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更新日:2025年8月15日

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特集 戦後80年・平和都市宣言30年 平和への願いをつなぐ

CCBY 但し、画像データは除きます

今年は戦後80年、区の平和都市宣言から30年の年。今もなお、世界各地で戦争や武力侵攻によって多くの人の命が脅かされています。現代を生きる私たちは、戦争の悲惨さと平和の大切さを次の世代につなげていかなければなりません。いま一度、平和について考えてみませんか。

江戸川区平和都市宣言

江戸川区は、過去幾多の困難を乗り越え、平和で安住できるまちになった。
水と緑に囲まれた、この素晴らしい郷土を次の世代に守り伝えよう。
戦後五十年にあたり、生命の尊さと平和の大切さを深く心に銘じ、
恒久の平和と繁栄を希求して、
ここに江戸川区は、平和都市であることを宣言する。

平成七年十二月一日 江戸川区

戦争の痛ましさを風化させない

昭和20年3月10日の東京大空襲では江戸川区も小松川・平井地区が大きな被害を受け、猛火に追われた人々が旧中川に飛び込み、多くの方が犠牲になりました。その犠牲者の慰霊と、戦争の悲惨さや平和の尊さを次の世代に語り継ぐため、「旧中川灯籠流し実行委員会」の皆さんが中心となり、毎年終戦の日の8月15日に灯籠流しが行われています。実行委員会の会長を務める江頭(えとう)さんは「二度と戦争が起こらないためにも、戦争の痛ましさを風化させてはいけない」と話します。実行委員会では、小松川・平井地区の小学6年生に無償で灯籠を配布するなど、灯籠流しへの参加を呼びかけています。

灯籠流しが行われるふれあい橋の近くにある平井南小学校でも、小学6年生を対象に空襲被害に関する講話や灯籠作りなどの平和学習が行われています。今年の平和学習に参加した児童は「自分が住んでいる地域でこんな悲しい事があったなんて知らなかった。今ある幸せを大切に過ごしながら、自分が歴史を語り継いでいきたい」と話し、慰霊の思いを込めて灯籠作りに取り組んでいました。

その様子を見守りながら江頭さんは「空襲の被害を戦争を知らない世代に伝えていくのが、私たちの役目です。これからも命ある限り活動に関わっていきたい」と活動への思いを語ってくれました。

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平井南小学校での灯籠作りの様子

旧中川東京大空襲犠牲者慰霊灯籠流し

【日時】8月15日(金曜日)18時30分から(注1)

【場所】ふれあい橋護岸(平井南小学校第二校庭(注2)付近)

毎年終戦の日に行われるこの灯籠流しは、東京大空襲の犠牲者の慰霊のため、平成11年から行われています。参加者は、白い舟灯籠に文字や絵を描き川面に浮かべ、鎮魂の祈りを捧げます。

(注1)小雨実施。

(注2)現在は校舎改築により工事中。

東京大空襲慰霊碑「鎮魂」

【場所】ふれあい橋東詰(平井3丁目1番)

日頃から犠牲者への追悼の気持ちを持ち続けたいとの思いから、小松川・平井地区の方々により平成13年の第3回灯籠流しに合わせて建てられました。「犠牲者は船があれば助かったのでは」との思いから船の形をしています。

交流を通して歴史を引き継ぐ

太平洋戦争のさなか、東京への空襲が激しさを増した昭和19年の夏。児童を戦禍から守り、教育を続けるために国策として「学童疎開」が行われました。区内では24校の児童が山形県鶴岡市とその周辺に疎開し、最長で1年2カ月もの間、親元を離れて暮らすことになりました。

疎開先として多くの子どもたちを受け入れてくれた鶴岡市との交流は戦後も続き、この友情の輪を広げ平和の尊さを語り継ぐため、昭和56年5月に友好都市盟約が結ばれました。

昨年、「鶴岡市立朝暘第三小学校」と姉妹校盟約を結ぶ「鹿本小学校」では、学童疎開から80年が経過したことを機に、交流会が開催されました。この交流会に招かれた荒木さんも、小学4年生の頃、鶴岡市に疎開した経験があります。

荒木さんは、交流会で児童たちからの質問に答えるなど、疎開の話を通して、戦争の悲惨さや平和の尊さを伝えました。「疎開先で父が空襲で亡くなったと知らされたときは、本当に悲しかった」と当時を振り返ります。そして「現代を生きる子どもたちのためにも、二度と戦争なんて起こってほしくない。そのためにも戦争の歴史を知って、しっかり語り継いでいってほしいです」と平和への思いを語ってくれました。


鹿本小学校を訪れた鶴岡市の皆川市長(左)、荒木さん(中央)、鶴岡ふるさと観光大使の染野さん(右)

郷土資料室 企画展「日誌が語る学童疎開 ー江戸川区から湯野浜へー」

郷土資料室の企画展では、戦時中に疎開先で書かれた「寮日誌」「寮母日誌」から見えてきた疎開の実態について紹介しています。戦争という非常事態の中、懸命に生きた人々の姿を知り、平和の大切さについて考えてみませんか。詳しくは区ホームページをご覧ください。

【日程】10月12日(日曜日)まで
(注)9月15日(月曜日・祝日)・23日(火曜日・祝日)を除く。

【場所】グリーンパレス3階
郷土資料室(松島1丁目38番1号)

問い合わせ

文化財係 電話:03-5662-7176

江戸川区平和祈念展示室

【場所】小松川さくらホール(小松川3丁目6番3号)

戦争の悲惨な経験を風化させず、平和への思いをさらに確かなものとすることを願い、平成30年3月10日に設置されました。区民から寄託された戦争資料や解説パネルなど約100点を4つのテーマに沿って展示しています。

江戸川区役所旧文書庫

【場所】小松川さくら公園内(小松川3丁目6番2号)

大正13年に建てられたこの文書庫は、コンクリート造りのため東京大空襲でも焼け残り、現在も当時の姿を留めています。「世代を結ぶ平和の像」とともに、戦争の悲惨さと平和への思いを伝えています。

世代を結ぶ平和の像


著作権:江戸川文化写真連盟/えどがわ百景

【場所】小松川さくら公園内(小松川3丁目6番2号)

東京大空襲の犠牲者を追悼し、平和の尊さを世代を超えて語り継ぐため、昭和63年に結成された「世代を結ぶ平和の像をつくる会(注)」により建てられました。
(注)現在は「世代を結ぶ平和の像の会」。

原爆犠牲者追悼碑

【場所】滝野公園内(中葛西3丁目22番1号)

広島・長崎に投下された原爆による犠牲者を追悼するため、「親江会(江戸川区原爆被害者の会)」が中心となり昭和56年に建てられました。手を合わせると広島・長崎を向くように設置された追悼碑には、「平和の図」が刻まれています。

決して忘れてはいけない、東京大空襲の記憶

今を生きる私たちが、決して忘れてはいけない東京大空襲の記憶。「えどがわ区民ニュース」の特集(令和6年9月1日公開)では、戦争の悲惨さや当時の体験談、平和への祈りを捧げる方々の思いなどを、旧中川で毎年行われている灯籠流しの様子とともに紹介しています。ぜひご覧ください。


「令和6年東京都広報コンクール」の映像部門で奨励賞を受賞しました別ウィンドウで開きます

 

 


本誌掲載の事業などの実施に当たっては、江戸川区議会の審議・議決を要する場合があります。

このページに関するお問い合わせ

このページはSDGs推進部広報課が担当しています。

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