更新日:2024年3月7日
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江戸川区いのち支える自殺対策計画【改訂版】(概要版)
江戸川区いのち支える自殺対策計画【改訂版】の概要版の内容を掲載しています。
(注)多言語に対応できるようテキストのみの記載となっています。
<江戸川区の自殺対策における取組>
1.基本方針
前回の計画に引き続き、以下の5点を自殺対策における「基本方針」としていきます。
(1)生きることの包括的な支援として推進する
自殺のリスクを下げるために地域の様々な取組を総動員し、「生きることの包括的な支援」を推進します。
(2)関連施策との有機的な連携を強化して総合的に取り組む
ともに生きるまちの実現にむけて、住み慣れた地域で適切なサービスを受け、誰一人取り残されること
のない地域社会づくりを更に推進していきます。
(3)対応の段階に応じたレベルごとの対策を効果的に連動させる
それぞれのレベル・段階にあった効果的な取組を、関係者の協力を得ながら強力かつ総合的に推進します。
3つのレベルの有機的連携 | |
---|---|
社会制度のレベル | 法律、大綱、計画等の枠組みの整備や修正 |
地域連携のレベル | 包括的支援を行うための関係機関等による連携 |
対人支援のレベル | 個々人の問題解決に取り組む相談支援 |
段階別の対応 | |
---|---|
事前対応 | 自殺の危険性が低い段階における啓発等 |
危機対応 | 現に起こりつつある自殺発生の危機に介入 |
事後対応 | 自殺や自殺未遂が生じてしまった場合等 |
(4)実践と啓発を両輪として推進する
すべての区民が、身近にいるかもしれない「自殺を考えている人」のサインに気づき専門家につなぎ見守る(=実践)ことができるよう、今後も様々な手段で広報活動、教育活動等に取組んでいきます。(=啓発)
(5)関係者の役割を明確化し、その連携・協働を推進する
「誰も自殺に追い込まれることのない社会」を実現するために、本区の職員や関係機関や区民一人ひとりが自殺対策の視点を持って連携・協働し、それぞれができる取組を推進していきます。
2.施策体系
今回、「重点6 女性の自殺対策の推進」を新たに加えました。
中間評価にて前計画231事業のうち50事業が削減、新たに44事業が加わり本計画では225事業になりました。
基本施策1
自殺対策を推進する上での基盤となる取組です。自殺対策に特化したネットワークだけでなく、他の事業を通じて地域に展開されているネットワーク等と自殺対策との連携強化にも引き続き取組んでいきます。
- (1)地域におけるネットワークの強化
- (2)特定の問題に関する連携・ネットワークの強化
基本施策2
地域のネットワークは、それを担い支える人材がいて初めて機能します。
そのため、自殺対策を支える人材の育成は対策を推進する上での基礎となる重要な取組です。
- (1)様々な職種を対象とする研修
- (2)一般区民に対する研修
基本施策3
地域のネットワークを強化して相談体制を整えても、区民が相談機関や相談窓口の存在を知らなければ、問題を抱えた際に適切な支援へとつながることができません。そのため、様々な接点を活かして地域全体に向けた問題の啓発や相談先情報の周知を図っていきます。
- (1)リーフレット等啓発グッズの作成と周知
- (2)一般区民向けの講演会やイベント等の開催
- (3)各種メディア媒体を活用した啓発活動
- (4)地域や学校と連携した情報の発信
基本施策4
自殺に追い込まれる危険性が高まるのは、「生きることの促進要因」よりも、「生きることの阻害要因」が上回った時です。そのため、引き続き本区では「生きることの促進要因」の強化につなげ得る様々な取組を進めます。
- (1)自殺リスクを抱える可能性のある人への支援
- (2)自殺未遂者への支援
- (3)遺された人への支援
- (4)支援者への支援
重点施策1
生活困窮者による自殺を防ぐには、生活保護による生活扶助等の経済的な支援だけでなく、様々な関係者が分野の壁を越えて協働し、包括的に支援を行っていく必要があります。
- (1)生活困窮に陥った人への「生きることの包括的な支援」を強化する
- (2)支援につながっていない人を、早期に支援へとつなぐ
- (3)多分野の関係機関が連携・協働する
重点施策2
高齢者とその支援者が、社会的に孤立することなく、他者と関わり、生きがいを感じられるような地域づくりを進めるとともに、必要な情報が本人に届くよう支援体制を強化していきます。
- (1)高齢者とその支援者向けの支援とともに、各種支援先情報に関する周知を進める
- (2)支援者の「気づき」「つなぎ」の力を高める
- (3)高齢者が生きがいと役割を実感できる地域づくりを推進する
- (4)介護者(支援者)への支援を推進する
重点施策3
自殺へと至る過程においては、勤務問題が少なからぬ影響を及ぼしている可能性が考えられ、勤務問題に関わる自殺への対策は国を挙げての重要課題となっています。本区でも地域の実態を踏まえて、積極的に対策を進めていきます。
- (1)勤務問題による自殺リスクの低減に向けて、早期に支援につなぐための連携を強化する
- (2)勤務問題の理解を深め、相談先についての周知を進める
- (3)健康経営の取組を推進する
重点施策4
幼少期における問題等はその人の将来の自殺リスクを高める要因にもなりかねず、早い段階で問題への対処方法や支援先に関する正確な情報を身に付けることが重要です。引き続き子ども・若者に対する自殺対策を本区の重点施策とし、包括的な支援を推進していきます。
- (1)子ども・若者向けの相談支援を更に推進する
- (2)児童生徒のSOSの出し方に関する教育を推進する
- (3)児童生徒の健全育成に関わる各種取組を推進する
- (4)児童生徒の養育に関わる保護者等への支援体制を強化する
重点施策5
未来とともに生きるためにできる以下のような取組を重点施策「未来(将来の夢・居場所・生きがい)への支援」と位置付けて、「誰も自殺に追い込まれることのない江戸川区」の実現を目指して、これを重点的かつ積極的に展開していきます。
- (1)「将来の夢」を育む支援を展開する
- (2)安心して過ごせる「居場所」を増やす支援を展開する
- (3)毎日の「生きがい」を持てるようにするための支援を展開する
重点施策6
コロナ禍以前より、女性の自殺要因に非正規雇用の問題や家庭問題・育児や介護の問題が散見されてきました。コロナ禍の生活環境の変化を受けてDV問題が顕在化するなど、課題が多い状況となっています。
本区内の女性自殺者の割合は年々増加しているため、今回から重点施策として新たに取組でいきます。
- (1)妊娠中から周産期の女性への支援を展開する
- (2)子育てする女性への支援を展開する
- (3)働く女性(再就職・非正規雇用・不安定就労含む)への支援を展開する
- (4)コロナ禍で浮き彫りとなった家庭内問題への支援を展開する
生きる支援の関連施策
生きることの包括的な支援を実施・継続する
生きる支援に関連の深い施策の中で、自殺対策を意識して実施する内容をまとめました。(合計40事業)
<自殺対策の推進体制等>
1.自殺対策の推進体制
- (1)江戸川区自殺対策戦略会議
区長が長を務め、全庁の部長・局長で構成しています。
本区の自殺対策を推進させるため、庁内の横断的体制を整えるとともに、必要に応じて外部より有識者を招き、情報連携を行います。 - (2)江戸川区自殺防止連絡協議会
医療・福祉・教育・経済労働の関係機関及び民間団体と区関係部局を構成員として、相互の密接な連携を確保し、本区における自殺対策を総合的かつ効率的に推進します。
2.進行管理
本計画に掲げた施策や取組を着実かつ適切に実施していくために、年に一度本計画の内容に基づき、課毎に確認シートを用いて事業進捗の評価を実施し、自殺対策戦略会議で区関係部局の状況として共有するなど進行管理を行っていきます。
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