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更新日:2023年2月6日
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GameChangerプロジェクトは、平成29年の10月から令和4年3月末日にかけ江戸川区とオランダオリンピック委員会・スポーツ連合が協力して実施した事業です。江戸川区は年間複数回、オランダからパラアスリートや指導者を受け入れ区民との交流機会を設けました。
オランダ代表の卓球選手です。平成29年11月4日、江戸川区に来区しました。
ケリー選手は足の長さに先天的な違いがあり、股関節の筋機能に障害があります。9歳のとき、父の勧めにより卓球をはじめ、13歳のとき「将来有望なアスリート」として、その素質を見出されました。以後は、オランダのパラリンピック代表と一緒にトレーニングをするなど、厳しい練習を重ね、現在では世界を代表するパラアスリートの1人として、名を馳せています。
パラ卓球(クラス7)では圧倒的な強さを誇り、2012年と2016年のパラリンピックでは2大会連続の金メダルを獲得、その他にも欧州選手権や世界選手権で多くの金メダルを獲得しています。
東京2020パラリンピック競技大会では女子シングルス(クラス7)と女子団体(クラス6~8)に出場。女子団体では銀メダル、女子シングルスでは金メダルを獲得し、3大会連続のパラリンピック王者に輝きました。
オランダ代表の車いすバスケットボール選手です。平成31年2月7日、江戸川区に来区しました。
女子車いすバスケットボールのオランダ代表チームは、「オレンジ・エンジェルス」の愛称で親しまれ、その強さは世界中で多くのファンを魅了しています。オレンジ・エンジェルスは2018年の世界選手権で優勝し、マリスカ選手は同選手権で最優秀選手に選出されました。現在は世界最高峰のリーグとして名高いドイツリーグのクラブに所属し(2019年2月現在)、卓越したテクニックを武器に活躍しています。
マリスカ選手は、これまでおよそ10年間にわたりオランダ代表に選ばれているチームの大黒柱です。パラリンピックでは、2度の銅メダルを獲得しているほか、世界選手権や欧州選手権でも数々のタイトルを獲得しています。
東京2020パラリンピック競技大会に、ボー選手と共に出場し、初の金メダルを獲得しました。
オランダ代表の車いすバスケットボール選手です。平成31年2月7日、江戸川区に来区しました。
ボー選手は11歳のときに骨肉腫の手術を受け、13歳で車いすバスケットボールに出会いました。もともとスポーツが大好きだったボー選手は、優れたバスケットボールセンスとたゆまぬ努力により、15歳で女子オランダ代表に選出されました。
ボー選手はガードとセンター、2つのポジションを務めることができ、世界選手権に2度、欧州選手権に2度、パラリンピックにも1度出場し、パラリンピックでは銅メダルを獲得しています。現在は「オレンジ・エンジェルス」の中心選手へと成長し、若きエースとしてチームを勝利に導いています。
東京2020パラリンピック競技大会に、マリスカ選手と共に出場し、初の金メダルを獲得しました。
オランダ代表で陸上競技の選手です。令和元年7月3日、江戸川区に来区しました。
首都アムステルダム出身のマルレーネ選手はアスリートであると同時に、ハーグ応用科学大学の学生でもあります。(2019年7月現在)また、2017年には知人とパラ陸上競技財団を共同設立し、「四肢を失ったこと・四肢がないことは問題ではない」をテーマに掲げ、挑戦し続ける全てのパラアスリートを支援しています。
マルレーネ選手は、2016年のパラリンピックに「走幅跳」で出場し、銅メダルを獲得しました。その後、2017年の世界選手権では「走幅跳」で2位、2018年の欧州選手権では「100メートル・200メートル」に出場し金メダルを獲得した、トップアスリートです。
東京2020パラリンピック競技大会では、女子走幅跳(T64)と女子100メートル(T64)、女子200メートル(T64)の3種目に出場しました。女子走幅跳では5.78mを記録し、銅メダルを獲得。女子200メートルでは26秒22(パラリンピック新記録)、女子100メートルでは12秒78(パラリンピック新記録)をそれぞれ記録し、2種目で金メダルを獲得しました。
オランダ代表で陸上競技の選手です。令和元年11月20日、江戸川区に来区しました。
先天性の脳性麻痺があるゲルト選手は、健康維持と体力増進のため、子どもの頃に水泳を始めました。水泳に楽しさを覚えたゲルト選手は、高校生の頃には世界選手権に出場、2004年のパラリンピックでは自由形・平泳ぎ・個人メドレーに出場し、好記録を収めました。
2007年、ゲルト選手は腱断裂等の大ケガに遭いましたが、このケガを機に陸上競技へ転向し、2016年から競技を始めました。ゲルト選手は「Never Ever Give Up」という言葉を己に課し、その強い精神力で、400メートルのオランダ王者に上り詰め、2018年には欧州選手権の400メートルで2位となるなど、国際大会においてもメダルを獲得しています。
オランダ代表で視覚障害の水泳選手です。令和5年1月18日、江戸川区に来区しました。
6歳のときに水泳を始めたロヒール選手は12歳のとき、突然視界がぼやけるようになりました。視覚障害を受容するまで1年を要し、大好きな水泳を続けられないことに大きなショックを受けたロヒール選手ですが「障害とともに生きること」を受け入れられるようになると、自分の周りに溢れる新しい機会や挑戦や可能性について前向きに考えられるようになりました。その後、視覚障害者でも水泳を続けることができるとわかると、「パラリンピック」という大きな目標ができ2019年の世界選手権で2個の金メダルを獲得、2021年の東京2020パラリンピック競技大会では3個の金メダル(100メートル平泳ぎ、200メートル個人メドレー、400メートル自由形)を獲得しました。
令和5年1月18日(水曜日)、Game Changer プロジェクト最後の取り組みとしてパラアスリート来日事業を実施しました。新型コロナウイルス感染症の影響により令和元年11月のプログラム以降、パラアスリートの来日が困難となり、近年はオンラインミーティングのみの開催となっていましたが、入国制限の規制緩和等もあり約3年ぶりにオランダのトップアスリートとパラスポーツ専門家が江戸川区を訪れました。今回のゲストは、リタ・ファン・ドリエルさん(専門家)、マヨライン・デ・ブーアさん(専門家)、ケリー・ファン・ゾン選手(卓球/肢体障害)、ロヒール・ドルスマン選手(水泳/視覚障害)の4名です。
午前中は江戸川区立春江小学校の6年生児童を対象にしたワークショップを行いました。春江小学校は知的障害特別支援学級の設置校で、江戸川区立小学校ではまだ数少ない改築校です。オランダの皆さんも学校に到着すると、通常学級や特別支援学級の授業を見学したり、改築校ならではの学校施設のバリアフリー状況を見てまわりました。
最初のプログラムは講演です。約100名の6年生児童が迎え入れると、オランダの皆さんから自己紹介をかねてパラスポーツやパラリンピックに関するお話が始まりました。ケリー選手とロヒール選手は東京2020パラリンピック競技大会に向け、どのような準備をしてどのような気持ちで臨んだかという話、リタさんとマヨラインさんはパラリンピックが社会に向けて発信する意味や価値を伝え、児童にいろいろな質問をしながら講演が行われました。リタさんの合言葉は「Be Creative!」、リタさんが常々発信するこの言葉には、障害などを理由にスポーツや生き方を諦めるのではなく、ルール・場所・道具・方法など、創造的に柔軟に考え、工夫することが大切です、との強い想いが込められています。
講演に続いては、東京2020パラリンピック競技大会を含む3大会連続の卓球金メダリスト、ケリー選手と対決です。6年生は事前に各学級から卓球経験のある代表者を選抜、代表児童が金メダリストに挑戦しました。ラリーの応酬が続くと児童は歓声を上げて応援し、金メダリストのプレーを肌で感じる貴重な機会になりました。卓球が終わると、選手からのサプライズ!ケリー選手とロヒール選手は、東京2020パラリンピック競技大会の金メダルを児童に手渡しました。子どもたちは初めて見る本物の金メダルに大興奮、ケリー選手とロヒール選手は「首に掲げてごらん」と気軽に勧め子どもたちはメダルを手に取り、その重さを感じていました。
最後は、車いすバスケットボールの体験会です。マヨラインさんがバスケットボール用車いす(以下、バスケ車)の操作方法を伝え、児童はバスケ車の操作方法を学びました。チェアワークを楽しんでいる児童や悪戦苦闘している児童など、様々な光景が見られました。体験会では走行体験とシュート体験の2つのプログラムを実施、シュート体験では日頃は簡単に届くゴールに、なかなかボールが届かない様子が見られ、児童は車いすバスケットボールの競技性に強い興味や関心を持ったようでした。
午後にまず実施したのは、令和4年1月から開始した「アクティブKIDSスポーツクラブ」の視察です。この事業は、3歳から就学前の知的障害児や発達障害児と保護者を対象とした親子で体を動かす教室で、子どもが運動やスポーツを好きになるよう様々なプログラムを実施しています。
この日は大玉を転がしたり遊具に乗ったりくぐったりと、親子で楽しく体を動かしました。オランダの皆さんは、参加者に声をかけたり一緒に体を動かしたりして笑顔あふれる時間を過ごしました。
この日最後のプログラムは、オランダの皆さんと江戸川区のパラスポーツ事業にご協力頂いている関係者での意見交換会です。参加者は江戸川区が実施している教室事業「オランダクラブ」の講師の方を中心とした8名で、日本とオランダのパラスポーツ環境の違いなどについて意見を交わしました。参加者からはオランダのパラスポーツ環境やボランティアの状況、オランダのパラスポーツ支援制度などの質問がなされ、オランダの皆さんはその質問に丁寧に答えていました。
リタさんは、ボランティアを増やすための提案や障害者にどうしたらスポーツができるかを創造的(Creative)に考えて工夫することの大切さ、マヨラインさんは、オランダのスポーツクラブにおける障害者の受け入れ状況やスポーツクラブとの連携について、ケリー選手やロヒール選手は、コーチ選びのポイントや障害者がスポーツを続けていくための考え方について意見がありました。オランダには障害者が社会で活躍でき、受け入れられる環境があります。そこで培ってきたパラスポーツの知識や経験から発せられるオランダ皆さんの貴重な意見を参加者は真剣な眼差しで聞いていました。
令和元年11月20日(水曜日)、オランダからトップアスリートとパラスポーツ専門家の一行が江戸川区を訪れました。ゲルト・ヤン・スケップ選手(陸上競技/脳性まひ)、リタ・ファン・ドリエルさん(専門家)、ヘレーン・ムースさん(専門家)の3名です。
初めに向かったのは平井小学校。しかし平井小学校を訪れたのは3名だけではありませんでした。駐日オランダ王国大使のペーター・ファン・デル・フリート閣下が視察に訪れたのです。日頃あまり接することがない大柄で(オランダ人の平均身長は世界一高い)ブロンドの髪の外国人の来訪に約600人の子どもたちは大興奮。
最初のプログラム、講演会ではゲルト選手から彼のこれまでの人生や挫折、そして多くの人々に助けられて成長してきたことなどが語られました。ゲルト選手から子どもたちに「Believe in yourself.(自分を信じて) Never ever give up!(絶対に絶対にあきらめないで!)」というメッセージが送られると、子どもたちは元気に復唱し、言葉をしっかりと胸に刻んでいました。
次のプログラムは、車いすバスケットボールの体験。専門家のヘレーンさんが中心となり、車いすを上手に操るコツを子どもたちに教えました。車いすバスケットボール用の車いすは、一般的な車いすと見た目も機能も大きく異なります。上手に操れば高速スラローム走行やクイックターンなどの技が自在に繰り出せます。最初は恐る恐るだった子どもたちもすぐに慣れて、楽しく学ぶことができました。
ペーター駐日オランダ王国大使の挨拶
ゲルト選手たちとサッカー体験
歓迎されるゲルト選手
子どもたちとハイタッチ
子どもたちとふれあうヘレーンさん
皆にメッセージ。Never Ever Give Up.
次に向かったのは瑞江小学校。ここでの最初のプログラムは、何とみんなと一緒に給食を食べること。今回が初来日のゲルト選手とヘレーンさんは給食初体験。でも心配は無用とばかりに、子どもたちが一生懸命英語で話しかけてくれ、ランチは大いに盛り上がりました。後ほど「お味は?」と聞いたところ、「とっても美味しかった。お昼から温かいものが食べられて日本の子どもは幸せですね」とのこと。オランダではランチは冷たいパンだけで軽く済ませることが多いとのことでした。
続いて体育館に移動して、5年生60人が車いすバスケットボールの体験を行いました。同校では来年の東京パラリンピックで車いすバスケットボールを観に行くとのことで体験会は真剣そのもの。午前中の平井小学校同様に子どもたちの元気いっぱいの歓声が響き渡っていました。
子どもたちと給食を食べるリタさん
子どもたちとけん玉で遊ぶリタさん
ゲルト選手は人気者
車いすの操作を、子どもたちに見せるヘレーンさん
ゲルト選手によるランニング指導
競技用車いすで、スラローム走行にチャレンジ
その次に向かったのは、スポーツセンターと総合体育館。江戸川区では、今年4月から区内7か所のスポーツ施設に「障害者のスポーツに関する相談窓口(通称:スポーツサービスポイント)」を設置しました。実はこの取り組み、オランダで行われている取り組みを教わり始めたものなのです。そこで今回、オランダ一行がスポーツ施設を訪れ、実際に窓口で相談をするというロールプレイング形式の研修を行うことになったのです。開始前、スポーツ施設のスタッフは相当緊張していました。障害者のスポーツを知り尽くした専門家からどのような質問や要望が投げ掛けられるのかと。
ロールプレイングが開始されると、ゲルト選手から「僕は脳性まひで手足に痙攣があるが水泳がしたい」という要望が出されました。これに対して施設スタッフは、プールの場所や水深、水温、専用のアシスタントはいないが空いていれば手伝うこともできることなど丁寧に説明しました。会話を紡いだ結果、施設スタッフはゲルト選手が相当レベルの高い水泳教室を望んでいることを悟り、あえて健常者の上級者向けの水泳教室の存在を伝え、今日からでも参加できる旨を伝えたところ、ゲルト選手はとても喜び、ロールプレイング終了となりました。
その後の検証会議では、コーチ役のヘレーンさんから次の点が良かったと説明がありました。(1)すぐに席を進め歓迎の意を示したこと、(2)スタッフがコーチを見て話すのではなく、きちんとゲルト選手を見て話していたこと、(3)相談者が障害者であることに拘らず健常者の教室を進めたこと。一方、以下の点について注意がありました。(1)相談内容が障害情報など個人的な話になるので、まずオープンな場で聞いてもいいか確認すること、(2)相談者も緊張しているので質問する時は、その意図をきちんと説明すること。そして最後に、相談者本人の話をきちんと聞いて、まずはできることをやってみることが重要であると説明がありました。
スポーツセンターでの研修風景
総合体育館での研修風景
本日最後のプログラムは、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を対象とした研修会。彼ら専門職は、日常的に障害者と接しており、障害者にスポーツを進めるにあたって強力なインフルエンサーとなります。彼らが障害者へのスポーツ導入の重要性を理解することで障害者のスポーツ実施率は向上します。今回は区内在住・在勤の専門職約50人が参加しました。
前半は講義形式で障害者のスポーツ実施の効能や少しの工夫で大抵のことはできることなどについて説明がありました。専門職を意識した専門的な内容の話もあり、講義終了後は、多くの参加者が質問をするほど熱気に溢れていました。後半は、実技です。かつて7人制サッカー(脳性まひサッカー)の選手だったゲルト選手によるサッカー講座と車いすバスケットボールの体験教室。いずれも初めて経験する人が多く、楽しみながら、改めてスポーツの魅力を感じていました。
リタさんによる講義
ゲルト選手とサッカー体験
車いすバスケットボール体験
質問を受けるヘレーンさん
令和元年7月3日(水曜日)、この日はパラスポーツの強豪国オランダから、パラアスリートとパラスポーツの専門家が江戸川区を訪れました。なかでも注目は、リオデジャネイロパラリンピックの銅メダリスト(走り幅跳び)、マルレーネ・ファン・ガンセウィンケル選手(24歳)です。
午前中は、東京メディカル・スポーツ専門学校の理学療法士科の学生40名を対象にした特別授業が、スピアーズえどりくフィールド(陸上競技場)で行われました。はじめはパラスポーツ専門家のリタさんやマルレーネ選手が講師となり座学です。マルレーネ選手は自身の生い立ちやこれまでの人生で得たもの、ポジティブマインドなどについて講義をしながら、リタさんとともに障害者へのスポーツの導入の重要性や必要性について語りました。
座学による講義終了後は、フィールドでパラスポーツ体験会を実施しました。体験会に先立ち、マルレーネ選手が、学生たちの前で短距離走を披露しました。マルレーネ選手は、2018年の欧州選手権で100mと200mで世界記録を更新した真のトップアスリートです。「オン ユアー マークス」「セット」の掛け声に続き、「バーン」とスタートの合図が轟くと、彼女はまるで放たれた弾丸のように飛び出し、「板バネ」と呼ばれる競技用義足を瞬発させ、あっという間にゴールを駆け抜けました。その圧倒的なパフォーマンスは、オランダ本国での“ブレード女王”の異名のとおりの迫力がありました。目の前で観ていた学生たちから上がった歓声は、いつまでも鳴りやまず、この光景は、医療の道を目指す学生たちに、大きな影響を与えたのでした。
リタさんによる講義
マルレーネ・ファン・ガンセウィンケル選手
義足を着用して歩行体験
競技用車いすの操作体験
みんなでトライ。マルレーネ選手式準備体操
専門学校生と集合写真
午前中のワークショップが終わった後、オランダ一行は、スピアーズえどりくフィールド(陸上競技場)の隣にある清新第二中学校へむかいました。学校ではこの日に合わせて、給食をオランダ料理にして一行をお迎えし、それぞれ3クラスに分かれて生徒たちと給食を共にしました。生徒たちは、日頃の勉強の成果を活かそうと果敢に英語で質問し、積極的にコミュニケーションを図っていました。その後、全校生徒220名とオランダ一行はスピアーズえどりくフィールド(陸上競技場)に移動し、競技用の義足着用体験と競技用車いすの試乗体験、そしてブラインドマラソンを体験し、パラスポーツの魅力を再発見したのでした。
中学生と一緒に給食を食べました
オランダ給食。食を通じてオランダを学びました
中学生の義足体験
中学生と集合写真
次に行われたのは、日常的に車いすに乗っている子どもたちとの交流です。パラリンピアンの副島正純氏の指導で定期的に開催されている「車いすアスリート陸上教室」では、日頃、全力で車いすを走らせる機会の少ない子どもたちが、競技用車いすに乗り換え、トラックを風を切って駆け抜けています。陸上競技のトップ選手マルレーネから、より早く走るためのアドバイスを貰ったり、リオパラリンピックのメダルを見せて貰ったりして、子どもたちは大はしゃぎ。「いつかは自分も‥」と静かに闘志を燃やしている子どももいました。
教室生と一緒に走るマルレーネ選手
未来は開かれている、と教室生に言葉を送ります。
メダルを見せるマルレーネ選手
参加者全員で記念写真
最後は総合体育館に移動し、今年度から新たに行われている事業「知的障害者バスケットボールクラブ」に、参加しました。障害のある方が定期的・継続的に活動できる場として始まった本事業には、毎回約20名の方々が参加しています。参加者は一行の訪問を大歓迎し、一緒にバスケットボールを楽しみました。両手と片足に障害のあるマルレーネの華麗なシュートやボールさばきに参加者は皆、驚嘆の声をあげていました。最後はみんなで記念撮影をし、交流事業は和やかに終えました。
今回は、朝9時~夜9時までオランダ一行は、様々な形で区民と触れ合うことができました。一行が常に言っていた言葉は、“Be Creative!”(創造しよう!)。何かあった時に、出来ない理由ではなく、どうやったら出来るか(創造できるか)ということ。それをパラアスリートの姿を見て学んで欲しい、これがオランダ一行の願いなのです。
シュートを決めるマルレーネ選手
知的障害者のバスケットボール教室に参加しました
平成31年2月7日(木曜日)、女子車いすバスケットボールのオランダ代表、通称「オレンジエンジェルス」のエース、マリスカ・バイエル選手とボー・クラーメル選手が江戸川区を訪れました。オレンジエンジェルスは、2018年の世界大会で優勝した最強のチームです。
この日は朝から、清新ふたば小学校、白鷺特別支援学校を回り、スーパープレーの数々を見せながら、前向きな心の持ち方なども教えてくれました。また夜には、スポーツ推進委員などのボランティアを対象に、障害者にスポーツを提供するための工夫について実技形式で講義を行いました。障害があっても、少しの工夫で様々なスポーツができることを学び、参加者は早速「地域で試してみたい」と話していました。
マリスカ・バイエル選手
ボー・クラーメル選手
小学生の車いすバスケットボール体験
パラアスリートと車いすバスケットボール対決
パラアスリートのプレーに、体育館には歓声が響きました
小学生と集合写真
高校生の車いすバスケットボール体験
高校生と質疑応答。多くの質問がありました
パラアスリートと意見交換会
共生社会の実現に向け、多くの気づきを得ました
区内在住パラアスリートとボッチャ対決
白熱した試合が、繰り広げられました
“Game Changer プロジェクト”とは、オランダオリンピック委員会・スポーツ連合が、パラリンピック開催都市を対象にパラアスリートやコーチを定期的に派遣し、地域の課題解決を図る国際協力事業です。
この一環として6月29日(金曜日)に、区内3会場で様々なイベントを行いました。
専門学校生を対象にした座学講習
オランダにおけるパラスポーツの現状を学びました
もし下肢障害者が柔道をやったら、と想像しました
創造的に考え、工夫すれば、誰でもスポーツを楽しめます
授業後には、学生から質問がたくさん飛び交いました
専門学校生と集合写真
特別支援学校でのワークショップ
教員とスポーツ指導について意見交換を行いました
地域のスポーツ指導者を対象にした研修会
視覚障害のシミュレーションを行いました
オランダ発祥のスポーツ・コーフボールの体験会
競技は、バスケットボールに似ています
男女混合で行い、ドリブルは禁止です
ユニバーサルスポーツとして注目を浴びています
Game Changer Project 2018 Spring(PDF:984KB)(別ウィンドウで開きます)
江戸川区スポーツセンターで体験型パラスポーツイベント「第2回パラスポーツフェスタえどがわ」を開催しました。「パラスポーツフェスタえどがわ」とは、本区が独自に設定する11月の「障害者スポーツ推進月間」に合わせて開催されるパラスポーツの総合イベントです。
2回目となる今年は、共生社会の実現に向けて10月にオランダと締結した「Game Changer プロジェクト」のキックオフイベントも兼ねて開催。
ロンドン・リオデジャネイロパラリンピックの2大会連続で金メダルを獲得したオランダのパラ卓球選手ケリー ファン ゾン(Kelly van Zon)選手が緊急来日し、トークショーや卓球のデモンストレーションなどを行いました。
ケリー・ファン・ゾン選手
車いすバスケットボール体験
パラスポーツを通じたオランダとの連携事業、「Game Changer プロジェクト」の調印式がオランダ大使館で行われました。
調印式には、アルト・ヤコビ駐日オランダ王国大使をはじめ、多田区長ほか本プロジェクトの関係者が集まり、覚書へのサインが行われました。
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このページは文化共育部スポーツ振興課が担当しています。
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