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更新日:2020年12月4日

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2020年(令和2年)12月4日 お歳暮や年賀向けの「手ぬぐい」出荷最盛期

”江戸川らしさを象徴する景観として「えどがわ百景」にも選定”

染色加工を営む村井染工場(取締役社長・三代目:村井光寿(むらいみつとし)/58歳/一之江6丁目)では、年末年始に向けて、お歳暮や新年の贈答用などに使われる「手ぬぐい」の出荷が始まっており、染色作業などが最盛期を迎えています。

中小河川が多く流れる江戸川区では、その豊富な用水を利用して浴衣などの染色業が発展。最盛期となった昭和30年代には、同工場の周辺に約30軒の染色業者がありました。しかし、生活様式の変化や機械化などによって需要が減り、業者は年々減少の一途に辿ることに。「注染(ちゅうせん)」という伝統的な工法を用いて「東京本染」の浴衣や手ぬぐいを手掛ける染色工場は、現在都内に4軒、区内には2軒を残すのみとなりました。同工場でも浴衣から手ぬぐいの制作に比重を移し、伝統技術を今に残しています。

手ぬぐいの下の村井米扶さん製作工程は、初めに長尺の白布に型紙を乗せてから防染糊をヘラで糊付けをします。生地を屏風状に折り返し、糊付けを約40枚分繰り返します。折り返した生地の上から調合した染料を注いで染色。防染糊や不要な染料を水洗いすることで、糊のついていないところが染めあがります。その後、高さ約15メートルある干し場「やぐら」で自然乾燥させ、乾いた布地のしわ取りをすると完成。12の工程からなる作業のほとんどが現在も手作業であり、複雑な柄によってはこの工程を何度も繰り返します。

同工場で手ぬぐいを作っているのは光寿社長を始め、二代目の村井米扶(むらいよねすけ/同社取締役会長/84歳)さんら13名。米扶さんは12歳の頃から家業の染物に携わり、この道70年の大ベテランです。1990年に「東京都伝統工芸士」として認定、2015年には極めて優れた技能を持つ方が選ばれる「東京マイスター」にも認定されています。

穏やかな陽射しが降り注いだ今日(4日)、同工場の干し場「やぐら」には、染め上げた生地が吊るされ、寒風にはためいていました。新型コロナウイルス感染症の影響で、お祭りなどのイベントが中止になり、注文が入らない日が1週間以上続いたこともありましたが、今月に入り、徐々に注文が復活。年賀贈答などに用いられる企業用名入り手ぬぐいや来年の干支「丑」があしらわれた手ぬぐいが人気を博しています。寒空にはためく反物が特徴的な染色の作業は25日頃まで続きます。

村井米扶さんは、「近年は外国人からも好評で、工場に見学に来る人もいる。機械染めにはない、ぼかしなどの微妙な手染めの風合いを楽しんで欲しい」と話していました。なお、同工場では受注生産と卸売りのみで小売りは承っていません。

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