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更新日:2022年7月1日

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愛され、選ばれる住みよいまちを目指して

令和4年第2回江戸川区議会定例会 会期:6月15日(水曜日)から6月30日(木曜日)

 

ウクライナ避難民に寄り添う支援

 連日、ロシアによるウクライナ侵攻の様子や、その被害状況が報道されています。多くの市民の生活が破壊され、子どもを含む多くの方の命が奪われました。そのしらせに触れ、皆さま心を痛めていることと思います。
 このたびのロシアによる軍事侵攻は、国際社会の平和と秩序・安全を脅かすものであり、断じて容認することはできません。また、住み慣れた地を追われ、国外に避難を余儀なくされている方々の労苦は計り知れません。
 現在、区内にもウクライナから避難されてきた方々がいらっしゃいますが、本区はお一人おひとりを大事な区民としてそれぞれのご事情に寄り添いながら支援を行っています。また、本定例会にもお諮りしておりますとおり、避難された方を思い、寄せられた寄付金を活用し、お一人の世帯に5万円、お二人以上の世帯に10万円の支援金をお渡ししたいと考えています。
 本区は今後も、お一人おひとりの気持ちを大切に受け止めながら必要な支援を行ってまいります。

第7波への備えとコロナ禍からの回復に向けて

 さて、一方で国内に目を転じますと、区内で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されてから2年以上が経ちました。今や、区民の9人に1人は感染したことがあるという状態にあります。
 新型コロナウイルスに感染された皆さまや、その影響で厳しい状況に置かれている皆さまには心よりお見舞い申し上げます。
 また、区民生活を支えるため、日々最前線で対応に当たっていただいているエッセンシャルワーカーの皆さまに対し、深く感謝いたします。
 現在、感染状況は比較的落ち着いていますが、第6波では一日最大約1400人の感染者を数えました。本区では引き続き区内に最大200床以上の病床を確保するとともに、保健所業務の効率化を進めながら、第6波を上回る一日最大1‌70‌0人という感染拡大が起きても臨機応変に対応できるよう、体制を整備しています。
 こうした「医療体制の充実」をはじめ、「ワクチン接種の促進」や「検査体制の充実」、「区民生活の支援および経済の活性化」、そして「感染防止対策の呼びかけ」という「5つの柱」を軸に、本区はこれからも決して気を緩めることなく、国や東京都、区医師会など、関係機関の皆さまとともに対策を進めてまいります。

 一方で、社会経済活動の再開に向けた動きも徐々に見られるようになってきました。
 本区でも先日、感染症対策を徹底しながら、3年ぶりに環境フェアを実施することができました。この間、こうしたイベントのにぎわいに触れることは叶いませんでしたが、来場された皆さまの明るい笑顔を拝見することができ、大変感慨深いものがありました。今後も状況を見極めつつ、コロナ禍からの回復に向けて歩みを進めてまいります。


3年ぶりに実施した環境フェア

災害に強いまちづくり 長年にわたる取り組み

 さて、今回のようなパンデミックは災害級の非常事態ですが、災害という意味では私たちを悩ます地震や水害も忘れてはなりません。6月に入り、関東地方も梅雨の季節を迎え、これからの時期は長雨や豪雨による被害への備えが重要となります。
 ご存じのとおり、本区は陸域の約7割がゼロメートル地帯であり、水害のリスクが高いまちです。それ故に地震や火災を含めた「災害に強いまちづくり」を長年の都市基盤整備の中心に置いて、地道にその取り組みを進めてまいりました。
 例えば地震に対しては、平成22年にいち早く公共施設の耐震化率100%を達成しており、平成8年から取り組んできた住宅の耐震化も97%が完了しています。また、大規模な地震による被害の中には火災によるものも多いとされていますが、本区は平成5年から密集市街地整備促進事業に着手しており、事業が進行もしくは完了している地区の数は23区中最多です。
 先日は東京都が「首都直下地震等による東京の被害想定」を10年ぶりに見直しました。報道などでは、本区の被害もクローズアップされるケースが取り上げられていたため、不安を覚える方もいらっしゃったと思います。現在、発表内容についての検証を行っておりますが、区民の皆さまの生命・財産を守るという本区の基本的な役割に何ら変わりはなく、今後もあらゆる角度から取り組みを進めてまいります。

豊かな水の恵みを生かし区ならではの「水の都」へ

 そして、区の歴史そのものと言っても過言ではないのが水害に対するまちづくりです。本区では、古くは明治から昭和にかけて行われた荒川や中川、江戸川の放水路の開削に始まり、堤防のかさ上げや強化、下水道や雨水貯留施設の整備、そして現在も続く高規格堤防整備や高台まちづくりに至るまで、数々の水害対策が積み重ねられてきました。その結果、「長靴を履かなくてもすむまち」が目標だった時代から、今や「千年に一度の災害を想定したまちづくり」が目標の時代へと進んでいます。
 今後は、水に囲まれた環境によってもたらされる「豊かな水の恵み」を本区の強みとして、区ならではの「水の都」の姿を追い求め、新たな施策展開も模索してまいります。


「高台まちづくり」のモデル地区に選定されたJR小岩駅周辺地区(完成イメージ)

まちのシンボルとして進化し続ける新庁舎に

 また現在本区では、「区内最大の災害対応拠点」として新庁舎の建設を進めています。本定例会において、建設予定地である都有地の購入に関する契約議案をお諮りしていますが、先日は建物の形状について「約95メートル・20階程度」とする案で一本化いたしました。ワンフロアの面積をコンパクトにすることで空間としての汎用性を高め、社会情勢や行政ニーズの変化に柔軟に対応しながら進化し続けることができる形状としています。
 以前から申し上げているとおり、庁舎を新しくしても、今の区役所の在り方や業務の進め方をそのまま移すだけでは意味がありません。これからの時代に即した在り方を十分に検討しながら、「災害に強いまち」のシンボルとして、いざという時も機能し続ける新庁舎の建設を進めてまいります。

 また、こうして長い時間をかけて整備されてきたハード面の強さを「堅牢な強さ」だとすると、一方で本区には、長年かけて培われてきた「人と人とのつながり」や「地域の結び付き」を生かし、地域ごとに協力し合いながら臨機応変に対応できる「しなやかな強さ」も備わっています。
 そうした両面の「強さ」が安全・安心なまちへの進化を促し、人々の営みに活力をもたらしてまいりましたが、そこで未来へと思いを巡らせた時、今後は過去から現在につながる本区の強みを区内外に広く発信し、さらには新たに魅力を創り出していくことが求められてまいります。多くの方々に江戸川区の良さを知っていただき、区を好きになってもらうことが「選ばれる自治体」として一層大切になってくると感じております。


新庁舎の建物の形状案(約95メートル・20階程度)

ハワイ州ホノルル市との姉妹都市盟約

 そうした魅力の創造につながる取り組みの一つとして、かねてより議長をはじめ区議会の皆さまにリードしていただいたハワイ州ホノルル市との姉妹都市盟約について、先日現地を訪問し、無事に調印式を執り行うことができました。
 ハワイは古くから多くの人種や民族が暮らす地域であり、アメリカの2020年国勢調査の結果によると最も多様化が進んだ州であるということです。ホノルル滞在中には、ハワイ版のSDGsを推進する団体の方々とも意見交換を行いました。SDGsの推進に関しては本区でも現在、誰もが取り組みやすく身近で具体的な行動を軸として、皆さまとともに実践中でありますが、現地で得た知見も参考にしながら、さらに工夫を凝らしていきたいと考えております。
 今後ホノルル市とは良き友として、また「ともに生きるまち」を目指す本区の良き手本として、行政間だけでなく区民や事業者の皆さまも含め、さまざまな場面で交流を積み重ね良好な都市関係を築いてまいります。

「ご当地ナンバー」の導入を検討

 また先日、地方版図柄入りナンバープレート、いわゆる自動車などの「ご当地ナンバー」の募集が開始されました。本区としては、「走る広告塔」であるご当地ナンバーの導入も区の魅力の発信につながるのではないかと考えています。区民の皆さまからもご当地ナンバーの導入を望む声を頂いています。申請には地域住民の合意形成が必須とされていますので、今後、区民の皆さまの声をお聞きしながら検討を進めてまいります。

暮らしに潤いを与える「農の風景」を区の魅力に

 さらに、本区の強みの一つには「農業」もあります。花と野菜の出荷額や小松菜の収穫量は23区ナンバーワンを誇ります。本区では古くから農業が盛んでした。かつては水田や蓮田も多く、区内には田園風景が広がっていました。暮らしの中に農業がある風景は江戸川区のいわば「原風景」です。そこで、今も農業が盛んな鹿骨地区において、このような「農の風景」を後世に残し、区の魅力を向上させていくための取り組みを始めました。農地は食料生産の場だけでなく、暮らしに潤いを与え、災害時には避難空間にもなる重要な場所です。「農の風景」を地域の皆さまと一緒に守りながら、区ならではの魅力として発信してまいります。


「農の風景育成地区」の指定を目指す鹿骨地区

待機児童数「ゼロ」を実現

 一方、平成30年度に440人だった保育園の待機児童の数につきましては、さまざまな観点から保育定員の拡充に取り組んだ結果、今年度には待機児童数「ゼロ」を達成しました。今後は保育の質のさらなる向上や、働きながらでも子育てしやすい環境の整備などを図り、水とみどり豊かな「子育てしやすいまち」としての魅力を、より一層アピールしてまいります。

区内外から愛される住みよい江戸川区に

 このように、あらゆる側面から区の魅力を発信し続けることで区のファンを増やし、「区に住み続けたい」「区に住んでみたい」と思う人を一人でも増やしていきたいと思っています。コロナ禍を経て減少を続けていた人口も、この4月から6月にかけては、わずかに増加に転じました。人口の増減に一喜一憂するものではありませんが、区の魅力を測る指標の一つとして重要です。
 これからも本区は、区民の皆さま、議員の皆さまとともに魅力の向上と発信に努め、区内外から愛される、住みよい江戸川区の発展に向けた取り組みを一層推進してまいります。ご理解、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
 さて、今回提案いたします補正予算ですが、新型コロナウイルス感染症対策に係る経費の他、原油価格や物価の高騰に対する支援策に係る経費など、一般会計、特別会計合わせて、総額は28億2千万円余であります。特に原油価格や物価の高騰に係る支援策としては、燃料費の高騰対策のための区内中小事業者への支援金や、学校・保育園の給食および介護施設などにおける食材料費の高騰対策のための補助金など、皆さまの暮らしを下支えする施策を取りまとめました。ご審議の上、ご決定いただきたいと存じます。

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このページはSDGs推進部広報課が担当しています。

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