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更新日:2021年3月15日

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令和3年度当初予算案を提案 持続可能な社会に向けて積極的な取り組みを

令和3年第1回江戸川区議会定例会 会期:2月17日(水曜日)から3月23日(火曜日)

 

 令和3年第1回区議会定例会の開会に当たり、ごあいさつを申し上げます。
 はじめに、2月13日、福島県沖を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生し、激しい揺れが福島県、宮城県をはじめとする広い地域を襲いました。被災された皆さまには心よりお見舞いを申し上げ、一刻も早い復旧をお祈りいたします。
 さて、日本で初めて新型コロナウイルス感染症の患者が報告されてから1年が経過しました。振り返ってみれば2020年は、このウイルスとの闘いの1年だったと言っても過言ではありません。
 さらに過去を振り返ってみると、今年2021年の10年前、2011年は東日本大震災が起こった年でした。区内も被害を受け、災害への備えについて改めて見直す契機となりました。またその10年前の2001年には、アメリカで同時多発テロ事件が起こりました。さらにその10年前の1991年には、いわゆるソビエト連邦の崩壊という世界地図を大きく塗り替える出来事が起きています。
 2021年も、世界、日本、そして江戸川区にとって、大きな転換の年となるかもしれません。本区はどのような時代の変化にも柔軟に対応し、目指すべき未来へ向けて果敢にかじ取りを行ってまいります。

身近な場所での確実なワクチン接種体制

 まず、目下最大の課題である新型コロナウイルス感染症については、「区民の皆さまの命を守る」ことを第一に、医療、経済、区民生活など、あらゆる側面から引き続き対策を進めていきます。
 医療における喫緊の課題であるワクチン接種については、感染症のまん延を防止するため「ワクチン接種推進本部」を立ち上げ、専担組織である「ワクチン接種担当課」も設置して、医師会とも連携しながら身近な場所での確実な接種体制の構築を進めています。
 4月以降に予定されている高齢者の接種の開始に当たっては、かかりつけ医での「個別接種」と区や医師会の施設を利用した「集団接種」、さらには高齢者施設を巡回して行う「巡回接種」の3つの接種方法を組み合わせた体制とする計画です。
 また先月、自宅療養者が急激に増加した時期には、療養者のご自宅へ配送していたパルスオキシメーターをいち早く730台追加配備し、合計1000台を確保しました。自宅療養中は休日・夜間も相談できる体制を確保するとともに、通信手段の無い方や聴覚に障害のある方にはタブレットを貸し出すなど、誰一人取り残すことのないよう、体制を整えています。
 また、区民、区内事業者の皆さまの生活を支えるための施策も継続して実施してまいります。緊急対策融資や固定費支援融資を利用する事業者の皆さまが返済条件を変更する場合には、その信用保証料と利子の増加分の支援を行います。
 さらに区民の皆さまの来庁や接触の機会を減らすため、AIチャットボットの導入、諸証明手数料のキャッシュレス化の拡大など、オンライン化、タッチレス化も一層推進します。

葛西事務所では既に一部の手数料収納に電子マネー決済を導入しています
葛西事務所では既に一部の手数料収納に電子マネー決済を導入しています

区民に寄り添った新型コロナ対応

 緊急事態宣言の延長を経て、日々報告される陽性者数は減少しているように見えます。先が見えない中、外出自粛や営業時間短縮にご協力いただいている皆さまに改めて御礼申し上げます。また医療従事者をはじめ、私たちの日常生活を守るために日々献身的な努力をしていただいている皆さまに心より感謝を申し上げます。今後も数字は意識しながらも、その先にいる感染された方々、その周囲の方々、また不安な日々の中で苦しい思いをしている方々、一人ひとりに寄り添い、変化する情勢を見極めながら適切な対策をとっていきます。
 さらにアフターコロナを見据え、区民生活、区内経済の回復を「持続可能な社会」につなげるための施策にも積極的に取り組んでいきます。
 そうした想いから、令和3年度予算は「SDGsの推進」「脱炭素社会実現への取り組み」「デジタルトランスフォーメーションの推進」の3つの視点を軸に編成しました。

SDGsの認知度向上を目指して

 まず1点目は「SDGsの推進」です。
 本区は今年度より、SDGsの推進に力を入れて取り組んでいますが、これは決して区の職員だけで実現できることではありません。本区に関わる全ての皆さまの行動によって、初めて実現するものです。
 しかし昨年、本区がSDGsの認知度を調査したところ、「聞いたことがない」と回答した方が6割いらっしゃいました。行動につなげるためには何よりもまず知っていただくことが必要です。そこで来年度は、第一段階として「知る・理解する」ための取り組みを重点的に実施します。
 まず今年の秋に、SDGsの普及月間「SDGs Month」を設け、江戸川区花火大会や江戸川区民まつりなど、さまざまな機会を活用しながら、普及啓発のためのイベントやPR活動を実施します。また、区民や区内事業者の皆さまとの連携を図るため、タワーホール船堀内に「SDGs推進センター」を開設します。さらには、「SDGs推進部」という新たな組織を設置するとともに、全ての部が参加する推進体制として「SDGs推進本部」を立ち上げ、全庁一丸となってSDGsに関わる施策を推進してまいります。
 併せて、「共生社会」の実現に向け、「(仮称)共生社会推進条例」を制定するとともに、従来の長期計画に代わる「2030年に向けたビジョン」および「2100年の未来を見据えたビジョン」を策定していきます。

「自分ごと」として 脱炭素社会実現へ

 2点目は「脱炭素社会実現への取り組み」です。
 本区は三方を川と海に囲まれ、陸域の7割が海抜ゼロメートル地帯であるため、大規模な水害が発生すると多くの地域で1週間以上、長いところでは2週間以上浸水が続く恐れがあります。
 2019年の台風19号の際には避難勧告を発令し、3万5000人もの方々が避難所へ避難しました。本区にとって水害、そしてそれを引き起こす温暖化などの気候変動は、他人ごとではありません。水と共に歩んできた歴史の中で、水害リスクを日々意識して生活する私たちだからこそ、気候変動を「自分ごと」として捉えることができます。こうした想いの下、来年度、気候変動に対する取り組みを本格化させていきます。
 そのためにまず、「気候変動適応センター」を設置します。これは「気候変動適応法」で設置が努力義務とされているもので、都内では初、全国でも区市町村での設置は数例しかありません。今後、当センターにおいて、気候変動対策や脱炭素化に関する情報収集・分析・発信を行うとともに、庁内の各部署における取り組みを束ね、強力に推進していきます。

2019年台風19号上陸時に開設された避難所
2019年台風19号上陸時に開設された避難所

行政のデジタル化を一層推進

 3点目は「デジタルトランスフォーメーションの推進」です。
 コロナ禍により、行政のデジタル化の遅れが改めて浮き彫りになりました。本区においても、「来庁しなくてよい区役所」の実現に向け、オンライン化の取り組みをさらに加速していきます。
 また、児童相談所の相談業務において、AIを活用した通話内容のリアルタイムでのテキスト化や、ビッグデータを活用した虐待リスク評価などを統合的に行うことができる仕組みを構築していきます。こうした先駆的な取り組みにより、職員が子どもや保護者に向かい合うことに一層専念できるようにします。
 他にも、AI議事録システムの導入や、慶應義塾大学との共同研究による清掃車両を活用した道路損傷状況などの把握など、さまざまな場面でAI活用の可能性を探っていきます。
 さらに、「マイナンバーカードセンター」を開設し、デジタル化に欠かせないマイナンバーカードの普及を一層促進するため、全力で取り組みを進めます。
 次に、こうした3つの視点の下、来年度重点的に取り組む施策についてご説明します。

変わり始めるまちの姿

再開発が進むJR小岩駅南口
再開発が進むJR小岩駅南口

 はじめに、「住み続けたいまちづくり」です。
 現在、JR小岩駅前、平井駅前は再開発が進んでおり、その風景は大きく変わろうとしています。
 また、船堀駅前に建設予定の新庁舎については、今年度取りまとめる「新庁舎建設基本構想・基本計画」に基づき、来年度より「基本設計方針」の策定に取り掛かり、計画をより具体化していきます。また併せて「船堀駅周辺地区まちづくり基本構想」を策定し、周辺地区の一体的な整備に向けた検討も進めます。
 さらに、東篠崎のスポーツランドをはじめとする公共施設の再編・整備計画の策定や、南葛西のなぎさ公園における「(仮称)角野栄子児童文学館」の建設工事への着手など、区内各所で新たなまちの姿に向けた動きが始まっています。

誰一人取り残さない避難体制の実現に向けて

 また、まちの魅力を高めることと併せて重要なのが「災害に強いまちづくり」です。
 まず大規模水害時の広域避難について、行政として取り組む避難先の確保と併せて、区民の皆さまの広域避難をさらに促進するため、自主的にホテルや旅館などに広域避難される方を対象にその宿泊経費として1泊3000円、3泊分までを補助する制度を新たに創設します。ホテル団体や旅行代理店とも提携し、避難先として利用可能な宿泊施設の情報も今後公開していきます。
 また、重度の要介護者、障害者など避難に支援が必要な方々の名簿を一元管理し、あらかじめ福祉避難所を指定して直接避難することができる体制を整えてまいります。
 さらに、区が使用する防災情報システムをクラウド化するとともに、アプリなどを通して区民の皆さまに情報をより早く正確にお届けできるようにします。

待機児童解消に向けてあらゆる手段を

 また、「子育てしやすいまちづくり」のさらなる推進も重要な課題です。
 特に待機児童の解消に関しては、これまでもさまざまな施策に取り組んできましたが、昨年4月時点で本区の待機児童数は203名と都内で最も多く、全国でも7番目に多い結果となりました。
 こうした状況を改善すべく、来年度以降においても、私立保育園の整備促進や区立保育園の分園設置などハード面の整備だけでなく、認証保育所の保育料の負担軽減や小規模保育所などの定員弾力化など、ソフト面の施策も併せ、あらゆる手段を講じていきます。これにより、令和4年度までに1255名分の保育の受け皿を拡充する見込みです。

ハード、ソフトの両面から待機児童解消を目指します
ハード、ソフトの両面から待機児童解消を目指します

住み慣れたまちで いつまでも生き生きと

 次に「いくつになっても輝き続けられるまちづくり」についてです。
 まず、高齢者の皆さまがいつまでもご自宅で元気に暮らしていけるよう、健診や医療機関の受診結果を分析し、保健事業と介護予防事業を一体的に推進する「いきいきご長寿プロジェクト」を開始します。健康状態に課題がある方には医療機関と連携した重症化予防の取り組みを、心身機能の低下の恐れがある方には熟年相談室などと連携したフレイル予防の取り組みを、その方の個々の状態に合わせて実施するものです。また、住み慣れたまちで生活できるよう、区内の特別養護老人ホームの整備も引き続き進めていきます。

スポーツや働き方に多様なスタイルを

 また「障害の有無にかかわらず暮らしやすいまちづくり」も一層推進します。
 本区では昨年12月「東京パラリンピック22競技〝できる〟宣言」を行い、パラスポーツの実施環境を整えました。今後はこれらを多くの方に利用していただくため、パラスポーツ教室を拡充するとともに、継続的なスポーツ実施につなげるため、「総合型地域パラスポーツクラブ」の設立検討も進めます。
 またリハビリの一環としても利用できるよう、医師の監修の下、「スポーツコンシェルジュ」が一人ひとりに合わせたスポーツを紹介するなど、障害があってもなくても、みんなが同じようにスポーツを楽しむことができるよう、間口を広げる取り組みを進めていきます。
 また、障害者、高齢者、引きこもり状態の方など、さまざまな事情を抱えて働きたくても働けない方々に対し、一人ひとりに合った働き方を提供するため、令和3年度、新法人「みんなの就労センター」が事業を開始する予定です。ここでは職業紹介、労働者派遣、請負などさまざまな就労形態を活用し、15分単位での短時間就労も可能にするなど多様なワークスタイルの実現を目指していきます。

区内7カ所のスポーツ施設に配置しているスポーツコンシェルジュ
区内7カ所のスポーツ施設に配置しているスポーツコンシェルジュ

事業者と共に 区内経済をより活性化

 そして今後、より注力していきたいのが「活気あふれる産業・経済のまちづくり」です。
 本区はご存じの通り職住近接のまちであり、区内事業者の活性化はすなわち区民生活の活性化に直結します。令和3年度予算も、区内経済の一層の発展につながるよう編成しました。
 また、デジタル技術を積極的に活用し競争力の強化を図る企業を支援するため、専門家によるコンサルティング経費の補助やSDGs推進に関連する事業への補助を拡充します。
 こうした取り組みも含め、事業者と力を合わせて区内経済の一層の活性化を図るため、新たに「産業経済部」を設置します。区内の産業構造や経済状況の情報収集・分析力を強化し、戦略的に施策を展開していきます。

地域を愛する心は江戸川区のDNA

 以上、令和3年度の重点的な取り組みについてご説明しましたが、最後に、年明けにいただいた一通のお便りをご紹介したいと思います。
 「元旦の早朝、散歩に出掛け、近隣の南松島保育園の前を通り掛かったときに、ふと本園の掲示板に目が留まりくぎ付けとなりました。子どもたちの心温まる作品が掲示され、こんな時代のお正月ではありますが、子どもたちのパワーを感じ、勇気と元気を頂戴しました。子どもは社会の宝です。日頃からも、南松島保育園の子どもたちの元気な声を耳にし、元気をもらっております。こんな時代だからこそ、近隣にこんなすてきな保育園があることは幸せなことだと主人とも話をしています。これからもこっそり元気を頂きながら、コロナ禍ではございますが、元気に生きていきたいと思います」
 以上です。心が温かくなる、優しいお人柄が表れたお手紙です。こうした思いやりの心、地域を愛する心は、このお手紙を書かれた方に限らず、長い年月をかけて江戸川区に住む一人ひとりの中に育まれているものだと思います。
 今後、時代に応じてまちの姿は変貌を遂げ、私たちの生活も変化していくことでしょう。しかし同時に変わらないもの、大事に守っていかなければならないものもあります。
 私たちはこれからも、思いやりの心、地域を愛する心を「江戸川区のDNA」として、絶やすことなく次の世代へと大切に引き継ぐため、議員の皆さま、区民の皆さまと共に、真摯に区政に向き合い、一致団結して取り組んでまいります。引き続きご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 以上、ご説明した取り組みを含め、令和3年度の一般会計当初予算は、2777億6000万円余であります。これに特別会計を加えますと、過去最大の総額4007億5000万円余となります。
 これまで再度リーマンショック級の経済危機が起きても耐えられるよう、健全財政推進の取り組みを徹底してきました。基金の積み立てもその一環です。まさに今こそその活用の時であると考え、安定した区民サービスの提供を目指して予算編成をいたしました。
 本定例会には、これら予算案をはじめ、合計で36件の議案をお諮りしているとともに、4件の報告事項、ならびに教育委員会委員の任命同意がございます。それぞれご審議の上、ご決定いただきたいと存じます。
 以上をもちまして令和3年第1回区議会定例会の、招集のごあいさつといたします。

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