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平成28年11月24日 区内農家で「しめ縄」づくりが最盛期

更新日:2016年11月24日

”新年を迎える縁起物”

 年の瀬に向け、区内で農家を営む小宮敏昭さん(こみやとしあき/江戸川区しめ飾り生産販売組合長/鹿骨4/63歳)方では、正月に神社や神棚などに飾られる「しめ縄」づくりが最盛期を迎えており、年末の出荷を前に作業の最盛期を迎えています。
 しめ縄は、御霊が宿る神聖な領域と現世を区別するために奉るものとして、新年を迎えるにあたり、汚れを清め、不浄なものの侵入を防ぐために玄関や神棚などに飾るようになったと言われています。以前は、農家が稲刈り後の「藁」を使ってしめ縄をつくり、それを近隣の家々に配っていましたが、その後は農家が副業として行うようになりました。区内でも、昭和初期には500軒以上の農家がしめ縄を作っていたものの、田んぼの減少とともにその数も年々わずかに。現在、生産・販売を行っている事業者は12軒のみとなりました。
 小松菜生産の傍ら、しめ縄づくりを行っている小宮家は、明治の終わりから副業として生産しています。母の鈴子(すずこ/86歳)さんをはじめ、三代目である小宮さんの家族や親類など7名で作業しています。しめ縄のほかにも玄関に飾る「玉飾り」や「輪飾り」なども作っており、この時期は家族総出で種類別に分担して生産します。
 しめ縄の材料となるのは、表面に使用される出穂前の青々とした稲の「実とらず」と芯の部分に使用される稲穂の実を採った後の「稲わら」の2種。小宮さん宅でも、昭和40年代までは、区内に所有する田んぼの稲を使用していましたが、現在は、埼玉県三郷市で青刈りした「実とらず」と千葉県印西市の「稲わら」を使用しています。
 「実とらず」と「稲わら」は、初めに「藁打機械」と呼ばれるローラーの付いた藁を打つ機械に通して、細工がしやすいよう水分を与えながら柔らかくします。その後は全て昔と変わらぬ手作業。「稲わら」を束ねて芯をつくり、長さ120cm程の「実とらず」で覆いながら縒っていき、縒り上げた3本の縄をまとめて、最後は1本に縒り上げて仕上げます。緩みのないよう一定の強さで縒るには、両手両足で押さえるなど全身を使うためかなりの重労働。長いものは約4.8m、直径40cmにもわたるしめ縄もあり、3人がかりで力を込めて行います。縒り上げた後は余分な稲を切り除いて完成。ひとつひとつ丁寧な作業によって作られたしめ縄には熟練の技が光ります。
 「今年は天候の影響で稲の生育が悪く、その分多くの稲と労力が必要です」という小宮さんは、「しめ縄づくりは伝統技術・技能です。需要不足などで伝承が課題となっていますが、しめ縄は日本の伝統文化ですので、今後もできる限り守り続けていきたいです」と話していました。
 連日、朝から夜遅くまで作業を続けている小宮さん方では、9月中旬から12月中旬までの3か月間で大小様々な「しめ縄」、「玉飾り」など合わせて約5,000個を仕上げます。最近は住居形態に合わせて比較的小さな「玉飾り」が人気。年末にかけて首都圏の業者に出荷され、都内を中心に花店などの小売店で販売される予定です。

問い合わせ先

このページは経営企画部 広報課が担当しています。

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