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更新日:2025年6月15日

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特集 立ち直りに寄り添う 保護司

CCBY 但し、画像データは除きます

犯罪や非行のない、安全・安心な地域づくりのために活動する保護司。皆さんは、保護司がどのような活動をしているかご存じですか。今回は、保護司の活動について紹介します。

保護司とは?

保護司とは、法務大臣からの委嘱を受け活動する非常勤の国家公務員であり、犯罪や非行をした人たちの立ち直りを支える活動である「更正保護」に取り組むボランティアです。全国で約4万7千人、区内では152人(令和7年5月時点)の方が活動しています。

保護司は、保護観察官(注)と連携しながら、保護観察を受けている人に面接を通じた助言や指導、社会復帰する環境への働きかけなどを行います。

人の立ち直りを支えるには、地域の理解と協力も欠かせません。地域の事情などもよく理解しながら、更生保護ボランティアや関係機関と協力し、更生保護の活動に取り組んでいます。

(注)更生保護に関する専門家として、保護観察などに当たる国家公務員。

主な活動内容

保護観察

更生保護の中心となる活動です。定期的に面接し、相談に乗ったり約束事を守るよう指導したりします。

生活環境調整

少年院・刑務所に収容されている人が仮釈放後、円滑に社会復帰を果たせるよう、帰住先の調査などを行います。

犯罪予防活動

更生保護について地域の理解を求める活動です。学校での講演会などを行っています。

保護司の中には被害者の相談に対応するなどの被害者支援や、被害者の心情を保護観察中の人に伝えるといった活動を行う「被害者担当保護司」もいます。

地域のために

写真左:保護司歴5年 岡持晴美(おかじはるみ)さん 写真右:保護司歴11年 相良定雄(さがらさだお)さん

現在区内で保護司として活動する相良さんと岡持さんは、保護司として活動する以前から町会などの地域活動に携わってきました。そこで出会った先輩保護司に声を掛けられたことが、保護司について知ったきっかけだったといいます。

岡持さん:最初は、子育てや他の地域活動があるので保護司になるのは難しいと思っていたんです。活動内容もよく分からなくて…。でも更生保護について教えていただくうちに、子どもたちの成長や安全な地域づくりについて考えるようになり、保護司になることを決めました。

相良さん:保護司になる前は、自宅で面談をすることに抵抗感がありました。仕事終わりや休日に面談をするとなると、家族もおりますし。でも今は保護司会の事務所や区の会議室を利用して面談できるようになったので、ハードルが低くなり、安心して引き受けることができています。

対象者と接して

保護司の主な活動の一つである「保護観察」。保護観察の対象者を受け持つことになると、月に2回ほど面談を行います。

岡持さん:保護司になってすぐに面談をすることになり、とても緊張したことを覚えています。丁寧に対話を重ねて、対象者の方から「出会えてよかった」と言っていただけたときは支えになれたと感じてうれしかったですね。引き受け先について確認するためにご家族の方と面談をすることもありますが、「一日でも早く会いたい」という切実な思いや将来を心配する声を聞くと、自分も子どもを持つ親としてつらい気持ちになります。犯罪者として生まれてきた人はいないし、みんな同じ人間なんだということを実感します。犯罪や非行を未然に防ぐために、自分にできることをしていきたいです。

子どもたちの成長を見守る

子どもたちの成長を見守り、支えるのも保護司の活動の一つです。お二人の担当地区では小学校に出向き、小学6年生に向けた「薬物乱用防止教室」を実施しています。薬物標本を見てもらってラムネにそっくりな形の薬物もあると説明したり、保護司が売人役にな
って現職の警察官と一緒にロールプレーイングで子どもたちにリアルな体験をしてもらったりするなど、授業を通して薬物の危険性を伝えています。

相良さん:インターネットの世界にも危険が潜んでいて、どこで犯罪に巻き込まれるか分かりません。子どもたちが薬物について何も知らない状態で声を掛けられたとき、どうしたらいいのか分からなくなってしまうかもしれない。怖くて言葉が出てこなくても、その場から逃げるんだよ、と伝えています。

また、時代とともに変化する家庭環境や子どもたちの様子について岡持さんはこう話します。

岡持さん:共働きの家庭が増え生活環境が変わり、子どもたちの人との触れ合い方も変わってきているように感じます。子どもたちが孤立しないように、地域の大人たちが見守ってくれているという安心感を与えてあげたいです。子どもたちに寄り添い、成長を見守ることも、非行や犯罪のない安
全・安心な地域づくりにつながると思っています。

身近な存在

「保護司や更生保護についての話をすると『怖い』という反応が返ってくることもあるんですよね。皆さんが気軽に参加できる活動もあると知ってほしいです」とお二人は話します。

誰もが安心して過ごすことができる安全な地域社会は、地域に暮らす私たちの願いであり、更生保護は、そんな地域づくりに必要な活動です。そして保護司や地域を支える方々が、私たちの身近なところで活動しています。皆さんも更生保護の活動について知り、地域の活動に参加してみませんか。

更生保護を支える人たち

区内には、保護司の他にも更生保護を支える方々がいます。犯罪や非行からの立ち直りには、地域の温かい心が必要です。

  • 更生保護女性会:女性の立場から地域における犯罪予防活動や子育て支援活動などを行います。
  • BBS(注)会:さまざまな問題を抱える少年たちに兄や姉のように身近な立場で接しながら、成長を助けます。
  • 桐友会:保護司を引退した方々が区内で更生保護を支えます。

(注)Big Brothers and Sistersの略。

7月は「社会を明るくする運動」強調月間・再犯防止啓発月間です

第75回社会を明るくする運動

全ての国民が犯罪や非行の防止、犯罪や非行をした人たちの更生について理解を深め、それぞれの立場で力を合わせ、新たな被害者も加害者も生まない安全・安心な地域社会を築くための全国的な運動です。

江戸川区中央集会

【日時】10月24日(金曜日)10時30分〜11時

【場所】JR小岩駅北口広場

第35回区民の集い

「社会を明るくする運動」の一環として、次世代を担う中学生にこの運動への理解を深めてもらうことを目的に行っています。

【日時】8月23日(土曜日)13時30分から

【場所】タワーホール船堀5階大ホール

【内容】二之江中学校吹奏楽部による演奏、標語入選者表彰式、『前科者』原作者の香川まさひと(かがわまさひと)氏と現役保護司による講演 ほか

【申し込み】前日までに申し込みフォーム別ウィンドウで開きます

今回紹介した活動以外にも、皆さんの身近なところに立ち直りを支える方法があります。詳しくは全国保護司連盟ホームページ別ウィンドウで開きますをご覧いただくか、お問い合わせください。


更生保護マスコットキャラクター
「ホゴちゃん」と「サラちゃん」

問い合わせ

江戸川区保護司会サポートセンター 電話:03-6808-3690

 

 


本誌掲載の事業などの実施に当たっては、江戸川区議会の審議・議決を要する場合があります。

このページに関するお問い合わせ

このページはSDGs推進部広報課が担当しています。

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