CASES 脱炭素経営の事例紹介
はじめに五十嵐代表取締役社長からお話しをお伺いしました
三光エンジニアリングでは、江戸川区内の公共工事や大手建設業者からの設備工事の仕事をしています。産業廃棄物の問題や、労働環境改善の問題、女性が働きやすい環境(トイレやシャワーなど)の整備などさまざまな懸案事項がありますが、労働環境改善がいろいろな社会環境改善へとつながっていくと考えています。

五十嵐代表取締役社長

三光エンジニアリング株式会社の事業内容
ここからは橋本取締役統括にお話をお伺いしました。
江戸川区に会社を作ったのはいつ頃ですか
1984年台東区で創業し、江戸川区に社屋を構えたのは1993年8月になります。事業内容は社長がお話しされた空調換気・給排水工事と、消火設備工事やそれに伴うリニューアル工事なども請け負っています。

橋本取締役統括
環境への取り組みと成果
壁面緑化
本社社屋の南側に壁面緑化したのは、2011年東日本大震災で電力制限があったときに、少しでも電力消費を抑えたいと考えたのがきっかけです。夏の暑い日差しを遮ることで、翌年の電気代は結果として7%削減されました。水やりを定期的に行うため、散水栓からの自動潅水(かんすい)装置も取り付けています。

社内照明のLED化
2014年の空調設備更新に合わせて、そのころ普及し始めていた照明のLED化を行いました。また、不要な箇所の電気を切っておくことなどをしています。これによって、電気代を12%削減することができました。不要なエアコンの電気を切るとか昼休みの消灯など、小さいことをひとつひとつ積み上げて社員全員が節電に心がけています。

ゴミの削減
大手企業が実施しているのにならい、産業廃棄物の分別収集を細かにすることによって再資源化することで、ゴミではなく「資源」として高価に業者に引き取っていただくことができ、一般ごみの削減にもつながっています。紙の削減が今の課題です。

社用車のハイブリット車への切り替え
車検などのタイミングに合わせて順次切り替えていきました。EV車も注目されていますが、現実的に管理・維持しやすいハイブリット車を導入しています。(工事用バンなどの代替車種がない型式を除く)
[ハイブリッド車導入によるCo2排出削減効果=40~65%(車種による)]

抱えている課題
脱炭素化への取り組みで苦労していること、困っていることはありますか?
紙の削減(ペーパーレス化)としてタブレット・PC・クラウド化を進めていますが、現場での全体像の把握が必要だったり、いままで紙図面での作業に慣れてしまっているため、なかなか画像(モニター)のみで完結できるようになっていかない難しさがあります。昔の図面などの紙が膨大でなかなか(ペーパーレス化できずに)捨てられないでいます。
脱炭素化、環境への取り組みの想い
どのような想いで脱炭素化、環境への取り組みを始め、今の継続につなげていますか?
脱炭素経営には初期投資・資金が必要になります。まずは身の回りからできることから一つずつ個人の意識から行っていくことが大事だと思います。細かい話ですが、空調リコモンのところに「設定温度は夏:28℃、冬:18℃」とシールを貼ったりしています。日々の意識からが大事だと思います。
行政へ望むこと
脱炭素化に向けて、東京都や江戸川区のどのような取り組み(助成金などの支援)があったら良いと思いますか?
国の補助金などは、多くが1,000平方メートル以上の広さの事業所が対象など中小企業が使える補助金が少ないように思います。江戸川区内の2万を超える事業所が使える補助事業・支援事業・資金援助をしてほしい、また紹介してほしいと思います。なかなか1企業では自分の事業所がどんな補助金を使えるかよくわからないままでいると思います。
おなじ江戸川区内の事業者のみなさまへ向けて
最後に五十嵐代表取締役社長より、脱炭素化に向けて、江戸川区内の事業者のみなさんにアドバイスとエールをお願いします。
江戸川区の多くの事業者が、自分たちの課題と考えて、1社1社ずつ取り組みはじめて、10社になり100社になっていけば多くの動く力となってきます。区内事業者と江戸川区や東京都と官民一体で手を取り、力をあわせていけば、おおきな成果としてよい社会環境になっていくはずです。

三光エンジニアリング株式会社の脱炭素化と成果
電気代の削減(約20%削減)
主な取り組みとして、壁面緑化により7%、照明のLED化により12%の電気代を削減。
ガソリン代の削減(約38%削減)
ハイブリッド車導入1台につき、ガソリン代50%削減として計算。
0.5×3台+1.0×1台=2.5台/4台=0.625
削減率1-0.625=0.375=約38%
地域の防災
三光エンジニアリング株式会社は地域の防災にもお力添えいただいています。倉庫内に支援物資を備蓄しており、大型消火器も配置しています。

また、目の前に区立松江三丁目児童遊園があり、利用されている方々のことを考え、社屋に独自にAEDを設置され、社員のほとんどの方が救命講習を受講しているとのことです。
エコカンパニーえどがわ
えどがわエコセンターに登録をして省エネ活動等に取り組んでいただき、その活動を通じて経費削減、社員の環境意識も高め、会社のイメージアップとともに地球温暖化対策の一端を担っていただく制度です。
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江戸川区環境部気候変動地域連携課
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