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更新日:2022年1月15日

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特集 えどがわごはんいただきます!

CCBY 但し、画像データは除きます

 

 

 

ほかほかの給食ができるまで

「そんな献立、自分が小学生の時にもあったかなぁ」「最近はメニューが豊富ですごいらしいね」—話題に出たらきっと盛り上がる、それなのに大人になったらめったに口にできない学校の給食。江戸川区の子どもたちが日々どんな給食を食べているか興味のある方も多いのでは?昔も今も変わらず守られている、区の学校給食のおいしさの秘密をご紹介します。

 

それは、教室で

餅汁の黒いワケ

たくあん漬けをいぶした「いぶりがっこ」の混ぜご飯に、おかずはハタハタのから揚げとモヤシのそぼろ炒め。おわんには、ついたうるち米を丸めた「だまこ餅」のお汁――3年生が食育の学習に取り組み、食における「香り」の大切さを学んだこの日、西葛西小学校の給食は秋田の郷土料理(上写真)でした。
「全体に茶色になってしまうのは分かっていたけれど、この日ばかりは素材の香りを感じられる献立と調理法に!…と考えまして」
廊下まで響く子どもたちの「いただきます」の声を聞きながらそう振り返るのは、同校の渡邉章代(わたなべあきよ)栄養士です。
薫製で匂いの強いいぶりがっこは”香りを味わう”のにうってつけの食材。餅汁がほんのり黒っぽいのも、ゴボウ特有の香味を生かすために皮を最小限のこすり剥きで処理したからこそ。皮の内側に残った豊富なポリフェノールが給食室の鉄製の大釜に触れることで現れたこの色は、香りと滋養の証しです。
このように、学習内容や季節を踏まえて献立から細かい調理法まで目配りをした給食が実現できるのは、全ての区立小・中学校に栄養士が配置され、校内の給食室で調理が行われているから。日々、子どもたちに最善の食を届けるための、江戸川区自慢の給食制度です。

採れたての小松菜1.7トン!

こうした仕組みをフル活用したこの土地ならではの給食として、例年11月に行われる全校一斉小松菜給食、通称「小松菜デー」が挙げられます。
その名前が区内の地名に由来し、収穫量が都内でトップの小松菜は間違いなく江戸川区を代表する特産品。子どもたちがその小松菜に親しめるよう、各小・中学校で工夫を凝らしたメニューが提供される特別な給食です。
この時に使用される小松菜は、JA東京スマイルと地元の農家から無償でご提供いただいているもので、その量、全校の合計で1.7トン!農家の方が畑で採ったばかりの新鮮な小松菜を、手分けして各校に届けてくださいます。
今年、篠崎第五小学校の小松菜デーに提供されたのは、大束で20束分もの小松菜を使用した小松菜づくしのメニュー(下写真)。
「小松菜コロッケがおいしかった!」
「すまし汁、2杯食べました!」
給食を終えての昼休み、献立を担当した栄養士が教室を巡ると、あちこちから「おいしかった」の声が寄せられました。

小松菜デーの当日、事前に小松菜について学んだ3年生の教室で献立を紹介する篠崎第五小学校の宮島史栄養士。「おいしく食べるためには食材に対する知識が欠かせません。実際に畑まで見学に行き、土づくりから取り組む農家の方の仕事を間近に見てから食べる小松菜の味はやはり格別なのでしょうね」

 

感染症対策のため、現下の給食は机を離したままでの“黙食”がルール。おのずと目の前の品々に意識が向きます。 こまポテコロッケ 牛乳 キャベツの和えもの 麦ご飯(小松菜ふりかけ) 小松菜のすまし汁 子どもに大人気なコロッケの中に小松菜を練り込んでいます

それから、畑でも

故郷を思い出す野菜に

中代喜一さん。「大人になってよその土地で過ごしても、小松菜を食べたら江戸川のことを思い出せるんじゃないかと思うんです」

「緑が多いとはいえ江戸川区も都会ですから、ここで育った子らが土の匂いを記憶に焼き付けるような機会はどうしても限られるでしょう。だけどこうして地場の野菜である小松菜の畑で過ごした体験さえあれば、いくつになっても小松菜が郷土のことを思い出すきっかけになってくれるんじゃないかと思っているんですよ」
そう語るのは鹿骨の農家・中代喜一(なかだいよしかず)さん。小松菜デーが大好評だった篠崎第五小学校の給食に使われた小松菜は、実はこの中代さんの畑で採れたもの。例年、近隣の小学校の児童たちが農家見学の学習で多数訪れている畑でもあります。
ビニールハウスに一歩足を踏み入れ、畑土のフカフカした感触を味わうと、その瞬間に子どもたちから大きな歓声が上がるといいます。
「こればっかりは畑に来なければ味わえない感触ですからね。今はコロナ禍のために見学するだけではありますが、以前は子どもたちに収獲体験もしてもらっていました。自分たちの収獲したものが明日の給食になるんだよと話すと、とても驚いていましたね」

子どもたちの好き嫌いがなくなった!

見学の後、中代さんの元に学校から届けられる声に必ずあるのが「子どもたちの好き嫌いがなくなりました」というものです。「見学の時に『おじさんが一生懸命作った小松菜だから、好き嫌いせずに食べてくれたらうれしいな』といつも言っているんですけど、みんなその言葉を守ってくれているんですね」
見学を通じ、生産者と消費者とのつながりをじかに感じることが、食への信頼を育み、安心しておいしく給食を食べることにつながっています。

農家見学の学習の様子

地場の新鮮野菜をお届け!
JA農産物直売所「えどちゃんショップ」

 

JA農産物直売所「えどちゃんショップ」

地域の農家の皆さんの丹精の込もったおいしい新鮮野菜がより取り見取りです!

日時

毎週火曜・金曜 午前10時~午後1時(祝日を除く)
(注)売り切れ次第終了。

場所

JA東京スマイル新葛西支店(北葛西4丁目25番24号)隣接

昔から、”バトンリレー”で

栄養士の腕が鳴るこまやかな基準


加賀教諭

食育と連携した多様な献立を、出来たての温かさのまま提供するための各校の体制や、生産者とも連携した仕組み――それに加えて、「子どもたちのための独自の給食文化が根付いているのが江戸川区の給食の魅力では」と語るのは、これまで都内複数の公立校での勤務を経験してきた、南葛西小学校の加賀はるみ栄養教諭()(写真)。江戸川区に着任してなにより驚いたのが、献立に対するこまやかな基準だといいます。
基準とは、”月の半分以上は和食とする”というような献立の大指針にはじまり、例えば食材では天然だしを使用することを定めているなど、多岐にわたるもの。
「それだけ栄養士にとっては創意工夫のしがいのある、”腕の鳴る”環境です。昭和50年度には既に全校での自校調理・栄養士の配置が実現し、長らく子どもたちの食の向上に努めてきた蓄積、江戸川区の給食文化の厚みが、この基準に現れているように思えます」育ち盛りに必要な栄養を満たす食事であり、正しい食生活を身に付けるための生きた教材でもある給食。それを支えているのは、区内の畑で、教室で、そして各校の給食室で長年続いてきた、子どもたちの健やかな成長を願った給食文化のバトンリレーなのかもしれません。
こうして出来上がる、ほかほかの給食5万食。今日も学校中に響く「いただきます」のため、おなかの鳴りそうないい匂いを漂わせながら、子どもたちの待つ教室へと運ばれていきます。

各校の給食室は朝7時30分から給食の時間までフル稼働!あちこちで湯気が立ち上る中、調理員が「揚げ物の温度どう!?」「餅汁用のお団子を今のうちに丸めちゃおうか!」などと声を掛け合いながら、休む暇もなく手を動かします。


秋田の郷土料理「だまこ餅汁」の仕込み作業(西葛西小学校)。蒸かしたばかりのお米を粗いペーストにつき、2人がかりで一気に団子に!


混ぜこまれた「いぶりがっこ」がご飯の熱で温まると、独特の薫香が調理室に広がります

)栄養教諭:学校での食育指導などを専門とする教員。2005年に創設された制度で、現在、江戸川区では南葛西小学校と小松川第一中学校に計2人を配置。区内各校で行う食育指導の旗振り役を担っています。

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