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更新日:2021年10月15日

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「医療」「ワクチン」「検査」「感染防止」「生活・経済」”五つの柱”でより強力な対策を

令和3年第3回江戸川区議会定例会 会期:9月21日(火曜日)から10月28日(木曜日)

 

 はじめに、長引くコロナ禍において、区民の生活基盤を守るため日夜懸命に力を尽くしていただいている医療従事者をはじめ、エッセンシャルワーカーの皆さまに、あらためて感謝申し上げます。

新型コロナ対策「五つの柱」

 この夏は過去最大となった新型コロナウイルス感染症の第5波が大きく影響を及ぼし、本区でも陽性者数が1日最大350人以上を記録するなど区政においてはその対応が急務でありました。現在、全国の傾向と同じく減少に転じましたが、緊急事態宣言は3度延長され、まだまだ予断を許さない状況にあります。
 本区では今後も新型コロナウイルス対策の手を緩めることなく、より強力に推し進めていくため、「五つの柱」を軸に取り組んでまいります。

(1)入院や自宅療養など「医療体制の充実」

 一つ目は「医療体制の充実」です。
 本区では逼迫する保健所業務に最大10‌0名の人員を投入し、新たに医師も増員するなど陽性者の健康観察やフォローアップ、疫学調査などに当たる体制を強化してきました。
 またそのサポートとして、江戸川区医師会と連携し、区内の医療機関に陽性者の健康観察へのご協力をいただくなど、今後も区一丸となってこの非常事態に立ち向かってまいります。
 特にこの第5波においては自宅療養を余儀なくされる陽性者が多く、療養体制の拡充が目下の課題でした。そこで、入院が必要な方の受け入れ体制を拡大するために区内の病院にご協力をお願いし、入院病床を25床増やしていただきました。
 また、江戸川区との区境に位置する江東区の東京城東病院も、10月1日より新型コロナウイルス感染症対応の病院として50床を新設する予定であります。先日は院長からごあいさつをいただきましたが、こうした動きも入院が必要とされる区民の受け入れ先拡大の追い風になるものと期待しています。
 今後も状況に応じて適切な病床が確保できるよう、各医療機関と連携して進めてまいります。
 一方、ご自宅で療養する方に対しては電話やオンラインによる健康観察を行っていますが、万が一の場合にも体調の急変をいち早く察知できるよう、血中酸素濃度を測定するパルスオキシメーターを必要に応じてご自宅にお届けしています。
 併せて、休日・夜間も含めて医療的な相談ができる体制も確保するとともに、希望する方には食料をご自宅にお届けし、電話などをお持ちでない方や聴覚に障害のある方に対してはタブレット端末をお貸しして連絡手段を確保するなど、ご自宅で療養する方が孤立することのないよう支援しています。
 加えてこの夏からは区医師会や区薬剤師会、訪問看護ステーションのご協力の下、症状に応じて電話やオンラインでの診療を可能とし、投薬の必要がある方に対してはご自宅へ薬を配送する仕組みも構築しました。また、症状が比較的重い方については医師と看護師による往診を実施し、自宅で診察や治療などを受けられるようにしています。
 また感染されたご本人だけでなく、その同居者であるお子さんや介護が必要な高齢者・障害者などについても、取り残されてしまうことのないよう受け入れ体制を整えています。例えば、保護者が感染したことで濃厚接触者となってしまったお子さんの居場所を確保するため、児童相談所の一時保護所にサテライトを設け、そこで受け入れを行っています。保育士などが24時間体制で見守ることにより、保護者にも安心して療養に専念していただくことができるようにしています。
 なお、このように児童相談所の機能を機動的に活用することは、まさに本区の念願であった区立の児童相談所を設置した狙いの一つでもあります。今後も子どもの健やかな成長をサポートするべく努めてまいります。


直近のピーク時には陽性者の健康観察などに最大100人の職員を投入するなど、体制を強化

(2)希望する全ての方へ 「ワクチン接種の促進」

 二つ目は「ワクチン接種の促進」です。
 現在本区では、区医師会のご尽力により、65歳以上の方のうち既に約9割の方の接種が完了しています。
 こうした中、今重要なのは65歳未満の方に対するワクチン接種です。本区としては12歳以上の9割の方に対して11月前半までに接種を終えることができるよう体制を整えました。
 これまでも、国からのワクチン供給量を見極めながらそれを最大限活用できるよう予約枠を用意し、妊婦も含めた重症化リスクの高い方向けの優先枠や年代に応じた予約スケジュールを設定するなど、工夫を重ねてまいりました。また、さまざまな事情で2回目の接種を受けたくても受けられなくなってしまった方や、12歳から29歳までの方を対象とする専用枠も設けました。
 今後、5カ所の集団接種会場と個別の医療機関で接種を進めていきますが、集団接種会場の接種時間は、お勤めの方や学生・生徒でも接種しやすいよう夜間延長をいたしました。さらに今年度に受験を控えている方や、障害や認知症などにより接種に配慮を要する方とその同伴者を対象とする専用枠も設けたところです。
 本区は今後も希望する全ての方へのワクチン接種が一日でも早く完了するよう、区医師会と協議しながら臨機応変に対応してまいります。

(3)「検査体制の充実」で感染を早期発見

 三つ目は「検査体制の充実」です。
 本区では、国や都と連携しながら、無症状の方を対象としたモニタリングのためのPCR検査を、区内全ての駅前や大学・専門学校などにおいて実施してきました。また、重症化しやすい方々のクラスターを発生させないために、高齢者・障害者施設の職員に対する区独自のPCR検査を実施するとともに、区保健所での検査能力も倍増させるなど、感染の早期発見のための体制を拡充しています。
 今後はさらに、行政検査とは別に、希望者に対する自己負担でのPCR検査を区保健所で実施することも検討していきます。引き続き適時適切に検査体制を構築し、その実行に移してまいります。

(4)大切な人を守るため 「感染防止対策の呼び掛け」

 四つ目は「感染防止対策の呼び掛け」です。
 区内でも広がりを見せているデルタ株は従来株に比べて感染力が強く、これまでと同様、もしくはそれ以上の感染防止対策の徹底が必要です。
 区民の皆さまには、ご自身と周りの大切な人を守るため、小まめな手洗い・手指の消毒、適切なマスクの着用、室内の換気、また屋外であっても密を避けた行動などさらなる対策の徹底を、広報誌やSNS、動画、地域の掲示板や防災行政無線など、あらゆる手段を駆使して呼び掛けてまいります。

(5)区民・事業者に向けた「生活と経済の支援」

 五つ目は「区民生活の支援及び、区内経済の活性化」です。
 現在、新型コロナウイルスの影響により生活が困窮している方を支えるべく、社会福祉協議会においては緊急小口資金などの貸し付けを、そして区においては住居確保給付金や自立支援金の給付を行っています。ただ、その影響が長期化しているため、いずれも申請期限を延長し、生活支援を強化しているところです。
 また、本区は職住近接のまちであり、区内に住み、区内で働く方が多くいらっしゃいます。区内事業者の皆さまへの支援はすなわち区民生活の支援に直結します。
 コロナ禍の影響で苦境に立たされている事業者の皆さまに向けては、国・都・区の支援制度をお知らせするとともに、資金繰りの支援や固定費相当分の支援のため区独自の融資制度を設け、感染状況に応じて受付期間の延長や、融資限度額の引き上げ・据え置き期間の延長などを行ってまいりました。8月末時点で5‌70‌0以上の事業者にご利用いただいており、その数は全体の約4割に上っています。
 また、10月に実施される、区内約1‌00‌0店舗で10%お得に買い物ができる「区内共通商品券まつり」の開催支援と併せて、12月に実施予定のキャッシュレス決済ポイント還元キャンペーンの支援など、まちににぎわいをもたらすための施策展開を今後も継続して行ってまいります。

 

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10%お得に買い物ができる「区内共通商品券まつり」は10月末まで

 ここまで「五つの柱」を軸とした取り組みについてご説明してまいりましたが、これらに共通するのは、「区民の皆さまの安全・安心を確保したい」という本区の強い想いです。今後もお一人おひとりに寄り添いながら、確実に新型コロナウイルス対策を推し進めてまいります。

大規模水害時の避難行動を支援

 一方、こうした喫緊の課題に加えて、この時期、特に警戒が必要なのが台風や長雨、集中豪雨などによる大規模水害です。本区は陸域の7割がゼロメートル地帯であり、区民70万人のうち、実に50万人以上が大きく浸水の被害を受ける恐れがあります。2年前の台風19号での避難勧告は皆さんの記憶に新しいところかと思いますが、超大型台風の上陸が予想される場合などにおいては、事前に区外の安全な場所に避難していただくことも重要な選択肢の一つとなります。
 本区では、友好都市をはじめとした広域避難場所の確保に努めるとともに、江東5区による避難情報発令時において、広域避難のためにホテルや旅館などの宿泊施設を利用した方に対する補助制度も設けています。
 災害時は、お一人おひとりの自発的な行動が生命・財産を守る最善の道です。
 本区は今後も区民の皆さまがいざという時に躊躇なく行動を起こすことができるよう、それを支援するための仕組みや環境を整えてまいります。皆さまには、危険を感じたらぜひ即時行動に移し、ご自身の命を守っていただきたいとお願いするところです。

令和2年度決算 コロナ禍の影響は今後本格化

 さて、本定例会にお諮りしております令和2年度の一般会計決算につきましては、新型コロナウイルス感染症対策のための経費の増加などにより、対前年度比30%以上の増となりました。一方で歳入の多くを占める財政調整交付金は、法人住民税の一部国税化の影響も大きく受け、好調な景気を背景に過去最高だった令和元年度から75億円減少して928億円となっています。財政の健全さを測る指標の一つである経常収支比率は77・9%と健全な数値であるものの、コロナ禍が本区の財政状況に深刻な影響を及ぼすのはこれからであるとみられます。
 今後はコロナ禍からの経済再生と日常生活の回復に向けた歩みが日本全体の重要な命題となります。本区も国や都と歩調を合わせながら引き続き堅実な財政運営に努め、メリハリの利いた施策展開を行ってまいります。

思いやる気持ちが難局乗り越える力に

 最後に、昨年と今年の2回行った区民の皆さまの困りごと調査の結果をご紹介します。これは地域における共生社会の拠点となる「なごみの家」において行ったもので、電話や郵送、インターネットを通じて1万3000件以上の回答を頂きました。
 調査を通して見えてきたのは、長引くコロナ禍の中で区民の皆さまの「人と人とのつながり」が薄れているという実態でした。しかし一方では、「長男家族と週1回LINEをするのが楽しい」という声や、「会えなくても電話での心の交流ができたり、お互い相手を思いやる気持ちができた」という声など、大変な状況だからこそ、あらためて「人とのつながり」や「人を思いやる気持ち」の大切さを実感しているというご意見もたくさん頂きました。
 不安やストレスの多い状況が続きますが、このような時だからこそ「思いやりの心」を大切にし、区民の皆さま、議員の皆さまと共にこの難局を乗り越えていきたいと思います。
 さて、今回提案いたします補正予算ですが、新型コロナウイルス感染症対策に係る経費をはじめ、一般会計、特別会計合わせて総額は42億1000万円余であります。
 本定例会にはこれら補正予算に加え、松島コミュニティ会館の設置に伴う「江戸川区立コミユニテイ会館条例」の改正や、副区長の選任同意など合計で17件の議案をお諮りしています。また、令和2年度決算の認定など6件の報告事項もございます。それぞれご審議の上、ご決定いただきたいと存じます。
 以上をもちまして招集のごあいさつといたします。

このページに関するお問い合わせ

このページはSDGs推進部広報課が担当しています。

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