツルの越冬地」(鹿児島県出水市)が登録され、日本の登録湿地数は、53か所となりました。

環境省ホームページ 「出水ツルの越冬地」のラムサール条約への新規登録について別ウィンドウで開きます

地図

環境省ホームページ ラムサール条約と条約湿地別ウィンドウで開きます

ラムサール条約登録湿地関係市町村会議ホームページ ラムサール条約とは別ウィンドウで開きます

葛西海浜公園がラムサール条約湿地に登録されました

アラブ首長国連邦ドバイで開催されたCOP13(条約締約国会議)において登録認定証が授与されました。

認定書

環境省ホームページ ラムサール条約第13回締約国会議(COP13)の開催及び条約湿地の新規登録について別ウィンドウで開きます

東京都ホームページ 都立葛西海浜公園が東京都で初めてのラムサール条約湿地に登録されました!別ウィンドウで開きます

葛西海浜公園の歴史について

かつての葛西沖は、水鳥が飛び交う広大な干潟があり、豊かな漁場でした。海苔や魚など海の恵みをもたらす生業(なりわい)の場であり、水遊びや潮干狩りを楽しむ人々が集う憩いの場でもありました。
しかし、高度経済成長期には海が汚れ、地下水が組み上げられて地盤沈下を引き起こし、地域一帯は水没しました。漁師は生業であった漁業を放棄せざるを得ませんでした。
このように東京湾の海が汚れ、埋め立ても進んでいく中で、住民や様々な団体から、「葛西の自然を守りたい、豊かな海を取り戻したい」という声が高まっていきました。

そこで、東京都は水没した土地の復元と埋め立てを行い、豊かな自然と都市機能が調和したまちをつくることを目的とする「葛西沖開発土地区画整理事業」を始めました。この葛西沖開発の一環として、自然環境の保全と回復を図るとともに水に親しむことを目的に自然を活かした葛西海浜公園が整備され、平成元年6月に開園しました。

その後も、清掃活動などの保全活動を行い、生きものや自然と触れ合える場としての利活用に加えて野鳥観察や水質浄化活動を続けるなど、これまでの取り組みを地道に続けた結果が、ラムサール条約の登録につながりました。

葛西沖周辺のまちづくり

葛西海浜公園保全活用計画

ラムサール条約では、湿地の保全と利活用に関することを定めることとされています。東京都は、令和3年3月30日に「葛西海浜公園保全活用計画」を策定しました。この計画は、葛西海浜公園における今後の維持管理や調査活動等、干潟の保全及び利活用を進めるための方向性を示すものです。
計画の適用区域は、葛西海浜公園の開園区域です。計画期間は、概ね10年間です。

東京都ホームページ 「葛西海浜公園保全活用計画」の策定について別ウィンドウで開きます

葛西海浜公園に関するパンフレット、施設情報など

葛西海浜公園では、海水浴体験や自然観察会、清掃活動など行い、人々が海と触れ合える活動を進めています。

パンフレット

施設情報など

関連サイト

このページに関するお問い合わせ

このページは環境部気候変動地域連携課が担当しています。

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