更新日:2025年1月15日
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特集 あなたのまちの町会・自治会
区内に273ある町会・自治会では、その地域の皆さんが、自分たちの住むまちをより住み良くしようと日々活動しています。今回は、日頃から町会・自治会で活躍されている3人の方にお話を伺いました。
東小岩中央自治会 青井 宣子(あおい のりこ)さん
笑顔のために
「子どもたちの笑顔を見られるのがとても楽しい」。そう語るのは、東小岩中央自治会の青井宣子さん(上写真)。同自治会では、毎年12月に餅つき大会を行っており、今年度も近所に住むたくさんの方々が集まって、大きな掛け声とともに餅つきが行われました。
運営を担当する青井さんらは、1カ月前から打ち合わせや買い出しなど当日に向けて準備をしてきたそうです。この日は40キログラムのもち米を仕入れ、約600人分の餅を用意。お子さんも安心して餅をつけるように子ども用の小さなきねを準備したり、餅を食べられない方でも参加できるようにくじ引きなど他の出し物も用意したりと、こまやかな配慮もされていました。
「餅つきのつき手が足りず苦労した年もありましたが、今回は住民の皆さん自ら『よかったらお餅つきますよ』と声をかけていただきました。おかげでスムーズに開催できました」と青井さん。会場では地域の皆さんが交代で餅をつき、出来上がった餅が手際よく参加者に配られていました。
そして、もう一つ印象的だったのが、会場に来た多くの子どもたちと親しげに話している青井さんの姿です。子ども会の副会長も務める青井さんは、行事などを通じて地域のほとんどの子どもたちと顔なじみなんだそう。
「皆さんの楽しんでいる姿や、子どもたちの笑顔を見ると、こちらもやってよかったなと感じます」。そう話す青井さんの表情からは、地域のためを思う温かな気持ちが伝わってきました。
つながりで地域の文化を伝えていく
同自治会の餅つき大会は40年以上前から開催している恒例行事。他にも盆踊りやラジオ体操、クリスマス会や防犯パトロールなどさまざまな行事を行っているそうです。
餅つき大会に参加していた親子に感想を伺うと、「自治会の皆さんは、盆踊りや餅つきなどの行事を通して、子どもたちに地域の文化を教えてくれるありがたい存在です。自分の子どももいろんな行事に参加して、このまちに愛着をもって育っていってくれたらいいなと思います」と話していました。それを聞いた青井さんは「地域の子どもたちの成長の手助けになっていたらうれしい」と話した上で、「行事に参加していた子どもたちが大きくなると今度はお手伝いに来てくれて、小さな子の面倒を見てくれています。こういうつながりってとても貴重だと思うんです。これからもつながりの場をつくりながら、地域の文化を子どもたちに教えていきたいです」と今後の思いを語ってくれました。
観光で近所に宿泊していたイタリア人のルイスさんも初めての餅つきに挑戦。「きねが重かったけどいい経験になりました」
3世代で餅つきに参加した玉井さん家族。朋美さん(写真右端)は幼い頃に同自治会の防犯パトロールによく参加していたそう
輪投げの飾りつけをする青井さん。餅つき以外にもミニゲームを用意するなど多くの人を楽しませる工夫が
一之江中央町会 上馬庭 京子(かんまにわ きょうこ)さん
まちも心もきれいに
一之江中央町会では、毎月第三土曜日に地域の清掃活動であるクリーン作戦を行っています。
その活動に欠かさず参加する同町会の上馬庭京子さん(上写真)が、その様子について教えてくれました。
「このクリーン作戦は4年程前から始めていて、今井街道を中心に防犯パトロールも兼ねてごみ拾いをしています。私たち一之江中央町会のメンバーだけではなく、いろいろな団体の方々と一緒にやってるんですよ」
同町会の地域には、なごみの家一之江や共育プラザ一之江があり、なごみの家の職員や、共育プラザを利用する中学・高校生の皆さんと共同で清掃活動を行っているそうです。
「今では毎回15人くらいの方が一緒に活動に参加してくれています。みんなでごみ拾いをすることは、それだけまちがきれいになるということですし、活動を終えてきれいなまちを見ると達成感を感じるんです。それをみんなで共有できるっていうのがうれしいですね」
最近は空き缶やペットボトルなど、大きなごみはだいぶ少なくなったそうですが、紙くずなどの細かなごみが多く落ちているそうです。「たばこの吸い殻も道路の側溝付近によく捨てられているので、目を凝らしながら注意深く回っています」と話す上馬庭さん。「まちがきれいになるって本当に気持ちがいいんですよ。自分の心もきれいになる感じがして」と、この活動のやりがいを語ってくれました。
チームに分かれてまちを歩き、くまなくごみを拾います
なごみの家一之江の熊谷所長(写真左)は「クリーン作戦は、誰でも気軽に始められ、みんなが集える活動です」と話していました
活動が元気の秘訣
そして、クリーン作戦のやりがいは他にもあるという上馬庭さん。
「ただごみを拾うのではなくて、いろんな人と会話しながらできるでしょ。それも楽しいんです。中学生や高校生の方たちと話す機会もあって、他の世代の方たちと交流できるのも良い点だと思っています」
毎回楽しみながらクリーン作戦に取り組まれているそうですが、上馬庭さんは他にもさまざまな活動に積極的に参加されているとか。
「このクリーン作戦はもちろんですが、他にも町会が行うおまつりや運動会などの行事も積極的にお手伝いしています。それに加えてリズム運動にも参加しているんですよ。いろいろな活動をすることで元気でいられるし、毎日が充実しています」と生き生きとした表情で語ってくれました。
上篠崎自治会 大貫 圭介(おおぬき けいすけ)さん
「防災」を楽しみながら学んでほしい
12月上旬、上篠崎自治会などが主催する「防災フェスタ」が篠崎第二小学校で開催されました。この日、「上篠崎スタンダード」副代表の大貫圭介さん(上写真)は、仲間と共に準備や他団体との調整で会場内を走り回っていました。
大貫さんらが所属する上篠崎スタンダードは同自治会の青年部に当たる組織で、その独特な団体名の由来は、青年部の防災体制の名称からきているのだとか。「現在の代表がボランティアで地震の被災地を訪問した際に、現地で見た避難所の運営体制などに課題を感じたそうです。それを踏まえ、自分たちの住むまちで災害が起きた時にもきちんと対応できるように、青年部が中心となって災害時の役割や体制を整備しました。この体制を『上篠崎スタンダード』と名付け、それがそのまま青年部の名称になったんです」
上篠崎スタンダードは地域の防災活動はもちろん、防犯やおまつりの分野で同自治会の活動を支えています。
防災フェスタは今回で3回目。最初は備蓄倉庫の確認や防災ビデオの上映など、小規模なものから始まったそうですが、今回は多くの体験コーナーが設けられていました。
「地域の皆さんにもっと興味を持ってもらえるようにという考えがありました。前回までは“避難所運営訓練”という少しかしこまったイベント名でしたが、今回は防災“フェスタ”に変えたんです。おまつりのように楽しめる要素を入れて、多くの方が防災訓練に気軽に参加してもらえたらという思いからです」
大貫さんが言うように、はしご車の搭乗体験や起震車での地震体験、防災クイズなど、楽しみながら学び、体験できるコーナーが用意され、会場は活気であふれていました。
消防署や消防団、警察署、PTAなど、多くの団体が協力し防災フェスタの運営を支えていました
炊き出しコーナーで参加者に炊飯袋の使い方を教えたり、他のメンバーに指示出しをしたりするなど大忙しの大貫さん
出会い、つながることが原動力
上篠崎スタンダードのメンバーは、40~60代の働き世代が中心だそうです。「私も普段は仕事をしていますし、他のメンバーもほとんどが会社勤めです。やれることをやれる範囲でやるという形でないと、仕事と自治会活動は両立できない。そこはお互いさまですよ」と笑顔で話す大貫さん。仕事以外に自治会活動にも熱心に取り組む理由も次のように教えてくれました。「大人になると人付き合いって限られがちだと思います。でも自治会活動に携わると仲間が増えます。そして、自治会活動に携わっている人は前向きで熱い思いを持っている人が多いんです。そういう人と出会い、一緒になって地域の課題に取り組んでいくというのが面白いですし、それが何よりの原動力です」
町会・自治会活動で生まれる“人とのつながり”は、普段の生活だけでなく、災害の際にも助け合いの力になります。
新たな出会いやつながりが生まれる町会・自治会の活動に、皆さんも参加してみませんか。
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