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更新日:2019年1月31日

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長期計画立案委員会

日時:平成12年9月5日(火曜日)11時から12時30分
場所:区役所 西棟 4階 第1から3委員会室
出席者:多田区長、立案委員(別紙名簿のとおり。但し天笠、大村、黒瀬3委員欠席)区側幹事(代理を含め15名)、事務局、野村総合研究所

1 開会

区長挨拶

江戸川区長期計画立案委員会の発足にあたり、ご挨拶申し上げます。

江戸川区は23区の中で遅れて発展してきた区です。昭和41年の総合開発基本計画、昭和50年の長期総合開発計画とまちづくりを進めてきました。更に昭和61年の長期計画へ田園都市から発展した区であり、都市基盤整備を進めてきました。

昭和39年のオリンピックの時、公共投資は西側の区へ集中して行われました。3つの計画はその遅れた公共投資を取り戻す計画ともいえます。数10年前まで交通機関も北に偏り、総武線と京成線のみであり、南は都心に近いにもかかわらず、大量交通機関がなく、葛西地区は1日がかりで都心へ行くという状況で、「今日は東京へ行く」という言葉もありました。ここ数10年で人口も増加し、その行政需要に対応し、都市基盤整備も遮二無二進めてきました。そのおかげで、中央部以南に都営新宿線、東西線、JR京葉線が開通し、都心へ15分で直結するように便利になりました。区画整理も進み下水道事業も30年間の事業でしたが、整備率100%を達成し、環境は一変しました。環境をよくする運動なども行い、緑豊かな、といえるようになりました。

水害で痛めつけられた歴史を持つ江戸川区ですが、下水道ができ水害からは安全なまちになったと考えています。区には大小河川合わせまして500キロにも達する水路がありましたが、大河川を除き大部分が地下に下水道として潜ったので、水はけも良くなりました。

前区長が昭和39年から区長に就任し、昨年4月まで35年間つとめました。3つの長期計画の実現に努力してきた区長でした。後を受けた私は原則としてまちづくりは従前の姿勢を持ち続けていかなければならないと思いますが、大きな課題が終了したこともあり、また時代も変わり、経済も厳しく、更に「超」がつく少子高齢化を迎えるという、いろいろな社会構造の変化も目の前にきています。行政の役割や民間の役割やその在り方も変化していくのではないでしょうか。これからは、自助・共助・公助の展開がなされなければならないと思っています。これを支える福祉・教育もそうですが、地域住民の人格性を高めることが何よりも肝心と思っています。こういったもろもろの営みを長期計画で明らかにしていきながら、江戸川区の将来に向かって希望と輝きをみんなで共有していくというものを創っていきたいと考えています。

大変厳しい時代ですが、更に希望と夢を持ちたいという願望があり、そこに向かって区民総意の長期計画を創っていきます。この長期計画は地方自治法上の計画と位置づけ、基本構想については、最終的には議会の議決を得ていかなければなりません。先生方にいろいろと示唆をいただきながら、また公募の区民のみなさまに率直な意見を承りながら、立案をさせていただきたい。

本日はお集まりいただき、また委員をお引き受けいただき感謝を申し上げまして挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

2 委員・幹事等紹介

3 会の運営について:事務局より説明

4 会長の選任・決定

日本社会事業大学長 京極委員を会長に選出

会長挨拶

会長にご指名いただきありがとうございます。私はこういった計画についてはいろいろなところで参画しておりますが、江戸川区は初めてということで御座います。何といってもこれからの日本の社会は基礎自治体が中心となることでございますので、議論を尽くしてまいりたい。かつては23区の中では山の手御三家という感じで非常に区政が評価された時代がありましたけれど、いま江戸川区を中心にした下町御三家と関係者にいわれておりまして、非常に下町区が頑張っているという印象を受けております。福祉行政におきましても非常に下町区が積極的な試みをしているということでございまして、私も江戸川区におきましていろいろ学ばせていただければ幸いでございます。

江戸川区は、先ほどの区長の話をうかがいましても将来の夢のある区だなという印象を受けます。23区の中の計画でもずば抜けたものにしていきたいと思います。今般お入りいただきました専門委員の御知見をぜひ活用いただきまして、区民の方の率直なご意見を伺って総合計画ができればと思っている次第でございます。以上でご挨拶とさせていただきます。

5 区の現状、長期計画の構成、スケジュール、基本的考え方等

配付資料を元に事務局から説明

6 「これからの江戸川区のあるべき姿について」意見交換

会長

公募区民委員の方は区民の感情からで結構です、率直な意見を、専門委員(学識委員)は、他区との比較、その他全国的な視点から忌憚ないご意見をお願いします。

岡島

現時点の常識と20年後の常識が全然違ってしまうことがあるということも考えておいた方がよいのではないかと思います。たとえば環境という項目がございますけれども、どちらかというと全部に関わる項目であります。産業やまちづくりも関わる、というようにお互いに関わるというものが随分出てくる。今から20年前の江戸川区とこれから20年先の江戸川区と、世界全体の流れの中で日本がどこにあってその中で江戸川区がどこにあるかと考えるとかなり違う世の中が出現する可能性がある。横の議論をする必要があるのじゃないかという気がします。特に環境の場合などは、環境だけの議論はほとんどできない。例えば自然とか考えてみますと、子供と自然とか、高齢者の部分とか絡んでくるわけでその辺のところの横のつながりとか何らかの形で議論する場があるといいかなと、そう思いました。

会長

価値観も変わるし東京都も流動的に動いている。先ほど区長からの話がありましたが、これまで3本の長期計画をやってきて、新しい区長で新しい時代が開かれるというときに、前の20年とこれからの20年と相当違いがあるし、特に市民参加という問題は行政に任せると、行政が計画を立て後は区民に任せ、そこから区民が積極的に出ていって、むしろ担い手になっていくような、この辺がどうなるかですね。横割りの議論についてご指摘いただきました。

北川

最初に考えたのは、これからの子どもが育つ環境、これが横に並んでいますが、全て縦に絡んでくる。一番興味があるのは、子ども、子どもが育つ環境、そのためのまちづくりで、意見を述べていきたい。

馬木

区民公募の時の作文の中でも書きましたが、課題1つ1つは見えているが全体としての絡みが議論されていないのではないか。横に絡む話がどんどんできたらいいなと思います。できたら非常に楽しい。まちづくりに特に興味がある。子どもと絡むがいい空間を残していきたい。どんどん人が入ってきて葛西地区はかなり密になってきて建てるのが先、まちづくりは後、となっている。そういうところを少しでも盛り込める議論ができればいいなと思う。

柴崎

基本的考え方3本と6つの課題がいろいろ絡み合っていくのだろうと思うが、気になるのは、個の確立をあまり強く打ち出すと、たとえば学校などで集団がうまくいかないとか家庭がバラバラになってしまうだとか、その辺を議論の中でイメージが創っていければと、すごく思います。

会長

いろいろ議論していって長期計画にフィードバックしていきたい。特に個の確立というかなり理念的、内面的なものと、自助・共助・公助という具体的な活動的な面と、これからの21世紀を展望した地球市民と、どういう次元の理念の整理をする必要があるかと思います。

田中

前回の基本計画を読ませていただいて、感想として今の時代と似ている。その中でも少子高齢化、情報化にどうやって対応していくのか、そういう基本構想を打ち立てなければいけない。「超」という字がつくほどの少子高齢化と、ここ数年といわず数か月でITという言葉が氾濫するが如く、新しい時代が目の前にきている。前回の基本構想を元にしながら、これをどう具体的に展開していくのかについて考えた。今回の基本構想の基本的考え方の中でもどのようにして1人1人の区民が個の確立を図っていくのか、区と区民の対等なパートナーシップ、どういう風にすればこれが組めていくのか。地球市民の自覚を持つためにどうすればよいか。これから一生懸命取り組んでいきたい。

西垣

ウォーターフロントが大変話題になっている区と素朴に認識している。区長さんの挨拶を伺って、私自身発想を変えたいなと思っている。本当に実感として我々日本人の生活が豊かになったのかをもう一回考え直す必要がある。でないとこの理念が一人歩きするか、倉庫に入ってしまう。会長にお願いしたいのは、運営を公募の区民の方を中心にやっていただきたい、と思っている。今我々が考えなければいけないのは、人間が人間らしい社会にするにはどうしたらいいかという、最も当たり前のことから出発すべきだろうと思う。そういう意味でこれは基本構想で理念であり、夢のようなことをいっても良いとお許しいただけるなら、今までにない総合計画ができればいいなというのが、ここに座っている責務であります。最初に我々が一体何を目指していくのか、キーワードとキーコンセプトをまず創って、常に専門部会で議論いただく時にこのキーワードとキーコンセプトを軸に議論していただくことを決めないと、ある意味で個別目の前にある問題に矮小化してしまう心配がある。もう1つ、具体的で是非議論していただきたいですが、シングルマザーの問題とかいろいろな問題で、ひょっとしたらホモサピエンスの中でファミリーという概念そのものが20年後変わっているかもしれない。目を向けなければいけないのは、中学生高校生を含めて、妊娠前なり妊娠中なり、おなかの中に入った段階から対策を立ててもらわないと、生まれてから対策を立てても間に合わない。誕生から出発しない発想で、妊娠前、妊娠中から考えていただくような項目を足していただくことを希望します。公募の方が主役のプランニングの会になればということで、ご挨拶に替えさせていただきます。

会長

普通こういう立案委員会では公募委員は若干入りますが、3分の1、12名のうち4名が入っておりますので是非公募委員の機能が生かせるように運営していきたいと思います。

早瀬

大阪で生まれ、広島市の尾道で小学校を卒業しまして、新聞社に入ってからも名古屋、大阪、高松、東京と変わりまして、現在千葉県我孫子市に住んでおります。62年ほどの間に比較的多くのまちを3,4年に1回の割で住んできまして、自分があちこちの町に住んだりした経験とか、同じようなことを考えていてもその町その町で違ってくるものが、いろんな形で反映できればいい。だからできるだけ専門部会が沢山開かれて、いろんな意見が出てきて、この意見はその専門部会だけでは済まないというときには、他の部会で議論するというように、専門の部会が多く開かれる方がいいかなと思っています。

山田

ずっと大阪に住んでおりまして、4年ほど前に江戸川区へ引っ越してまいりまして、そのときに本当にいろんなことをしていただくことが多く、とてもありがたいと思い、私にも何かできることはないかと今回の委員に応募しました。現在幼稚園の子供を持つ親として、何か自分たちの子どもたちのために役に立つことを何かしたいということでがんばらせていただきたい。

会長

今回の基本構想の理念をうち立てるにあたり、かつての計画とどこがどう一味違うのかということを、クリアにしていく必要があると思います。あと23区がいろいろな取り組みをしておりますので、それを横目でにらみつつ、乗り越える計画にしていきたいと思います。折角専門委員のこの道の第一線で活躍している方にお入りいただいていますので、そういった作業をしつつ、是非議論を進行させていただきたいと思います。

岡島

私は専門委員としてきていますが、公募の方と同じく、江戸川区に住んでおります。横浜に生まれ育ったのですが、江戸川区ではまだ10年ちょっとですが、よそから入ってきますと、非常にいいとこでして、私自身も10年前幼稚園の子がいまして、2万6千円の補助をもらいましてこんないい区があるものかと思いました。都心に近いし、土地もたくさんある。そのようなことも活かして、可能性は非常にたくさんあると思います。新しい時代をこちらで示せるというものを創っていったらよいのではないか。もう1点は、市民社会というものが1つのキーワードになるかと思います。市民社会、NPO、NGOとかを考えるときに個の確立がなくしてできないことであり、個の確立がきちんとした上で民主主義社会があり、その上でNPOとか市民社会が形成されてくる。日本は農耕社会でゆっくりとやってきたので、制度社会のような鋭いNPOとかは難しいかもしれない。個の確立についても、日本の伝統と比べると乖離が出るところもある。日本型というか、アジア型というような市民社会があったらいいんじゃないかと個人的な感想を持っています。

質疑

馬木

専門部会の議事内容は区民はホームページとか、広報で全て見られるのか。

白井課長

ホームページは開設するように考えていますが、内容についてはこれからです。

山崎室長

公募区民には、8つの部会のどれかに最低1つは入っていただき議論していただく。希望があれば全部に入っていただいてもいいかと思いますが、そういう形で参加いただきたいと思っています。

会長

ある程度部会で議論がまとまったら、全体会を開いて意見交換をするという形になっていくと思います。先ほど出ましたが、いまここでキーワードを決めるわけにはいきませんが、各部会で他の部会にもメッセージを出したい場合にはそれを出していただいて、6本の課題だと6角形ができ、それぞれの頂点からどんな橋がかかるか、そこはどんな要望があるのか、たとえば教育だと、教育委員会が取り仕切っている学校教育、社会教育だけじゃなく市民教育とかボランティアお互いの学習のし合いだとか、1つの部会で検討していったものが他の部会へも影響していって、とそういう議論をし、それを積み上げていっていただければと思います。

7 閉会

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このページは経営企画部企画課が担当しています。

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