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更新日:2020年3月1日

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令和2年度当初予算案を提案

令和2年第1回江戸川区議会定例会 会期:2月17日(月曜日)から3月25日(水曜日)

 

 1964年、日本各地、2万6000キロをはるばる巡ってきた聖火が、千葉県から市川橋を渡って都内で最初に掲げられたのがここ江戸川の地でした。
 記念すべき第一走者は、小松川高校三年生の小川繁春さん。打ち上げ花火の音が響きわたる中、聖火が小川さんの手に渡ると大きな拍手が湧き上がったと当時の記録にはあります。
 2020年、再び江戸川区に聖火ランナーが走ります。東京での開催が決定してから7年、日本中がこの時を心待ちにし一丸となって準備を進めてまいりました。
 本区においても、カヌー・スラローム競技が開催されるほか、オリンピック、パラリンピックともに聖火リレーのコースに選ばれており、大会に向けた機運は日に日に高まりを見せております。

前回の東京五輪から50年余り 今こそ効果的な財源活用を

 1964年、昭和39年といえば、本区の人口は36万人、世帯数11万世帯、区政においては中里区長が就任した年であります。
 あれから50年余りを経て、人口はおよそ2倍、世帯数は3倍にまで増加し、先人たちのたゆみない努力によりさまざまな困難や課題を乗り越えて今日の江戸川区が築き上げられました。
 しかし、時代は大きな転換期を迎えています。高齢化などに伴う社会保障経費の増加や老朽化が進む公共施設の再編・整備、新庁舎の建設、また大規模災害への備えなど、今対応しなければならない喫緊の課題が山積しております。
 これまでと同様に、健全財政を堅持しつつも、今こそ将来をしっかりと見据え、効果的に財源を活用する時であります。令和2年度予算は、そうした想(おも)いを形にすべく編成に当たりました。

新年度予算の3つの視点 東京2020大会、共生社会、SDGs(エスディージーズ)

 将来にわたって安心して暮らせるまち江戸川区を築いていくため、新年度は特に次に述べる3つの視点を持って直面する区政課題に当たってまいります。
 1点目は「東京2020大会の成功とレガシーの構築」です。
 東京2020大会を成功に導くことは言うまでもありませんが、同時に大会後を見据え、レガシーとして未来に残していくべきことを次の世代に着実に継承していけるよう取り組みを推進してまいります。
 2点目は「誰もが安心して自分らしく暮らせるまちの実現」です。
 本区は国より、共生社会の実現に向けて先導的な取り組みを行う自治体として「先導的共生社会ホストタウン」に認定されました。来年度も引き続き、ユニバーサルデザインのまちづくりと心のバリアフリーをさらに推進する施策を積極的に展開してまいります。
 3点目は「SDGsへの取り組み」です。
 SDGsとは「地球上の誰一人として取り残さない」ことを目指し、持続可能な世界を実現するために国連総会で採択された目標であり、2030年までに達成すべき17のゴールなどが定められています。
 今後10年は、2030年に向けた「行動の10年」とされており、日本国内でのSDGsに関する動きも本格化してくるものと思われます。本区においても、今後の持続可能な区政の実現に向けて、この枠組みを取り入れてまいります。
 まずその端緒として、令和2年度の新規事業・拡充事業についてSDGsの17のゴールとの関連性を「見える化」いたしました。これにより、各々の事業を部署ごとの縦割りのまとまりではなく、ゴールごとのまとまりで捉えることができ、SDGsの視点で俯瞰(ふかん)することができるようになりました。
 SDGsは「環境」「社会」「経済」の三層における取り組みとして整理されています。そこで、その三層構造の枠組みに沿って令和2年度の主な取り組みについてご説明してまいります。

緑化運動開始から50年 校舎木造化の検討も

 まずは「環境」に関する取り組みです。
 令和2年は、「ゆたかな心 地にみどり」を合言葉に本区が緑化運動を開始してからちょうど50年を迎えます。この節目の年に、改めて区民の皆さまにみどりの大切さをご理解いただくため、パネル展示やシンポジウムなどさまざまな記念事業を行い、さらに今後の在り方の検討も含め緑化運動の輪を広げてまいります。
 また現在、区立小・中学校の適正配置を進めておりますが、その中で「校舎の木造化」の検討にも着手いたします。実現すれば、環境面のみならず、「木育」と呼ばれる子どもたちの心身への好影響や、木材の産地における経済的効果を生むことができるという点で「環境」「社会」「経済」の三つの側面における好循環を作り出すことができると期待しております。

特養待機者や待機児童の解消に 新たなアプローチ

 次に「社会」に関する取り組みについてご説明いたします。
 まず、熟年者向けに特別養護老人ホーム待機者の解消施策を新たに開始いたします。現在区内には約900名の特養待機者がいらっしゃいますが、一方で空きがある介護付有料老人ホームも一定数存在します。経済的な理由で特養を選ばざるを得ない方がいるという現状を踏まえ、介護付有料老人ホームの居住費の一部を区が補助することで、入居先の選択肢を増やせるようにしてまいります。新たに特養を建設するという方法だけでなく、こうした新しいアプローチも併用し特養待機者の解消を目指してまいります。
 また、子育て世帯向けには新たに「長期育児休業の支援補助」をスタートいたします。現在、区内には約1‌70人の待機児童がいますが、その全てが0から2歳児までの子どもです。このことから、子どもが3歳児になるまでの期間、育児休業を取る方が増えれば、親元で子どもを育てることができるという選択肢が増え、さらなる待機児童の解消につながるものと考えます。そこで、区内の中小企業と長期に育児休業を取得する区民の双方に対して経済的な補助を行うことで待機児童の解消を図り、さらにはワーク・ライフ・バランスの推進につなげてまいります。
 子ども向けには「子ども朝ごはん食堂」の取り組みを開始いたします。これは、子どもたちが自ら調理する力を身に付けられるよう地域の熟年者などに主体となっていただき、小学校の始業前に子どもたちにおにぎりなどの作り方を教え、一緒に食べていただくという活動です。子どもたちへの「食育」の効果だけでなく、地域における世代間の交流や、さらには災害時に協力し合える地域コミュニティの醸成など、重層的な効果を生み出していけるものと考えております。
 一方、熟年者や障害者、子どもを支える側の方々、すなわち介護・障害・保育人材の確保・定着に向けた新たな取り組みも開始してまいります。特に介護人材については、5年後には区内で17‌50名が不足すると見込んでおります。新しく介護職に就く方を増やすことに加えて、今働いている方に長く働き続けていただくことも重要であります。こうした介護・障害・保育人材の確保・定着を図るために、区内の事業所に一定年数継続して勤務した方に対して奨励金を支給いたします。

江戸川区の子どもは江戸川区で守る 児童相談所4月に開所

 さて、本年4月にはいよいよ区立児童相談所の開所を迎えます。
 これまで、いわゆる「福祉六法」のうち、児童福祉法に基づく児童相談所業務だけが区で運用できないものでした。10年前に本区で起きた悲しい事件をきっかけとし、「江戸川区の子どもは江戸川区で守る」という強い信念の下、さまざまな調整や準備を重ね、皆さまのご協力をいただきながらここまでたどり着くことができました。しかし、開所はゴールではありません。あくまでもスタートです。全ての子どもたちの笑顔を守るために、万全の体制で運営をスタートしてまいります。

令和2年度予算 過去最高額に

 続いて「経済」に関する取り組みについてご説明いたします。
 令和2年度予算は、本区といたしましては過去最高額の予算編成になります。いま、日本を取り巻く経済環境は、中国経済の先行き不安や消費税率引き上げ後の需要変動、そして東京2020大会後における景気の減退が懸念されるなど、引き続き注視していくことが必要です。そうした中、予算編成に当たっては区内産業の一層の活性化を願って、区内事業者への発注額も過去最高のものといたしました。
 また、区内企業向けに「SDGs活動企業への支援融資」を実施いたします。これは、SDGsの達成に向け積極的な活動を宣言する区内の中小企業に対してあっせん融資を実施し、利子の一部補給や信用保証料の全額補助を行うという23区初の取り組みであります。区内企業の活性化やブランドイメージの向上を図るとともに、今後これらの企業との連携も視野に入れながら区全体で持続可能な社会の実現を目指してまいります。
 「区内公立全中学校における制服などのリユースの推進」も行います。成長期の中学生のサイズが合わなくなった制服の中には、まだまだ着られるものがたくさんあります。これらを必要とする人に譲る仕組み作りを支援することで再利用やごみの減量につなげ、循環型社会を推進していきます。加えて、次の時代を担う子どもたちの、「もったいない」「おさがりはかっこいい」と思う気持ちを育んでいきます。

パラリンピック22競技 区内で全て実施可能に

 東京2020大会のレガシー構築の具体策としては、「東京パラリンピック22競技”できる”宣言!」を実施します。大会では、車いすラグビー、ボッチャ、ゴールボールなど22の競技が開催されますが、本区ではこれら22のパラリンピック競技全てを区内で実施できる環境を整備いたします。大会のレガシーとして、障害の有無や年齢などにかかわらず誰もがスポーツに親しむことができる社会の実現を目指す全国初の試みです。
 加えて、昨年度「スポーツをやってみたい」という区民の想いに応えるマッチングシステムとしてスタートした「えどがわスポーツコンシェルジュ」の機能を拡充するため、理学療法士や作業療法士、医師会や柔道整復師会、薬剤師会とも連携し、リハビリや医療の分野からも、障害があってもスポーツができる環境の整備と生きがいづくりを支援してまいります。
 以上、新年度の主な取り組みをご説明いたしましたが、これらに共通する想いを一言で表すとすれば、それは「共生社会の実現」にほかなりません。誰もが安心して自分らしく暮らせるまちを実現するために今なすべきことは何か、全庁を挙げて考え形にしてまいりました。また、それを支えてくださる産業界や地域ボランティアの皆さまへの感謝と支援も実現させていきたいと考えております。ぜひこれからの予算審議を通じ、さまざまにご議論いただきたく存じます。

未来を担う子どもたちのために 今私たちがなすべきこととは

 さて、昨日、子ども未来館の政治ゼミを1年間受講した小学生たちが、その集大成としてこの議場を使わせていただき「子ども議会」を行いました。本会議さながらに子どもたちが壇上に立ち、区の幹部に対して堂々と質問していた姿が印象的でありました。いずれも素晴らしい提案でしたが、その中から特に心に残った子どもたちの言葉を2つ、最後に紹介いたします。
 あるグループの子どもたちは、学校の中でのいじめや外国人の転校生に対するからかいを無くすにはどうしたらいいかを話し合い、次のような考えに至ったといいます。以下、子どもたちの言葉です。
 「人間は一人ひとり違います。性格、相性、考え方、思っていること、国籍、育ち方などそれぞれが違って十人十色でいいじゃん、と思うのですが、そう思えない人がたくさんいます。違いを認められないから、いじめやからかいが起こります。他の国の人を追い出すような考え方をしてしまいます。それは違うと思います。みんながお互いの良いところを認め合う目を持つことが大切です」
 また、あるグループの子どもたちからは避難所の運営について次のような提案がありました。
 「ある小学校の避難所の運営について書かれたものを見せてもらうと、学校の校舎の使い方が書いてありました。気になったのは、私たち子どものことがあまり書かれていないなということです。避難所になるのは私たちの学校です。私たちにできることは自分たちでやります。例えばどこに何があるのか、どこに行けばよいのかという案内や避難所の中の掃除をすることができます。大人の人たちは避難所のことだけでなく、自分の仕事や壊れた家のことなどやらなければいけないので、避難所にいなかったり、疲れてしまって体調が悪い時もあります。私たちは子どもだけれど、自分たちのできることを一生懸命やっていきます。子どもにだってできることはあるのでどうぞ任せてください」
 こうした考えを自分自身の言葉で力強く語ることができる子どもたちに大変勇気づけられました。このような子どもたちが育っているところにも、明るく希望に満ちた本区の未来が映し出されているものと確信しております。
 未来を担う子どもたちのために、私たちが今しなければいけないことは何か、私たちはその視点を忘れることなく将来をしっかりと見定めて、区議会議員、区民の皆さまと手を携え、時には議論し、これからもひたむきに区政を推進してまいりたいと思います。引き続きご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
 以上、ご説明した取り組みを含め、令和2年度の一般会計予算は2664億2000万円余であります。これに国民健康保険事業、介護保険事業、後期高齢者医療の特別会計を加えますと、過去最大の総額38‌71億2000万円余となります。
 本定例会にはこれら予算案をはじめ、台風19号の課題に対応するための補正予算案、新庁舎・大型施設建設推進室や児童相談所の設置に伴う条例新設・改正など、合計で56件の議案をお諮りしております。
 それぞれご審議の上、ご決定いただきたいと存じます。
 以上をもちまして、令和2年第1回区議会定例会の招集のごあいさつといたします。

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