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更新日:2020年10月15日

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“目前の課題”と“在るべき未来” 双方見据えたかじ取りを

令和2年第3回江戸川区議会定例会 会期:9月17日(木曜日)から10月22日(木曜日)

 

 令和2年第3回区議会定例会の開会に当たり、ごあいさつを申し上げます。

 区内小中学校の夏休み最終日、8月24日に、江戸川の夜空を100発の花火が彩りました。宗家花火鍵屋の15代目当主・天野安喜子さんが、新型コロナウイルス感染症の収束を願い、区民の皆さまを元気づけたいという思いを込めて打ち上げた花火です。事前のお知らせはできませんでしたが、多くの皆さまがさまざまな思いを抱かれたことと思います。

新型コロナウイルス対策の徹底を丁寧に呼び掛け

 4月に新型コロナウイルス感染症に対する緊急事態宣言が発出されてから、はや半年が過ぎようとしています。この間に社会情勢や私たちの生活様式は大きく変化しました。全ての区民の皆さまが、多くのご労苦を抱えながら日々の生活を送っています。

 ワクチンや治療薬を私たちが利用できるようになるまでには、まだ少し時間がかかるかもしれません。だからこそ私たちは、これまで積み上げてきた知見を生かし、いかにしてこのウイルスと共生しながら日常生活を送っていくかを考えていかなければなりません。

 まず、3密や多くの人が大声を上げるような場所はつくらない、また、できるだけ行かないこと。手洗いや消毒、換気を徹底すること。他の人と距離を保つこと。そして室内や周囲の人との距離が十分にとれない場所ではマスクを着用すること。

 これらの対策を引き続き実践していただけるよう、区民の皆さまへの丁寧な呼び掛けを続けていくとともに、区民の皆さまが安心して日常生活を送ることができるよう、引き続き必要な対策を適時適切に進めてまいります。

 それでは、区政の現況と諸課題について申し上げます。

未来を見据えた 持続可能な財政運営を

 本定例会にお諮りしております令和元年度決算につきましては、国内の堅調な景気動向の影響も受け、特別区税、財政調整交付金をはじめ、歳入は過去最高だった平成30年度をさらに上回る結果となりました。また併せて基金額も過去最高となり、安定した財政基盤を維持することができております。

 しかし、今年度は新型コロナウイルスの大きな影響を受け、先日発表されたGDPは年率換算でマイナス28.1%と、戦後最大の落ち込みになることが予想されています。その規模はリーマンショックを超え、回復には数年かかるといわれています。

 来年度以降、区の歳入にも大きな影響があることは間違いありません。私たちの試算では、来年度、こうした歳入減少分と新たに発生する歳出増加分を合わせると、今年度と同等の予算を組むには少なくとも200億円足りないことが予測されます。

 財政調整基金の積立額が約400億円ということを考えると、こうしたことが続けば近い将来、予算が組めない状況に陥ります。そうなれば行政としての機能が果たせず、区民の皆さまの日常生活を守ることができません。何としてもそのような未来を現実にしてはいけません。今後も持続可能な財政運営が実現できるよう、未来を見据えたかじ取りを行ってまいります。

「SDGs(エスディージーズ)未来都市」を目指して

SDGsは「誰ひとり取り残さない」という理念の下、17の目標と169のターゲットで構成されています そしてこのような状況下において、より重要性を増すのがSDGs(持続可能な開発目標)です。SDGsの基本的な考え方の一つに、「経済・社会・環境はそれぞれ関連し合っており、どれか一つの取り組みだけを進めても目標は達成できない」というものがあります。新型コロナウイルスへの対応に当たっても、感染防止対策と経済活動の両立が求められ、まさに一側面だけを見た対応には限界があることを実感いたしました。

 今こそSDGsの達成に向けた取り組みを推し進め、「共生社会」を実現していくことが真に必要であると考えています。本区は、内閣府が毎年30自治体ほどを選定する「SDGs未来都市」を目指し、議員の皆さまと協力して取り組んでまいります。

共生社会実現のためのビジョン策定に向けて

 併せて来年度にかけては、昨年度実施した「人口推計等基礎分析」のデータに基づき、将来の江戸川区の姿について良いことも悪いことも包み隠さず区民の皆さまと議論し、それを議員の皆さまと共有しながら「共生社会ビジョン」として取りまとめてまいります。これは令和3年度に計画期間の終了を迎える現行の「江戸川区基本構想・基本計画」に代わるものと位置付けますが、区の施策が総花的に掲載されるような「計画書」ではなく、区が目指す姿や方向性が区民の皆さまにきちんと伝わるような「ビジョン」にしたいと考えています。

 さらに、共生社会の実現に向けた区の取り組みについて区民や有識者の皆さまと自由に議論を交わすための場として、「えどがわ未来カンファレンス」を発足いたします。ここには、年代や性別、国籍、障害の有無にかかわらず、行政、防災、経済、医療、スポーツ、デザイン、カルチャーなど多様な分野の有識者の皆さまに参加していただく予定です。

全ての人に就労機会を 新法人の設立を目指す

 またそうした動きと並行して、誰もが安心して自分らしく暮らしていくために欠かせない、「就労」に関する新たな取り組みにも着手します。

 障害者や高齢者、また就労していない期間が長い方々の中には、就労したくても機会に恵まれず、ご自身の能力を生かしきれていない方々が多くいます。

 また、高齢者にあってはより長時間働きたいというご希望が、そして障害者にあってはもう少し短い時間で働きたいというご希望が聴かれ、それぞれの皆さんで求める就労のスタイルも多様です。

 そこで本区では、そうした方々の労働派遣を行う法人を新たに設立したいと考えています。区役所や民間企業への派遣を行うことで直接的に就労機会を提供し、十分にその能力を発揮していただけるような仕組みをつくってまいります。今回の補正予算には、来年度の法人設立に向けた準備のための経費を計上しております。実現すれば全国に類を見ないものとなります。信念を持って実現に向けた取り組みを進めてまいります。

新庁舎建設に向けた動き 大きく前進

 次に、公共施設の再編・整備に関する取り組みです。

 老朽化し、更新のタイミングを迎える公共施設の中でも、特に規模が大きく、また区民の皆さまの生活にも影響が大きいものとして、スポーツ施設が挙げられます。平成30年に取りまとめた「大型公共施設の現状と再編・整備に向けた今後の検討の方向性」の中でも、総合体育館の老朽化や、スポーツランド隣接地の東篠崎一丁目都有地を含めたスポーツ拠点の整備について触れております。それらの再編・整備を検討するに当たり、今後の需要、また近隣自治体との広域利用などについて調査を実施したいと考えております。調査結果を踏まえながら、これからの江戸川区にふさわしいスポーツ施設の在り方を検討してまいります。

 次に、新庁舎の建設に関する取り組みです。新庁舎の建設候補地である船堀四丁目の都有地の取得については、かねてより都と交渉を続けてまいりましたが、今年5月、正式に区に売却する方針である旨、都より書面にて回答を得ることができました。都有地の取得について一定のめどが立ったことで、新庁舎建設に向けた動きが大きく前進したところであります。

 新庁舎建設基本構想・基本計画策定委員会には、このコロナ禍においてもウェブ会議システムを活用し、議論を重ねていただいております。今年度内に「新庁舎建設基本構想・基本計画」をまとめ上げることを目指し、引き続き検討を進めてまいります。

南魚沼市と友好都市盟約を締結

友好都市盟約を締結し、ウェブ会議の画面越しに握手を交わす南魚沼市の林茂男市長(画面内)と斉藤区長 次に、南魚沼市との友好都市盟約の締結であります。

 これまでの長年の交流が実を結び、8月5日、塩沢江戸川荘のある南魚沼市と友好都市盟約を締結することができました。締結式は区議会から議長・副議長にもご出席いただき、ウェブ会議システムを利用して行いました。

 南魚沼市の皆さまからは、貯蔵している雪で作った雪だるまを区内の小学校に贈っていただきました。真夏の雪だるまに子どもたちも大喜びでした。

 また8月26日には、災害時における避難場所の確保や救援物資の調達などに関する災害時協力協定も締結いたしました。今後も南魚沼市の皆さまと交流を続け、幅広い分野における連携を深めていきたいと思っております。

行政のデジタル化を一層推進

 また先ほどから「ウェブ会議の活用」についていくつかの例を紹介してきましたが、区職員の働き方についても、テレワーク端末の導入による在宅勤務の試行実施やタブレットを活用したペーパーレス会議など、ICT技術(情報通信技術)の活用が進んでいます。「来庁しなくてよい区役所」の実現を見据え、今後も行政のデジタル化を一層進めてまいります。

「特別な夏」の若者たちの活躍

 さて、ここまで区の現況と課題についてお話をしてまいりましたが、新型コロナウイルスの影響を受けた今年の「特別な夏」にあっても、希望の光を感じさせてくれる若者たちの活躍が数多くありました。

 水泳では池江璃花子選手が大変な闘病生活を乗り越え、1年7カ月ぶりに東京都の大会でレースに復帰しました。復帰しただけでも非常に喜ばしいニュースでしたが、さらに日本学生選手権の参加標準記録を突破したという結果には、驚きと称賛の気持ちで胸がいっぱいになりました。その姿に勇気をもらった方も多かったと思います。これからも池江選手の活躍を応援していきたいと思います。

 また先日、上小岩第二小学校の全児童の皆さんが、新型コロナウイルス感染症対策に追われる江戸川保健所職員に対し、感謝の気持ちを記した応援メッセージを届けてくれました。全て読み上げたいくらいですが、1点だけ、4年1組齊藤有梨奈さんのメッセージをここで紹介させていただきます。

 「今、コロナウイルスの中、頑張ってくださってありがとうございます。私が保健所の人だったら、とても不安になったりして保健所をやめてしまうかもしれません。しかし皆さんは、どんなに不安になっても自分の仕事を放り出したりせず、毎日頑張っているのだと思うと感謝の気持ちが心の底からあふれてきます。頑張ってください、応援しています」

 頂いたメッセージはいずれも、日々新型コロナウイルスと相対し、奮闘している保健所職員への感謝とエールのこもったものばかりでした。職員にとって、これほど元気づけられることはありません。この先まだまだ予断を許さない状況ですが、引き続き全力で立ち向かってまいります。

 また、コロナ禍で外出しづらく楽しみが減ってしまった児童のためにと、紙細工の図面に手紙を添えて区立小学校にプレゼントしてくれた男子高校生もいました。実は彼らは、今年5月、特別定額給付金の対応に当たる区職員のためにと心温まる手作りのマスクホルダーを寄贈してくれた高校生でした。この活動は当時さまざまなメディアで取り上げられましたが、それをきっかけに母校の小学生と高校生との交流が始まり、今回のプレゼントにつながったものです。

 こうした子どもたちや若者たちの、「頑張っている人に感謝したい」「人の役に立ちたい」という想(おも)いと、その想いを具体的な活動に移せる行動力には本当に感銘を受けます。若い世代の皆さんが自身の持てる力を存分に発揮して、自分らしく活躍できる社会をつくっていくことが私たち大人の責務であると、改めて実感いたしました。

未来の姿を見据えて邁進(まいしん)

 新型コロナウイルス感染症への対応をはじめ、区政を取り巻く課題は山積しておりますが、いま目の前で起きていること、そして在るべき未来の姿をしっかりと見つめながら、誰もが安心して自分らしく暮らせる社会の実現に向け、今後も邁進してまいります。引き続き議員の皆さま、区民の皆さまのご理解、ご協力をお願いいたします。

 さて、今回提案いたします補正予算でありますが、一般会計、特別会計を合わせて、総額は35億2千万円余であります。本定例会にはこれら補正予算のほか、住居表示の実施に伴う条例改正など合計で9件の議案、ならびに令和元年度決算の認定など報告5件をお諮りしております。それぞれご審議の上、ご決定いただきたいと存じます。

 以上をもちまして招集のごあいさつといたします。

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