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更新日:2022年2月1日

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特集 能の世界にいざなう 能楽師 松山隆之さん

CCBY 但し、画像データは除きます

 

 

日本の伝統芸能である「能楽」の世界で活躍する松山隆之さん。国内外での公演だけではなく伝統を紡いでいくために出前授業や講演など普及活動にも積極的に取り組んでいます。

松山隆之さん
撮影場所:梅若能楽学院会館 能楽堂(中野区東中野)

まつやま・たかゆき
南小岩在住。能楽師(シテ方観世流・重要無形文化財総合認定)。梅若実(人間国宝)に師事し、国内公演に多数出演の他、これまで数々の海外公演にも参加。舞台活動の他、多方面にわたる講演や後進の指導にも積極的に従事する。

「原石」を伝えられる日まで

室町時代から600年以上の歴史を持つ「能楽」。日本の重要無形文化財であり、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。2歳で初舞台を踏んだ松山さん。能の舞台で主人公などを演じるシテ方として約40年以上も修練を重ねてなお「能楽師として道半ば」と話します。
「なにしろ能楽は長い時間をかけて蓄積された知識と整理された考え方がものをいいます。70代や80代の方が第一線で活躍し、この方々なくしては芸能として成り立たないという世界です」
そうした道を極めた方々の”蓄積”は例えば言葉に現れると松山さんは言います。「ふと口にされる装飾のない本質をつかんだ『原石』のような一言に、ああそういうことかと目を覚まされることがあります。その言葉を発することができる域に達するには、まだまだ修練が足りません」


能「杜若 恋之舞」で杜若の精を演じる松山さん(中央)

伝統を未来へ紡ぐ

松山さんは、ご自身のお子さんの担任の教論からの要望をきっかけに、5年前から区内の小学校で主に6年生を対象に能楽の出前授業に取り組んでいます。
「海外公演の際に、海外の方は自国の文化を大事にしていることを強く感じ、日本の方にも自国に素晴らしい文化があることをもっと知ってほしいと思いました」とその動機を話す松山さん。「自国の文化を大事にしているからこそ他国の文化にも興味を持つことができる。6年生という多感な時期にこそ、原体験として子どもたちに少しでも能楽に触れてほしいのです」
昨年11月の南小岩第二小学校の出前授業では、能「羽衣」などを題材に「謡」と呼ばれるせりふや舞を交えて能の魅力と世界観を解説しました。
松山さんの指導で羽衣を失った天女が天上の世界を思って空を見上げる所作を体験し、能の世界に触れた子どもたち。授業の最後には、能「船弁慶」の舞台映像と囃子の音に合わせて目の前で松山さんが舞い重ね、張り詰めた空気の中、子どもたちは”本物”が創り出す雰囲気を肌で感じているようでした。
「大人が思っている以上に子どもは集中力があり、寄せられる感想もしっかりと自分の言葉で感情を伝えてくれる。部分的にでも本物の能を伝えられていると手応えを感じます。この中から将来、能楽師を目指す子が出てくれたらうれしいですね」
昨年5月には、総合文化センターで「えどがわ能」の25年ぶりの開催に尽力。ご自身の活動の目標は、区内全校の児童を含めた区民の皆さんに、身近で能に触れることができる機会を毎年設ける事だと意気込みを語ります。


授業終了後、子どもたちは見慣れない能の道具に興味津々(南小岩第二小学校)


舞台道具とスライドを駆使して子どもたちに奥深い世界をひもときます(南小岩第二小学校)

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