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更新日:2021年7月21日

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江戸川区は令和2年、緑化運動50周年を迎えました

緑化運動50周年

江戸川区は、荒川や江戸川の大河川と東京湾に囲まれ、利根川水系の堆積作用によって形成された沖積平野であり、低く平らな土地が広がっています。そのため江戸時代以来、水田の開発が進み、昭和30年代頃までは農地も多く残っていました。しかし、昭和30年代後半からの急激な都市化により、多くの緑が失われていきました。
そこで江戸川区は、昭和45年9月に「ゆたかな心 地にみどり」を合言葉に掲げ、失われた緑を取り戻すとともに、水と緑豊かな良好な環境の創出を目指し、区民と行政が一体となった全区的な緑化運動を開始しました。

(1)区民一人あたり10本10平方メートルを目指して

昭和46年に「環境をよくする10年計画」を策定し、公共下水道や歩道・緑道、土地区画整理事業などの都市基盤の整備を進めるとともに、樹木数と公園面積の目標「区民一人あたり10本10平方メートル」をかかげ、街にやすらぎと潤いをもたらす緑の確保を積極的に実施してきました。平成31年4月現在、区内の樹木は667万本を超え、区民一人あたり樹木は9.6本となり、公園は486箇所、367ヘクタール、区民一人あたりの面積は5.3平方メートルとなりました。区内の街路樹の本数は公園面積とともに東京23区中群を抜く数で、区民の貴重な財産となっています。

(2)水と緑のネットワーク「親水公園、親水緑道」の整備

江戸川区にはかつて、420キロメートルにも及ぶ水路があり、農業用水や水上交通の役割を担っていました。しかし、急速な都市化により、これらの河川は生活排水の流れるドブ川と化し、環境悪化の一途をたどっていました。やがて下水道の整備が進み、治水や水利機能の役割を終える中、モータリゼーションの流れから、水路を埋立てる計画もありましたが、「昔から親しんできた川が消えるのは耐えられない」との区民の強い思いを受け、昭和47年に「江戸川区内河川整備計画(親水計画)」を策定、この親水計画第1号として、昭和48年に日本で初の親水公園である「古川親水公園」を誕生させました。現在では5公園の親水公園と18路線の親水緑道が整備され、総延長約27キロメートルに及ぶ「水と緑のネットワーク」が形成されています。

整備前の古川親水公園

整備後の古川親水公園

整備前の小松川境川親水公園

整備後の小松川境川親水公園

整備前の一之江境川親水公園

整備後の一之江境川親水公園

(3)町会・自治会組織を中心とした活動

古川親水公園の完成を喜び、地域の財産として守り育てようと、昭和49年に地域住民により「古川を愛する会」が結成されました。近隣の10町会、約12,000人で組織され、夏休みの早朝清掃、パトロールを実施しています。また、親水公園を舞台に盆踊りやお祭りなど地域の皆さんによるコミュティ活動が続けられています。
その後、順次整備が進んだ親水公園、親水緑道の完成に伴い「小松川境川親水公園を愛する会」、「一之江境川親水公園を愛する会」、「篠田堀親水緑道を愛する会」、「葛西親水四季の道を愛する会」など沿川の町会・自治会を中心とした「愛する会」が発足し、地域を愛する心、地域のコミュニティ醸成につながっています。

篠田堀親水緑道を愛する会の活動

平成9年には、緑化運動を開始し、四半世紀に亘る(1)から(3)などの、数々の取り組みが高く評価され、緑の都市賞「内閣総理大臣賞」を受賞しました。

(4)更なる住民参加 ボランティア、アダプト活動などの取り組み

平成14年の長期計画において「花や緑とともに暮らしましょう」をスローガンに区民主体の環境づくりを推進し、平成17年からは、「ボランティア立区えどがわ」の実現に向けて動きはじめます。道路や公園、河川の保全または美化を区民が主体的に行うボランティア活動を更に発展させる「アダプト制度」を開始し、ボランティアの育成や支援、学習会など様々な取り組みを行っています。
平成19年には、こうした区民が主体的に取り組むみどりのまちづくりが評価され、全国花のまちづくりコンクールにおいて「花のまちづくり大賞(農林水産大臣賞)」を受賞しました。また、毎年多くのボランティア団体が活動を評価され「みどりの愛護功労者」として平成20年より23団体が表彰されています。
平成31年4月現在は、122団体293個人、総計9,479人がボランティア登録しており、公園や緑道をフィールドに清掃や花の植付など様々な活動を行っています。

障害者団体による活動

小学校による活動

リバーウェスト商店街による活動

(5-1)新たな都市空間の形成 新川千本桜整備

新川は、江戸時代から行徳の塩を江戸に廻送する「塩の道」として活用されるなど、古くから重要な水上輸送路として、地域の人々の生活に深くかかわってきた歴史ある河川です。しかし、高度成長期の地下水の汲み上げによる著しい地盤沈下に対応するため繰り返し行われたコンクリート護岸の嵩上げにより、新川は地域の人々の生活から隔てられ、川を挟んだ南北地域の交流も疎遠になってしまいました。
その後、平成5年から東京都が護岸の耐震化を開始し、街と川を隔てていたコンクリート護岸の撤去が順次進められました。そうした護岸整備が進むなか、平成19年に「新川千本桜計画」を策定し、江戸時代から続く新川の「塩の道」の歴史に触れることができる江戸情緒あふれる水辺空間の整備を行い、江戸の花を象徴する桜を新川の両岸に並木状に植栽しました。新川千本桜は、新しい桜の名所として潤いある都市空間として平成27年に完成しました。

整備前の新川右岸(北側)

整備後の新川右岸(北側)のひらけた水辺空間

整備前の新川橋から西側の景観

整備後の新川橋から西側の景観と水面に映る満開の新川千本桜

(5-2)新たなコミュニティの醸成「新川千本桜の会」の活動

江戸時代より地域の歴史を刻んできた新川を我がまちの誇りとし、世代を超えて守り・育て、そして次世代へと継承することを目的として、地域の町会・自治会、各種団体などの構成により平成19年11月に「新川千本桜の会」が設立されました。
地域住民自らの手で新川千本桜を実現させる取り組みとして、ワンコイン募金などの活動等を実施し、約8,600万円もの浄財が寄せられ、桜の植栽費用として活用されました。こうした地域力によって、新川には716本の桜が順次植えられ、平成27年からは毎年、新川千本桜の会が主催する「新川千本桜まつり」が開催されています。さらに、平成28年には、「第35回全国さくらシンポジウムin江戸川」が新川千本桜沿川地域を会場に開催され、全国から水と緑に関わる市民や行政職員が多く訪れました。新川は、沿川住民、近隣の小中学校、幼稚園、保育園など多くの人々の散歩や語らいの場として利用され、新たなコミュニティの場となっています。
一方、新川の環境保全活動として「新川千本桜の会」の活動に加え、水辺ボランティアなどの様々な団体が、遊歩道の清掃や和船の運航にあわせた川面の清掃を行っており、新川の良好な水辺環境を将来にわたり持続させていく活動が展開されています。

新川千本桜まつりでの和船の運航

清掃活動(新川げんき会)

平成28年には、良質で優れた都市景観が形成され、地域住民との協働により活性化が図られている地区として評価され、都市景観大賞「都市空間部門」大賞(国土交通大臣賞)を受賞しました。

(6)今後の取り組み 区民と共に新たな花の名所づくり

同区では、新たに花の名所づくりの取り組みを開始し、平成27年から3カ年をかけ、総合レクリエーション公園内の展望の丘に55品種、約10,000株のツツジを植栽し「ツツジ山」として区民に親しまれています。

また、平成29年から2カ年をかけ、旧中川ふれあい橋付近の河川敷にアジサイを約2,000株植栽し、対岸の江東区のアジサイ(2,000株)と一体感を醸し出す花の名所づくりを行っています。
さらに、花の名所づくりを担うボランティアを養成することを目的として花の名所づくり講座を開催し、ボランティアリーダーの育成を目指す取り組みも行うなど、区民と共に花の名所づくりに取り組んでいます。

総合レクレーション公園(なぎさ公園)の「ツツジ山」

旧中川のアジサイ(ふれあい橋付近)

このページに関するお問い合わせ

このページは環境部水とみどりの課が担当しています。

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