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更新日:2021年1月1日

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特集 謹賀新年 区長インタビュー「心の手つながるまち」

 

皆さん明けましておめでとうございます。清々(すがすが)しい気持ちで新しい年を迎えられたことと思います。
今年は江戸川区にとって、本区の目指す共生社会の実現とも深く関わる国際的目標「SDGs(エスディージーズ)」への邁進(まいしん)、また、1年延期となった東京2020オリンピック・パラリンピックの成功、そして新型コロナウイルス感染症の克服―という、広く世界と共有するゴールを目指す1年です。皆さんと心の手をつなぎ、誰もが明るい希望を持って前進できる年にしていきましょう。

江戸川区長 斉藤猛

画像:江戸川区長 斉藤猛

新春号の特集は、新年を迎えての斉藤区長の思いをインタビュー形式でお届けします。
インタビューの映像版はえどがわ区民ニュース(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)で放映します。

コロナ禍の中でも光った次世代の活躍

―令和2年を振り返ると
新型コロナウイルス感染症のことが重くのしかかりこそしましたが、明るいニュースも多数あった1年でした。
まず、水泳の池江璃花子(いけえりかこ)さんが見事に回復を遂げられたというニュース。つらい時を乗り越えて新しい国立競技場から発信されたメッセージ、また、練習を再開して試合にも復帰された姿に勇気をいただいたという方も多いのではないでしょうか。

スポーツ界では他にも、女子学童軟式野球の区選抜チーム「江戸川エンジェルズ」が都知事杯で5連覇にして7回目の優勝という快挙を成し遂げ、中学生では東京駅伝で区選抜チームが男女そろって優勝しました。高校生では関東第一高校サッカー部が全国大会進出を決め、さらには大相撲で区内出身の翔猿(とびざる)関が大活躍―というように次世代を担う若い方々の活躍が光りました。
また区政の分野では、4月に特別区として初めて児童相談所を設置することができました。これは本区の悲願であり、さまざまな困難を抱える家庭を支援する拠点の役割を担っています。
8月には塩沢江戸川荘のある新潟県の南魚沼市と友好都市の盟約を締結しました。待ちに待ってのことでしたが、新型コロナウイルス感染症が収束していない状況を踏まえ、初の試みとして締結式はオンラインで行いました。記念写真の時の握手も画面越しで、手の位置を合わせるのに少し苦労しましたが、それ以外はスムーズに進みました。


区立の宿泊施設「塩沢江戸川荘」があり、長年の交流を続けてきた南魚沼市との友好都市盟約の締結式はオンラインで。林茂男市長(右画面内)との握手ももちろん画面越しでした

「入り口から出口まで」の感染症対策

―新型コロナウイルス感染症には世界中が翻弄(ほんろう)されています。区内でも医療面はもちろん、経済への対応も急務となりました
医療面での対応に当たっては江戸川区医師会の先生方の全面的な協力をいただき、入り口の「検査」から出口の「療養」まで、区内で一貫した体制づくりに注力しました。
具体的には、発熱などの症状がある方がまずはかかりつけ医に電話で相談して、検査が必要と判断されればドライブスルーでPCR検査を受診し、車がない場合には送迎も行う仕組みを確保しました。
陽性が判明した場合の療養に当たっても、区立ホテルでの療養を区独自で用意したほか、自宅療養でも保健所職員が継続的に健康観察に伺い、安心して療養できる環境を整えてきました。
一方、感染拡大に伴って深刻化した経済面への影響に対しては、まず資金繰りの手当てを重視して区内事業者向けの融資制度を設けたのが3月。その後も状況に応じて融資の拡大・期間延長などタイムリーな対策を打って今に至っています。
―先が見通せない状況ですが、人と人とのいたわり合い、働き方の転換など前向きな話題もありました
皆さんが苦しい中ではありましたが、感染症対策に役立ててほしいと区へ多くの寄付をいただきました。たくさんのマスクや医療従事者向けにと消毒液やゴーグル、防護服など温かい提供の申し出をいただきました。
物品だけではなく、気持ちでもいろいろな支援をいただいたと思います。医療従事者や保健所職員、それから毎日ごみの収集に当たる職員などに「いつもありがとう、がんばってください」などのメッセージが寄せられたことは大変印象に残っています。
また、各方面で積極的に取り入れられたリモートワークは、区役所でも大きく進みました。これは「来庁しなくてもよい区役所」の実現につながるという点で重要な意味があったと思います。


特別定額給付金コールセンターに従事する職員に向け、2人の高校生が激励のメッセージと手作りのマスクホルダーを送ってくださいました


ドライブスルー式のPCR検査センターを開設し、車をお持ちでない方も利用できるよう、感染対策を施した送迎車も用意しました

巡回検査バス運用ほかタイムリーな対応と情報発信

―今後の対応は
経験したことのない事態ですから、その都度、必要な対策を打っていくことになります。
感染拡大抑止の観点ではやはりPCR検査が重要です。ありがたいことに巡回検査用のバスをご提供いただき、集団感染のリスクが懸念される高齢者施設や障害者施設、小・中学校、幼稚園、保育園を巡回して検査ができる体制を整えました。
加えて、新しい生活様式や注意点を皆さんに気を付けていただくことも肝心です。区の持っているあらゆるメディアを通じて情報発信をしていこうと思っています。

「新たな視点」をもたらすSDGs

―2020年は国連が定めたSDGs(持続可能な開発目標)を巡る動きが各方面で活発になった年でした。区政とSDGsの関わりは
17のゴール、169のターゲットを掲げるSDGsは、本区のような自治体にとっても大切なものだと思っています。
例えばコロナへの対応でいうと、医療はもちろん大事ですが、一方で経済活動も大事で、一つの側面にとらわれない視点を持つことが不可欠です。その点、SDGsの17のゴールはそれぞれが密接に結び付いており、物事をさまざまな側面から捉える契機を与えてくれます。
実際に昨年、区で行っている1374の事業一つ一つについてSDGsのゴールのどれが当てはまるかということを分類してみたのですが、各分野の手薄なところ、逆に手厚くできているところや、他のゴールとの関連性などが明らかになり、今後の取り組み方について新たな発想が浮かび上がってくるようでした。
今年、区では「SDGs推進センター」を立ち上げようと準備しています。この組織はこうした視点の広がりを集約し、区民の皆さんと一緒に進めていく拠点としていきたいと思っています。

SDGs=共生社会

また、本区では「共生社会」、すなわちお子さんから高齢者まで、障害の有無にかかわらず、誰もが安心して自分らしく暮らせる社会を目指していますが、SDGsにもこれと共通する「誰一人取り残さない」という大きな理念が込められています。従って、私自身は「共生社会」とSDGsはイコールだと考えており、17のゴールは区政にとっての重要な指針になり得るものだと捉えています。

パラリンピック通じ「社会」分野のレガシーを

―具体的な施策としてはどのようなものが挙げられますか
SDGsに関わる区の取り組みは、社会、経済、環境の大きく3つに整理できると思っています。
まず「社会」での代表的な事業が「東京パラリンピック22競技“できる”宣言」。今年は東京でオリンピック・パラリンピックが開催される年です。中でもパラリンピックの成功はSDGsと共生社会の実現に向けてとても大切だと考えています。
東京パラリンピックでは22競技が行われますが、これらパラスポーツに親しみやすい環境は、障害のある方に限らず、小さなお子さん、リハビリをする方、あるいは高齢者と、どなたにとっても優しい環境だといえます。そこで区にとっての大会のレガシー(遺産)となることを目指し、区内でその22競技全部をできる環境を整えました。

本区は国から「先導的共生社会ホストタウン」に認められていますが、この背景にあるのは、視覚障害のある方にも車いすの方にも優しい道路づくりなどのハード面の事業だけではありません。心のバリアフリーとして、都内の自治体で初めて手話言語条例を制定したこと、今ご紹介したパラスポーツに関わる事業などを進める障害者スポーツ係を都内で初めて設置し、区内の専門学校のご協力の下でパラスポーツの普及啓発に取り組んでいることなど、共生社会につながる多方面の取り組みを総合的にご評価いただいたものです。
また、同じく「社会」の分野では、働く子育て世帯への支援があります。これは女性が活躍できる社会づくりにもつながるわけですが、3歳まで育児休業が取れる環境を支援するため、そういった育児休業制度を事業所で作ってくだされば、そこに対する支援を行います。保育園に預けられる環境整備ももちろん大事ですが、お子さんを家庭で育てたいという選択肢も同様に大事と考えています。
次に「経済」の分野では、SDGsに関わる活動に取り組むと宣言をしてくださった事業所の皆さんに、融資のあっせんをしています。商店街などを応援するための商品券まつりやコロナ禍への対策の一環として行ったクラウドファンディング、飲食店向けの宅配サービス支援なども経済が回るための取り組みといえるでしょう。


「東京パラリンピック22競技“できる”宣言」での車いすバスケットボールの一般公開は、総合体育館、スポーツセンターを会場に行います

ロンドン・パリにも負けぬ「環境」の魅力

―環境の分野では
昨年、政府により、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにするとの目標が掲げられました。江戸川区にも「エコタウンえどがわ推進計画」があり、この着実な推進が環境分野への取り組みの基調になっていきます。
近年の新たなトピックとしては、江戸川区が誇る葛西海浜公園がラムサール条約の湿地に登録されました。
セントラルステーションである東京駅からわずか15分で海水浴ができる素晴らしいなぎさは、ロンドンにもパリにもニューヨークにもありません。多様な魚や貝が生息し、何万羽もの野鳥も飛来するこの恵まれた環境は次の世代にしっかりと残していかなければなりません。

80年先を見据えた計画づくり

―昨年は区内外のさまざまな分野の有識者と未来の江戸川区の在り方を語る「えどがわ未来カンファレンス」が設置されました。SDGsとはどのように関わってきますか

SDGsの期限は2030年ですから、もうあと10年しかありません。この10年、そしてさらに2100年までの80年間の方針を立てるための知見をいただくべく集まっていただいたのが「えどがわ未来カンファレンス」です。
今日生まれたお子さんは平均寿命から考えれば、多くが2100年を迎えられることになります。一方で昨年行った区の人口推計では、区の人口が現在から25万人減の45万人になるという数字が出てきました。80年先を見据えるというのはずいぶん遠過ぎて無謀と思えるかもしれませんが、将来の世代のためにも未来からしっかり逆算して考えていくことも大事だと考えています。
会議には年齢や性別、国籍、障害の有無にかかわらず、実に幅広い分野の委員にご参加いただいており、回を重ねるごとに皆さんから新たな視点をご提示いただいています。「区民の皆さんが一致団結しているまちだ」とお褒めいただくこともあれば、「せっかくいい資源を持っているのにPRが下手なのではないか」という厳しいご指摘もいただいています。


ラムサール条約に登録された葛西海浜公園の干潟。引き潮が描いた砂浜の凹凸に朝日が差すと、えも言われぬ美しい情景が姿を現します

「選ばれる江戸川区」へ

―そうした意見も踏まえた区の魅力発信に対する考え方は
人口減少が課題となる中では「選ばれる江戸川区」となるべく、積極的な魅力発信が重要だと考えています。これはすでに区内に住んでいらっしゃる方にもわがまちへの愛着を高め、誇りに思っていただけることにつながると思います。
例えば高度経済成長で失われてしまった清流を復活させるべく昭和48年に区内に整備された親水公園、あるいは高齢の方々の活躍できる場として昭和50年につくられたシルバー人材センターはいずれも全国に先駆けて本区で発祥したものです。環境への意識の高まりや人生100年時代という社会の流れの中で、改めてその価値を発信していく意義が高まっています。
新たな魅力としては、葛西のなぎさ公園に、江戸川区ゆかりで「魔女の宅急便」などの代表作で知られる角野栄子(かどのえいこ)さんにちなんだ「(仮称)江戸川区角野栄子児童文学館」の設置を進めています。建設に当たっては角野さんはもちろん、建物の設計を国立競技場なども手掛けられた隈研吾(くまけんご)さんにお願いし、夢のあふれる、大人も子どももワクワクするようなものを目指しています。区民の皆さんはもちろん、区外の方にも何度もリピーターとして訪れて楽しんでいただけるようにしたいですね。
もっとも、こうした目に見える魅力に加え、江戸川区の最大の魅力は「人情」だと私は確信しています。皆さんが温かい心を持ち、お互いに助け合うという環境は何ものにも代え難い財産であり、将来へと伝えていきたい江戸川区のDNAです。


児童文学館の中に角野さんのテーマカラーのいちご色で作られる、魔女の宅急便の舞台・コリコの街。このコリコの街は、ここでしか見られない不思議な街並みです

ソーシャルディスタンスは大事だけれど

―改めて令和3年への思いは

これは先ほどご紹介したえどがわ未来カンファレンスで委員の方から教えていただいたことなのですが、ある民間組織が行った全国の都市ランキングの項目に「家族で手をつないで歩いたことがある」というものがあり、江戸川区はこの項目で全国の都市の中で1位なのです。いかにも江戸川区らしい、とてもうれしいことでした。今年もそうした温かい気持ちがあふれ、安全で、誰もが安心して自分らしく暮らせる江戸川区であるために一生懸命頑張っていきたいと思っています。
新型コロナウイルス感染症が収束しない中ではソーシャルディスタンスは大切です。けれども、心の中では肩を寄せ合って手をつなぎ、江戸川区民一致団結して前進をしていきたいですね。

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