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表装 笹谷義則 インタビュー

更新日:2015年12月25日

お仕事の内容について教えてください

主に表装・表具と呼ばれるものを手がけています。
日本画や書道など額装して、床の間に四季折々にかけて楽しむものを作っています。
また古い絵を直す修復も行っています。
長時間絵を飾っていると、どうしてもすすけてきますが、そのことによって絵そのものの評価が下がってしまいます。
日本画を専門として、そうした絵を修復する仕事もしています。
つまり、私の仕事は絵を引き立たせることが中心となっているのです。
画家の仕事を一番手とすると、私の仕事は二番手ということになりますね。

表装の中で一番難しい・手間がかかるところは?

先にもお話しましたが、私の仕事はあくまで二番手でいることです。
表具が絵より目立ってはいけませんので、その兼ね合いは難しいですね。
例えば、お客さんが大きな牡丹の絵を持ってきたとしましょう。
その絵を表装するのに、大きな模様の入った布を使ったら、折角の牡丹の絵が死んでしまいます。
絵そのものが派手目なものは、小さな模様の入った少し落ち着きがある布を使い、逆に地味な絵の場合は少し派手な布を使って周りを囲みます。
花鳥画には相応しい布があり、仏画にも相応しい布があります。
つまり素材の絵の「雰囲気」「らしさ」を出していくのです。
良い布があるからそれを使おうという安易なことは止めろと、私も師匠からよく言われました。

技術的には、表装前の日本画を補強する「裏打ち」という作業が難しいですね。
洋画と違い、日本画は非常にデリケートな和紙とか絹に描かれています。
また作品の寸法も全部違う1点物ですし、作者の描く技法によって様々な技術を駆使しなければなりません。
私も修行時代に、高名な作家の作品の裏打ちで失敗したことがあります。
幸い存命で寛容な方でしたので、自分の描き方が悪かったのだと許していただきましたが、後々の評価を思うと今でもぞっとします。
話は変りますが、日本の、絵の修復師に対する評価は非常に低いものがあり、リスクにあった報酬は全くもらえません。
海外では、画家よりも修復師の地位の方が高いくらいなのですよ。

お仕事をはじめたきっかけを教えてください。

私は山形県新庄出身です。
中学卒業後、地元の県立高校に合格したのですが、諸般の事情と、その当時中学を卒業して就職する人間が金の卵と呼ばれていた風潮もあり、東京の叔父を頼って上京したのです。
特にこれをやりたいといった事も無かったのですが、何かやるのであれば一流のところに入りたいと思っていました。そこで、叔父の紹介で銀座にある表具店に弟子入りしたのです。

修行時代のお話しを教えてください

私が弟子入りした当時は、まだ徒弟制度が色濃く残っている時代でした。
一年でも先輩ならば、後輩とは天と地との待遇差です。
また当時は、労働者の権利が盛んに叫ばれ始めた頃でした。世間では八時間労働といっているのに、毎日毎日、朝から夜の11時過ぎまでの夜鍋が辛かったです(笑)。
ただ、苦しいことばかりではありませんでした。
弟子入りして最初の頃は技術を教えてもらえず、近所へのお使いが主な仕事だったのですが、お使い先から良く小遣いをもらいました。
それは嬉しかったですね(笑)。
また、最後の弟子であったということもあったのでしょうか、師匠は私に身を入れて色々教えてくれました。
それこそ刷毛の持ち方から、手取り足取り細かく教えてもらいましたよ。
今思うと、私の修行した表具店は、良い作品の依頼が多く来ていましたね。
普通の表具店ですと、普通の作品の依頼が来ます。
最初はこんなものかと思っていましたが、修行を重ね、表具のことが判るようになると、良い作品が来ると言うことは、師匠の腕がいいからだと判るようになりました。
師匠からは「いい素材、道具、腕がないといいものが出来ない。身形もきちんとしなさい。“らしさ”を大事にしなさい」とよく言われました。このことは本当に身につきましたね。

職人になって良かったと思うことは?

やはり表具の出来が自分でも良かったと思う時が一番嬉しいですね。
自分のこだわりを上手く表現できて、お客様にも喜んでもらえた時は、本当にこの仕事をやっていて良かったと思います。

今後の目標について教えてください

常に平常心で仕事に取組んでいきたいと思います。
かつては忙しさのあまり、目に見えないところで仕事が荒れてしまった時期があったのですが、そのようなことのないよう、一つ一つの仕事を大切に、ゆっくりと良いものを仕上げていきたいと考えています。
後、皆様には是非日本文化を見直してもらいたいですね。昭和30年代位ですと、多くの家には床の間がありましたが、現在では建築様式が変り、床の間もなくなってきています。
また床の間を作ったとしても、壁面は濃い色合いやキラキラ光る材質が使われるのが多いようですが、私はどうかと思います。
お客様を迎えるにしても、利休の閑寂のもてなしではないですが、静かな、モノトーン的な空間が良いと思います。そこに四季折々の絵がかかっていれば、最高でしょう。
私は、見学に来る子供達にも、家を作る時には絵を掛けられる床の間を作りなさいよと良く言っているのですよ(笑)。

作品紹介

笹谷義則さんの作品はこちらでご覧いただけます。

笹谷義則さんの作品紹介

笹谷義則さんは美術大学(女子美術大学)と連携し、新しい伝統工芸製品を創るプロジェクトに参加しています。

問い合わせ先

このページは生活振興部 産業振興課が担当しています。

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