更新日:2025年5月30日
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他のパラスポーツ・ニュースポーツの紹介
ひとことに「パラスポーツ」と言っても、それはパラリンピックで実施された22競技だけではありません。ここでは、いま注目を浴びている4種類のパラスポーツやニュースポーツをご紹介します!
コーフボール
オランダ発祥のボールスポーツ
コーフボールは、1902年にオランダで生まれたニュースポーツです。少年と少女が一緒に楽しめる屋外スポーツを、とバスケットボールをもとに着想されました。そのため、コーフとはオランダ語で「バスケット(籠)」を意味しています。
日本では30年ほど前に普及しはじめ、現在ではヨーロッパ諸国を中心に世界69カ国で盛んに競技されています。オリンピック公開競技の実績もあり、アジア選手権や世界選手権なども行われています。
バスケットボールと似た競技で、コート内にあるゴールにボールを投げ入れ得点を競います。そして、コーフボールには、誰もが平等に楽しめるよう様々な工夫がなされているので、ご紹介します。
オランダのコーフボール試合会場
試合は男女混合
最も特徴的なルールが男女混合で試合を行う点です。チームは男女が各4名ずつ8名で組むよう、ルールに定められています。
一方で、異性へのディフェンスや接触プレーは禁止されており、男女が平等にプレーできるよう工夫がなされています。また、「ディフェンド」と呼ばれる【相手が近距離にいる場合はシュートを打てない】というルールも特徴的です。
また、競技ではドリブルが禁止されています。そのため、コーフボールはパス中心の試合展開となり、1人のエースに頼るような試合はできません。チーム全員でパスを回し合い、得点をあげることが求められます。
ゴールはバスケットボールより少し高く、バックボードもないため、360度どこからでもシュートを打つことができます。
男女が一緒にプレーしている様子
江戸川区で、コーフボールができる!
このように、男女が共に楽しめることや、チームメイト全員が主役になれること、そして接触を抑えたルールは安全性も高いため、コーフボールは気軽に、経験や年齢に関係なく誰もが始められるスポーツとして注目を浴びています。
コーフボール発祥の国オランダでは、このような競技特性から障害者がプレーする光景も頻繁にみられ、障害の有無を問わず誰でも楽しめるスポーツとしても親しまれています。
そして、江戸川区でもコーフボールができます!スポーツセンターではコーフボール専用ゴールとボールが揃えられており、誰でもコーフボールをプレーすることができます。
このニュースポーツを、みなさんも体験してみてください!
江戸川区で行われたコーフボール体験会の集合写真
シュートを決めようとする選手
同性選手のマークにつく選手
デュランタベースボール
江戸川区発祥のパラスポーツ
ティーボールに乗っている球を打つ参加者
デュランタベースボールは、江戸川区球場発祥の野球形式レクリエーションで、球場の職員が施設の特徴をいかしつつ障害者でも楽しめるボールゲームを目指し、考案しました。この競技は野球に着想を得ており、基本的なルールは概ね同じです。このようにパラスポーツやニュースポーツの多くは、既存のスポーツ競技をアレンジしたものが多いのです。
デュランタベースボールは、チーム全員で「打つ」「走る」「守る」「声を出す」など役割を分担する特別ルールで野球を行います。そのため、野球の経験や年齢、障害に関わらず、誰でも気軽に参加できることが特徴です。
毎年11月には江戸川区球場でデュランタベースボール大会が開催されており、障害の有無に関わらず多くの方々が、このスポーツを楽しんでいます。
みんなで一緒に楽しむ!
プレーをみつめながら、声をかけあう参加者たち
デュランタベースボールでは、ティーボールを使用し、ボールが止まっている状態でバッティングを行うので、誰でも簡単にボールを飛ばすができます。
打者は、ボールを打った後に自分でベースまで走ることも、走者として別の選手に走ってもらうことも可能です。また、柔らかく大きなボールを使っているため、守備をする際にグローブがなくても安全にボールを捕ることができます。このように、安全配慮や役割分担をすることで障害があっても、自分の得意な領域で活躍できるよう工夫されています。
そしてなにより、競技ではコミュニケーションを特に大切にしています。みんなが平等に楽しめるよう走るタイミングやボールを投げる方向などチームの垣根を越えてお互いに声を掛け合います。こうして、みんなが安心して楽しくプレーできるよう努めています。
ふうせんバレーボール
日本生まれのニュースポーツ
ふうせんバレーボールとは、鈴が入った風船をボールに見立て、チーム全員でボールを繋いでいく日本生まれのニュースポーツです。このスポーツは1989年、重度障害者も一緒にできるスポーツを考えようと、かつて病院や福祉施設などでリハビリやレクレーションとして行われていた「ふうせんを使ったバレーボール」を発展させて考案されました。
競技は1チーム6名、バドミントンコートの広さで障害のある人3~4名と障害のない人2~3名で組んで行います。ボールには鈴が入った風船を使用し、チームメイト全員が風船に触れてから10回以内に相手コートに返す全員参加型の競技です。
現在では全国大会も行われ、障害の有無を問わず、誰でも楽しめるスポーツとして親しまれています。
ふうせんバレーボールを体験する子どもたち
チーム一丸となって風船をつなぐ
ふうせんバレーボールは、風船を使用するため怪我をする危険が少なく、どなたでも安全に楽しむことができます。風船を利用していることからボールの軌道はゆっくりで、車いす利用者やまひのある方でも、ボールに触りやすくなっています。また、風船には鈴が入っているため、風船が弾むたびに音が鳴り、視覚障害者でも競技に参加しやすいよう工夫がなされています。
この競技の特徴的な点は【チーム全員がボールに触れないと相手にボールを返せない】というルールです。そのため、チーム全員の連携がとても重要で、チームメイトはコミュニケーションを取り合い、お互いのことを思いやりながらプレーすることが大切です。
このように、誰でも楽しめるスポーツとするため、多くのニュースポーツやパラスポーツで競技ルールが工夫されています。
ふうせんバレーボールを体験する車いす使用者
ペガーボール
誰でも楽しく夢中になれるパラスポーツ
鬼に向かってボールを投げる様子
ペガーボールは、2014年に福島県で誕生したスポーツです。知的障害や発達障害のある子どもたちが安全に遊べ、楽しく夢中になれるスポーツがないかと、試行錯誤の末に考案されました。
ペガー(pegar)とは、「引っ付く、くっつく」という意味があり、マジック式のポンチョを着た鬼役に、ボールをくっつけて勝敗を競うことから、この名前が付けられました。
この競技は「鬼ごっこ」をもとに考えられました。参加者は鬼を追いかけてボールを当て、鬼にボールを多くつけることができたチームが勝ちとなります。
この簡単で分かりやすいルールによって、特に子どもたちに人気で、障害や年齢問わず多くの方々に親しまれています。
やっても楽しい!見ても楽しい!
ボールがくっつかないようによける鬼
ペガ―ボールは、ポンチョにカラフルなボールがくっつくため、視覚的に点数がわかりやすく、参加者が達成感を得やすいスポーツです。カラフルなボールが飛び交い、縞模様のポンチョを着た鬼が走り回る光景はとてもユニークで、参加者の顔にも自然と笑顔が溢れます。
また、競技で使用する道具もポンチョとボールの2つのみです。そのため、参加する人数や障害・年齢に合わせて、自由にアレンジしながら楽しむこともできます。
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