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更新日:2025年10月15日

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防災・防犯対策の強化や先を見据えた施設整備を進め、将来世代に誇れる江戸川区を

CCBY 但し、画像データは除きます

令和7年第3回江戸川区議会定例会が、9月19日から10月27日までの会期で開催されています。本会議冒頭に行われた斉藤区長の招集あいさつを紹介します。

 

今年も終戦の日の8月15日、旧中川のふれあい橋において、東京大空襲で犠牲となった方々を慰霊する灯籠流しが行われました。参加された多くの皆さまが平和への願いを灯籠に乗せ、静かに祈りを捧げていらっしゃいました。

今年は戦後80年という節目の年に当たるとともに、本区が「平和都市宣言」を行ってから30年という年でもあります。

平成7年に制定された宣言は「江戸川区は、過去幾多の困難を乗り越え、平和で安住できるまちになった。水と緑に囲まれた、この素晴らしい郷土を次の世代に守り伝えよう。」という呼びかけの言葉から始まります。

この宣言に込められた想いを受け止め、当たり前に続く暮らしの尊さ、平和の大切さをあらためて深く心に刻み込む機会となりました。


灯籠流しの様子

ドローン活用体制の整備など災害対策をさらに強化

一方で、安全に安心して暮らせる社会をつくるためには、激しさを増す自然災害への備えも欠かせません。集中豪雨や台風、危険な暑さなど災害の種類は多岐に及び、全国各地に深刻な影響をもたらしています。

こうした状況の中、本区は6年ぶりとなる水害ハザードマップの改定を行い、その概要版を全戸配布いたしました。そこには120カ国語に対応した区ホームページを案内するチラシを同封した他、視覚障害のある方でも音声で聞くことができる機能を備えるなど、「誰一人取り残さない」という区の想いを込めたものとなっています。


水害ハザードマップ概要版

また、危険な暑さに対しては、前回の定例会でご承認いただきました75歳以上の方がいる世帯のエアコン利用を促進するための給付金について、おおむね支給が完了しています。

さらに、いざ災害が起きた際に区内の状況を迅速に把握するため、用途に応じた防災用のカメラを区内全域に設置してまいります。まず、高い場所から広い範囲を捉えることのできる「高所カメラ」を区内に五つ設置します。これは高さ100メートル程度の建物に設置するもので、今年度中に三つ目となるJR小岩駅前の高層ビルへの設置を予定しています。また、それより低い位置からまちなかの状況把握を行うために、区内の小・中学校など120カ所に、218台の「市街地カメラ」を設置します。この市街地カメラについては、今年度中に全て設置が完了する見込みです。


災害発生時、高所カメラで迅速に情報収集を行います

さらに、これらのカメラの死角を補うため「ドローン」の活用体制も整えてまいります。現在本区では、ドローンを扱うことができる事業者5社と災害時協力協定を締結しており、災害時の情報収集にご協力いただけることとなっています。各社には11台のドローンを確保いただいていますが、さらなる体制の強化が必要だと考えております。そこで、区内97カ所の避難所にドローンを配備し、従事する職員がドローンの操縦資格を取得することで、区内全域をカバーできるようにしてまいります。来年度からの配備に向けて、今年度は先行して16人の資格取得を目指します。

自転車利用時の安全・安心の確保

また、「安全・安心」という観点では防犯対策も重要です。

本区の犯罪認知件数の約4割は自転車の盗難が占めています。また、そのうちの約6割が鍵をかけていない状態でした。つまり、自転車に乗る方お一人おひとりが、普段から鍵をかけるようにしていただくことで、本区の犯罪認知件数を大きく減らすことができます。

そこで今回、「自転車等の駐車秩序に関する条例」を改正し、「自転車に乗る方は、その盗難を防止するため、鍵をかけなければならない」という内容を追加します。

もとより本区においては、自転車は通勤や通学に欠かせない交通手段であり、その安全・安心な利用の確保は重要な課題でした。これまでも、施錠を呼びかける「鍵かけキャンペーン」の他、区内商業施設や地域まつりでの啓発活動など、区と警察、地域の皆さまが一体となって対策を実施してまいりました。今回の条例改正を契機として、これらの活動をさらに推し進めてまいります。

また、自転車利用時の安全性を高めるためには、「自転車用ヘルメットの購入補助」を実施しており、これまで多くの区民の皆さまにご利用いただいてきました。引き続き一人でも多くの方にご利用いただけるよう、補助対象を4500個分追加します。

このように、「盗難防止」と「事故防止」の両面から自転車の安全な利用を支え、区民の皆さまが安心して暮らせる環境づくりを進めてまいります。


6月28日に西葛西駅前で実施した葛西地区自転車盗ゼロ作戦では、地元の中学生らが啓発ティッシュの配布などを行いました

持続可能な公共施設の運営を目指して

次に、「公共施設の整備」について申し上げます。

本区ではこれまで、令和3年に「ともに生きるまちを目指す条例」、翌年に「共生社会ビジョン」、そしてそれらを踏まえて令和5年に、将来にわたる公共施設整備の考え方をまとめた「公共施設再編・整備計画」を策定してまいりました。

この計画の中で掲げた今後の施設整備の方向性に基づき、このたび、文化・スポーツに親しむ環境整備の考え方について取りまとめた「文化・スポーツ基本構想」を策定いたします。

また、福祉・子育ての分野においても必要となる施設整備を進めてまいります。

まず、医療的ケアや継続的な治療が必要な子どもたち、そしてそのご家族が安心して過ごせる場として、ホスピス機能やショートステイ機能、遊び場機能などを備えた障害児のための複合施設を、都内で初めて整備してまいります。区有地を活用し、民設民営での整備を目指します。

また、家庭や学校の中に居場所を見つけることができずに孤立している子どもたちを支援するため、生活習慣の形成や学習のサポート、栄養バランスの取れた食事の提供などを行う「児童育成支援拠点」も整備してまいります。まずは区内に3カ所設置し、関係機関とも連携しながら包括的な支援を行うとともに、虐待の未然防止にもつなげてまいります。

一方、スポーツの面では、障害がある方でも気兼ねなく利用できる「共生型」の陸上競技場や複合スポーツ施設を整備することに加え、「スピアーズえどりくフィールド」においては客席数の拡充などを検討しています。


スピアーズえどりくフィールド

また文化の面では、船堀四丁目地区に建設予定の再開発ビルにおける、新しいスタイルの図書館機能を含む複合施設の整備に向けて検討を進めてまいります。

さらに、日光林間学校についても整備指針を策定し、区内小・中学校の児童・生徒が利用できる林間学校として再建を進めてまいります。小・中学校で利用しない日は、一般の方々に利用していただける施設にしていきたいと考えています。

そして、これらの施設整備に当たっては、民間の知恵と力を積極的に取り入れてまいります。その一環として、民間の方々と意見を交わす「えどがわ共創プラットフォーム」を設置し、幅広くアイデアや提案を募る体制を整えます。民間企業のノウハウや資金を活用させていただくことで、質の高いサービスを提供しながらも、財政的な負担を軽減し持続可能な施設運営を目指してまいります。

先人の歩みを未来への道しるべに

最後になりますが、先日の敬老の日を含む3連休、区内では計37カ所で「長寿の集い」が開催されました。私も全ての会場にお邪魔しましたが、どの会場も、お子さんから高齢の方まで、多くの方の笑顔であふれていました。たくさんの元気をいただくとともに、本区に根付く世代を超えた「人と人とのつながり」は、こうした皆さまによって育まれてきたのだとあらためて感じることができました。


9月13日~15日の3連休に行われた「笑顔いっぱい長寿の集い」の様子

現在区内には、100歳以上の方が200名以上いらっしゃいます。統計を取り始めた昭和38年には一人もいらっしゃいませんでしたので、今とは大きく状況が異なっていたことが分かります。

今年は昭和元年からちょうど100年に当たりますが、昭和という時代は戦争を経験し、そこからの復興を経て高度経済成長を果たすなど変化の大きい時代でした。本区は昭和7年に誕生しましたが、ごみ公害などのいわゆる「三大公害」への対応をはじめ、学校や地域施設などの整備、環境をよくする運動や緑化運動など、例を挙げれば切りがないほど、区民の皆さま、議員の皆さま、そして行政が一致団結してまちを作ってきた歴史があります。

こうした中で、先人の皆さまは力を合わせて着実に歩みを進め、その歩みは今の私たちの暮らしに確かな道筋を示してくれました。私たちはその歩みをたどって多くを学び、今の「住みよい江戸川区」を次の世代へしっかりと引き継いでいく責任があります。引き続き区民の皆さま、議員の皆さまとともに、未来を担う世代に誇れる区政を築いていきたいと思います。

さて、今回提案いたします補正予算ですが、一般会計、特別会計合わせて、総額は46億1千万円余であります。本定例会には、これら補正予算に加え、条例改正の他、学校改築工事等に伴う契約議案や副区長の選任同意など、合計で22件の議案をお諮りしています。また、決算の認定など4件の報告事項もございます。それぞれご審議の上、ご決定いただきたいと存じます。

このページに関するお問い合わせ

このページはSDGs推進部広報課が担当しています。

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