更新日:2022年4月1日
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未来へのヒント 第2回片山守さん(トヨタモビリティ東京株式会社 代表取締役社長)
誰もが安心して自分らしく暮らせる共生社会のために
江戸川区が目指す「共生社会」の実現に向けて、積極的に地域・社会活動に取り組んでいる事業所は多く存在します。江戸川区との協定に基づき、感染症対策の支援や店舗の防災拠点化、またボッチャコートの設置など、地域とのさまざまな連携を模索しているトヨタモビリティ東京株式会社もその一つ。都内の230を超える事業所を束ねる片山守代表取締役社長にお話を伺いました。
Profile
名古屋市立大学経済学部卒業後、1978年トヨタ自動車株式会社入社。入社以来宣伝部、車両部、研修センターなど国内営業各部を経験した後、トヨタ直営販売店3社の代表取締役社長を歴任。2019年4月より東京地区トヨタ直営販売店4社とホールディング会社が統合したトヨタモビリティ東京株式会社の代表取締役社長に就任。
コロナ感染者移送用の車両を提供
―2019年に締結した江戸川区との「地域活性化包括連携協定」の具体的な取り組みを教えてください
弊社が自治体と協定を結んだのは江戸川区が2例目でしたが、実績を伴った協定としては初めてと言っても過言ではありません。
協定に基づく代表的な取り組みが、新型コロナウイルス感染者移送用の車両提供です。トヨタ自動車の技術的な支援を受けて感染対策のための特殊改装を施したトヨタ「JPN TAXI」を用意し、江戸川区にお貸ししました。区の担当の方からは、この車両を活用して多くの方々を搬送していると聞いており、区民の皆さまのお役に立っていることをとても嬉しく思っています。
店舗が身近な避難所に
―江戸川区とは防災における協定も締結していますが、海抜ゼロメートル地帯が多い江戸川区の店舗だからこそ、地域の身近な避難所としての機能を強く意識しているそうですね
都内でも最大規模を誇る江戸川中央店がある場所も、大規模水害時には浸水のリスクがありますが、建物は3階建ての丈夫な造りです。そこで、緊急時の食糧を備蓄するとともに、大容量貯水タンクを導入しました。同店舗では、150人の地域の方が避難してきても3日間過ごすことが可能な2000リットル以上の飲料水を常時確保しています。
また店舗には、いざというときに電気を供給できるハイブリッドカーも配備し、満充電の車両1台で一般家庭4・5日分の電力を供給できるようになっています。実際の災害時には地域の防災拠点に貸し出し、停電時の電源確保に役立てます。加えて、水害の際の移動手段でもあるゴムボートも用意し、急病人などの搬送にも役立てたいと考えています。
店内にボッチャコート
―災害対応のほかにも店舗の広さを利用して常設されている「ボッチャ」のコートが目を引きます
何か地域のお役に立てないかと考えて行った取り組みの1つがパラリンピックの正式種目でもある「ボッチャ」のコートの設置でした。カーディーラーの中にボッチャコートがあるのは全国的にもとても珍しく、来店されるお客さまも大変驚かれます。以前、NHKの情報番組で取り上げていただいたこともありました。
今では地域にも認知されており、障害のある子どもたちや地元町会の皆さまなど、多くの方々にご利用いただいています。このスペースで練習をされる方の中には、大会で好成績を収める方もいます。時には現役のパラリンピアンが来て、障害のある子どもたちを指導してくれることもあります。
また昨年には、このボッチャコートの隣に福祉車両を展示するスペースを設けました。ここを拠点に、スポーツ・福祉の両面から、地域の皆さまの生活を豊かにするお手伝いをしていきたいと思います。
“自動車を買うだけの場所”ではなく
“地域に根差した店舗”に
「全国的にも珍しいカーディーラーの中にあるボッチャコート。多くの方々にご利用いただいています」(片山さん)
写真は江戸川中央店でのボッチャ体験会の様子(現在はコロナ対策のため実施していません)
地域に愛される店舗に
共生社会の実現に向けて江戸川区が立ち上げた会議体「えどがわ未来カンファレンス」の特設ホームページでは、片山さんのほか先進的な取り組みを行う企業、専門家、研究者などさまざまな方のインタビューをお届けしています。
問い合わせ 共生社会推進係 電話:03-5662-0091
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