更新日:2025年1月1日
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特集 活気あふれるまちを将来へつなぐ~中学生との新春座談会&新春区長インタビュー~
謹賀新年 新春座談会
左から古川由菜(ふるかわゆな)さん、臼倉健心(うすくらけんしん)さん、ロー香漣(かれん)さん、河野颯馬(かわのそうま)さん、斉藤区長、田澤芙雪(たざわふゆき)さん、汲田直己(くみたなおき)さん、渡邊彩夏(わたなべあやか)さん、間山開斗(まやまかいと)さん
区内の中学生の皆さんと、なぎさ公園で
中学生の皆さんに区の将来についてお話を伺いました
区長 皆さん明けましておめでとうございます。今日は皆さんからさまざまなお話をお伺いしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
2100年の江戸川区、どうあってほしいか
区長 江戸川区では、今の住みよいまちを将来に向けてより良いものにするため、2100年の未来を見据えて考えてきました。皆さんは75年後というと90歳ですよね。今、平均寿命は男性が81歳、女性が87歳と、どんどん伸びていますので、2100年は皆さんが迎える年だと思います。
皆さんは2100年の江戸川区がどのようなまちになってほしいですか。
間山 今年の夏におまつりに参加したんですが、それが本当に楽しくて。2100年でも、そんな楽しいおまつりが開かれるような江戸川区になってほしいと思っています。
区長 今、江戸川区は本当に多くの地域でおまつりをやっていますので、これからも大切にしていきたいですね。
渡邊 江戸川区は川に囲まれている区なので、浸水する可能性があると思うんですが、それでも安全なまちづくりができている区になっているといいなと思います。
区長 そうですね。江戸川区は川や海など、水に囲まれたまちですが、裏を返せば自然豊かなところでもあるんですよね。ですから、皆さんと一緒に安全で安心な、みどりあふれる江戸川区をつくっていければと思っています。
汲田 このなぎさ公園にある文学館のような、さまざまな体験ができる施設がどんどん増えていく区になるといいと思っています。
区長 角野栄子児童文学館もそうですが、江戸川区には自然動物園や水族園、葛西海浜公園もあります。ラムサール条約湿地に登録されている葛西海浜公園には、毎年2万羽以上の鳥が来るんですよ。自然豊かなところも含めて、これからもさまざまな体験ができる区にしていきたいですね。
田澤 今、江戸川区にはたくさんの外国の方がいると思うんですが、未来ではもっとたくさん人口が増えているといいなと思います。
区長 2100年には人口の6人に1人は外国の方になると推計されていますから、もう特別な存在じゃなくなりますよね。外国の方も、障害がある方も、みんな同じ江戸川区民です。みんなと一緒に「ともに生きるまち」を、江戸川区は目指しています。
河野 昨年に石川県の方で大きな地震が起きましたよね。江戸川区も大きな震災に備えて、地震に強いまちになってほしいと思いました。
区長 地震の対策もいろいろな形で進めています。特に地震による火災を防ぐために、江戸川区では今、感震ブレーカーを無償で配布しています。また、区内には消火器が2万本以上あります。消防車が来る前に、自分で火を消すことができれば、火災が1件でも減ると思いますので、消火器のある場所をぜひ意識して、使い方も覚えていただくようお願いしています。皆さんと一緒に災害に強いまちをつくっていきたいですね。
ロー 江戸川区ならではの伝統工芸品と新しいショッピングモールなどが両立できるような、今と昔がどちらもある江戸川区になってほしいなと思っています。
区長 昔からの伝統産業である金魚、そして風鈴や染め物などの伝統工芸をずっと大事にしていきたいと思っています。一方で、新しい産業もどんどん生み出されていますから、その両立が大事だと私も思います。
臼倉 みどりと川と海を大切にしながら、人だけでなく、生き物も楽しく快適に過ごせるような区にしていきたいなと思っています。
区長 その通りですね。江戸川区が目指している「ともに生きるまち」の「ともに」の中には、人だけではなくて、鳥だったり動物だったり、魚も入っていて、もちろんみどりも入っています。そういう生物とともに生きるというのは大事なことだと思います。
古川 2100年は江戸川区花火大会のような良い行事が残っている、そんな区がいいなと思いました。
区長 江戸川区の花火大会は区外からも多くの方がお見えになります。この素晴らしい花火大会を残していきたいですね。
2100年に向けてどう行動すべきか
区長 今いろいろお話しいただきましたが、これから私たちはどのように行動していけばいいのかというところも、ポイントになってくると思うんですね。
私たちは2100年に向けてどんな行動をした方がいいと思いますか。
渡邊 自然がいっぱいある江戸川区に誇りを持って、いろいろな人に広めていくのがいいと思います。水害の対策についても、家庭で必要な防災グッズなどをしっかり備えておけば、2100年は良い未来になると思います。
区長 そうですね。まず自然を大切にするということ、もう一つは災害も意識しながらしっかり備えましょうということですね。
田澤 私も同じ意見で、みどり豊かな江戸川区のことをSNSなどで広めていけば、もっとたくさんの人が江戸川区について知ることができると思います。それに、区民の皆さんも江戸川区が行っている活動で、まだ知らない部分もあると思うので、SNSなどを生かしていけたらなと思っています。
区長 そうですね。やっぱり知ってもらわないと、やっていないのと同じになってしまうかもしれませんね。今お話があった中で、自然を大切にするという意味で、こんなことをやった方がいいという提案はありますか。
河野 節電ですね。私はたまに使っていない部屋の電気を消し忘れてしまうんですが、最近は消し忘れないよう心がけるようにしています。
区長 私もテレビをつけたまま寝てしまうことがありますが、きちんと消さないといけませんよね。
それから公園なんですが、皆さんはもっとあった方がいいと思いますか。
全員 思います。
区長 公園は災害が起きたときに避難場所にもなりますし、火災が起きたときの延焼遮断帯(注)の役割もあります。今、江戸川区の公園にはマンホールトイレやかまど型ベンチ、防災井戸を作っています。公園が増えるということは災害にも強くなるということだと思いますので、これからも一生懸命作っていきたいと思います。
(注)火災の延焼を防止する役割を担う施設のこと。
臼倉 「ともに生きる」という面で、人だけじゃなくて生き物も大切だと思うんですね。そのために、今からでも簡単にできるごみ拾いを自分からしてみたり、将来自分の子どもにもごみが環境問題に大きく関わるということを伝えたりしたいです。発信していくことが大切だと思います。
区長 それはとても大事な視点で、ごみを意識することは、地球を守ることにもつながっているんですよね。
古川 食品ロスを減らすことも大事だと思います。私は食べることが好きなので、もったいないなってすごく感じるんですよ。残った食べ物を燃やしたりするじゃないですか。それで地球温暖化も進んでしまうと思うので、残った食品を肥料に変えたりとか、そういうこともできるのかなと思いました。
区長 一部の学校では給食で残った食べ物を肥料にする取り組みを行っています。このようにリサイクルを進めていくことは大事な視点だと思います。
それでは、未来から今に話を移して、皆さんが今、一生懸命取り組んでいることをぜひ教えてください。
汲田 私は生徒会本部に所属しています。この前学校で、清掃ボランティアの活動を行ったんですが、生徒会本部が主体となって準備などを行うので、そういった活動を頑張っています。
間山 私も落ち葉拾いプロジェクトという、朝学校に来て落ち葉を拾う活動をしたんですが、地域を良くしていこうという姿勢を、後輩や小学生のみんなに見せたり、伝えていったりすることで、これからの江戸川区が良くなっていくんじゃないかなって思います。
ロー 私はバレー部なんですが、コート内での一つ一つのポジションが大事になってくるので、その練習などを頑張っています。仲間との声かけや話し合いなども大事にしています。
区長 ありがとうございます。皆さんのこれからの活躍を期待しています。
本日はさまざまなお話を聞かせていただきました。ぜひこれからも、皆さんと一緒に夢と希望のある江戸川区を作っていければと思っていますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。
活気あふれるまちを将来へつなぐ〜新春区長インタビュー〜
葛西海浜公園から望む日の出
明けましておめでとうございます。今年も区民の皆さまにとってさらに良い1年となるよう、私たち行政もさまざまなことに精一杯取り組んでいきたいと、決意を新たにしています。
パリ2024オリンピック・パラリンピックでは、多くの選手が活躍されました
この大会には池江選手をはじめ、本区ゆかりの選手も多く参加され、パラリンピックでは、水泳の辻内選手(注)が銅メダルを獲得されました。辻内選手には、母校の二之江小学校で、パラリンピックでの様子を子どもたちにお話しいただきました。そして、カヌー・スラロームの羽根田選手は、区内でご自身の名前を冠した大会を開催して、子どもたちにカヌーの楽しさを伝えていただいています。また、花火大会で打ち上げを担当されている宗家花火鍵屋15代目の天野さんは、日本人唯一の柔道審判員として活躍されました。
(注)正しくは辻内さんの辻の字は一点しんにょうです。
区内で学ぶ生徒の皆さんの活躍もありました
関東第一高等学校では、硬式野球部の皆さんが夏の甲子園で初の準優勝を果たし、競技かるた部の皆さんは全国大会で二連覇を達成しました。この他にも、区内の小・中学生の皆さんは、陸上競技やダンス、吹奏楽に書道など、日頃の練習の成果を生かして、さまざまな大会で活躍されました。こうした若い世代の活躍を支えていただいている区民の皆さまにも、改めて感謝申し上げたいと思います。
将来を見据えた江戸川区の取り組みは
区では、令和4年8月に将来を見据えた「共生社会ビジョン」を策定しました。このビジョンで示した「2100年」は、遠い未来と感じるかもしれませんが、75年後は若い世代や今日生まれた赤ちゃんが生き抜く時代です。そう考えると、決して遠い未来ではなく、身近な将来ではないかと考えています。
そして今、この2100年を見据えた「共生社会ビジョン」に描いた理念を実現するための行動をまとめています。区の将来につながる大切な取り組みですので、区民の皆さまのご意見をしっかりと伺いながら進めています。
昨年8月には、区立の小・中学校の児童・生徒の皆さんにご参加いただき、ワークショップを開催してさまざまな意見を伺うことができました。参加された皆さんは、まちの姿をよく理解していて、フレッシュで真っすぐな思いを直接伺うことができ、大変心強く思いました。全ての区民の皆さまのためにも、私自身、区政をしっかりと進めなければならないと気が引き締まる思いがしました。
若い世代にとって明るい将来にするには
区では、将来を見据えたさまざまな取り組みを進めています。その一つが、人口減少を和らげる対策である、子育て支援です。
現在、区独自の「えどがわ50の子育てプラン」を進めていますが、今後さらに充実させて、出会いから結婚、妊娠・出産、そして乳幼児から学齢期に至るまでライフステージに合わせて、希望する方がその望みをかなえることができる環境を整えていきたいと思っています。この仕組みをしっかりと整備することは、社会保障のための土台を安定させ、まちの活力にもつながると思っています。
区内では毎年4千を超える新たな命が誕生しています。そのお一人おひとりが夢に向かって挑戦できるよう、子どもたちへの「教育」の充実も図ります。
このように、子どもたちの健やかな成長をしっかりとサポートすることで、保護者の不安や負担を少しでも軽減し、安心して子育てができるよう、あらゆる角度からサポートしていきたいと考えています。
受け継がれてきた想いを将来につないで
今年は、昭和が始まってから100年目の年となります。長い時を経て、先人の皆さまの努力に支えられ、今日の住みよい江戸川区があると思っています。
昭和から平成、令和と時代は移り変わりましたが、その中でも江戸川区には、脈々と受け継がれてきた下町人情あふれる良き風土やまちなみ、そして、「将来に向けて住みよいまちを残していきたい」という人々の熱い想いがあります。この想いを区民の皆さまと手を携えながら、しっかりと将来につなげていきたいと思っています。
区内の障害者施設の皆さんが作った干支鈴
えどがわ区民ニュースでも放映中